中央アルプス縦走 摺古木山から将棋頭山へ4日目 檜尾岳から将棋頭山濃ヶ池の色づきはじめた紅葉
雨マークと雲マークが並んでいたこの飛び石4連休。蓋を開けてみれば初日が曇りだった以外は晴れ続き。台風が遅かったのと、北の高気圧が強かったのが要因だそうな。その北の高気圧に覆われて今朝も冷え込みました。テントにはビッシリと霜が貼り着いています。高山植物の葉っぱも霜の花がキレイに咲きました!空が薄明るくなったところでテントの外を見てみます。極薄の月が東の空にありました。 ◇9月23日(火) 檜尾岳−宝剣岳−木曽駒ヶ岳−将棋頭山−千畳敷 晴れ朝飯を食って、そろそろ日の出ショーの始まりってとこで山頂へ。そろそろ…と思ってからが長いんです。しばらく待ちです。赤く染まった空に南アルプスと八ヶ岳がクッキリと影になっています。甲斐駒山頂のすぐ右から朝日が出てきました。5人でこの日の出ショーを観賞。一人だったら多分テントに籠っていただろうな。付着した霜でテントが大きく重くなってしもーた。
昨日の朝は脚が棒でしたが、今朝は疲れが残らず快調。そうはいっても檜尾岳から極楽平まではアップダウンが大きくて堪えます。三ノ沢岳が良く目立っています。宝剣との間に詰め上げる伊奈川本流がいい感じです。なかなか機会に恵まれませんが、そのうち行っておかねばってとこです。島田娘に着くともう極楽平と宝剣岳はすぐそこ。
しまったな…。もう既に宝剣岳の山頂には人がいます。始発のロープウェイで登って来た人たちでしょう。宝剣岳は渋滞するんだった。日の出見てる間に歩けばよかった…と後悔。極楽平側から登る人は少ないようで、すんなりと山頂直下まで到達。最高峰の岩には行列ができていました。最高峰には用事がないので素通りして下りにかかりました。
宝剣山荘側から登ってくる人が多く、ちょっと足止め食らいます。自分に都合よく仕切る人がいたりして気分悪いですが、混むところにいる自分が悪いんだとあきらめます。宝剣岳って久しぶりに登ったけど、こんなにアッサリだったっけか…?もっと険しいイメージが…。険しいのは険しいけど、鎖や足場&手掛かりが完備です。事故が多いのは分母が多いからか。
宝剣岳の北側は登山者多いです。観光地ですね。宝剣山荘は素通り。これが失敗。中岳を降りてキャンプ場を管理している小屋に行くと閉まっていました。最北の将棋頭山で飲むビールを調達するはずでした。宝剣山荘で買っておけばよかった…というお話でした。ってことは、キャンプ場は無料?その代わり、水持ってなければ大変だ。
賑わう中を木曽駒ヶ岳へ。それでもまだ朝一番なので少ないのかな。将棋頭山がよく見えるところで腰をおろします。南端の摺古木山から北端(ではないが)の将棋頭山まで計画したものの、なんか疲れたなあ〜。もう下山したいなあ〜。今降りればロープウェイやバスも空いてるだろうなあ〜。地図を見てコースタイムを足してみると、まだ5時間もあるではないか…。
将棋頭山から桂木場に降りれば楽で早いけど、工事してて道路が通れないとか。お迎えをお願いしている都合上、駒ケ根の方が具合いがいいんですよね。将棋頭まで行って戻るってことは、また登ってくるということ。心がめげる寸前でしたが、濃ヶ池から黒川の源流の道は通ったことがなくて、そこには興味がありました。それで辛うじて下山を踏みとどまりました。
とはいえダルイことに変わりはなく、将棋頭山まで行かずに、八合目から濃ヶ池を周回する短縮バージョンを考えながら歩いていました。それにしても人が少ないです。ポツポツ歩いているくらい。濃ヶ池周回する人でしょうね。人が多いのは千畳敷と駒ヶ岳の間だけと思われます。周りにもいいとこ一杯あるのに勿体ないと思うけど、最初はみんな木曽駒往復からだわな…。
将棋頭山までは緩く下って緩く登る楽な道。空身だとなおさら楽です。西駒山荘は8月にリニューアルオープンだそうな。桂木場の道が通れないのは寂しいとこですねぇ。将棋頭山には2人いました。ひと通り写真を撮って少し休んで引き返します。この稜線の東側の斜面は紅葉が他よりも進んでいる印象でした。
八合目の分岐から濃ヶ池までは山腹トラバース。登山道は若干放置状態で灌木がかぶってきています。そのたびに腰を屈めてザックに引っ掛からないようにするんですが、腰に悪い態勢で疲れます。ストレス感じながら歩いていたら、ポン!と濃ヶ池に飛び出しました。水は干上がる寸前に見えましたが、夏場はもっと深いんでしょうか…?
濃ヶ池の周辺は紅葉が進んでいて、見頃チョイ手前くらいの色付き。池と青空と紅葉が素晴らしいです。もう少し水があればなって感じです。さらに進むと狭いながらもチングルマが密集したお花畑。当然花は咲いてないけど、咲いてたら凄そうです。見どころはここまでで、しばらく試練の道が続きます。想像していなかった急登。ハシゴが付けられているんですが、もう太ももがもちません…。
くじける寸前にパッと視界が!駒飼ノ池のあるカールに飛び出しました。カールの中を清流が流れていますが、上には宝剣山荘が…。恐らくキレイではないでしょうな。その宝剣山荘はもう遠く感じない距離にあります。標高的には200m近く残ってるんですけど、ロケーションが良いので苦痛は感じません。宝剣山荘に登り着いて、おあずけ食らっていたビールをプシュ!
あとは観光地を下るのみ。混んでて時間かかるのを覚悟してましたが、すんなりと千畳敷まで。人はそこそこ歩いてても、道幅が広いのでたやすく抜くことができました。問題はロープウェイ。長蛇の列とか整理券を思い浮かべていたところ、長くなさそうな行列の最後尾に付きます。次の次のロープウェイに乗ることができました。この頃には山全体が雲に覆われるように。なかなかのタイミングでした。駒ケ根高原のバス停に着くとほぼ同時にお迎えも到着。最後はすんなり事が運んでくれました。
北アルプスと南アルプスの全山縦走は終わっていて、残るは中央アルプスのみの状態が十数年。そんなに意欲が湧くほどの大縦走でもないし、安平路と越百の間のヤブがネックとなって温存されておりました。達成感はそれほどなく、きつかった印象の方が強いです。年かな。
|