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扇沢〜種池 山スキー



− 天気は申し分なし!デブリも申し分なし・・・? −





 山域  北アルプス 後立山連峰   
 行程  扇沢⇒種池⇒扇沢
 山行日時  2006年5月21日(日)
 天気  快晴!  
 登山形態  山スキー(テレマーク)
 メンバー  T世
 温泉  





行こう行こうと思いながらもなかなか足が向かなかった扇沢。ウチから北アルプスで二番目に近い(一番は餓鬼岳)登山口でお手軽なはずなのだが・・・。このゴールデンウィークに扇沢へ行ったSさんから写真をもらって、やっとこさ扇沢行きに火が着いた。火はついたものの先週は雨で自宅で沈没。スキーに対するモチベーションが低くなり、火の消えかかった今週だったが、快晴の予報に辛うじて種火で残っていた火が点火!ようやく扇沢が実現した。


前日は午後から雷ゴロゴロの土砂降りに。気分は湿りがちだったが、天気予報は全国的に文句なしの晴天!こんな天気に家でくすぶっているわけにはいかない。6時過ぎに家を出て、7時前に登山口へ。登山口の駐車スペースには車1台のみ。単独のスキーヤーであった。扇沢を詰めていくようだ。

扇沢出合(7:15)⇒種池山荘(12:20〜13:30)⇒扇沢出合(14:40)

扇沢出合から右岸の作業道を板を背負って歩き、最終堰堤からしばらくのところでシールを付ける。先を見ると、沢は雪で埋まっているものの、デブリと落石がひどい・・・。本流は左にカーブしていて見えないが、正面の斜面は雪が途切れているし、沢は滝が出ていて、水がゴーゴーと落ちてきているのが見える。果たして稜線まで登れるのだろうか・・・との疑念を抱きながら登りはじめた。

最終堰堤の少し上
扇沢下部はデブリと土砂に覆われていた
左カーブが終わって右カーブあたり

沢が左カーブする手前、南尾根の平坦地に突き上げる斜面があり、これは南尾根直下まで雪がつながっていた。本流はどうなっているかわからないし、いっそのことここを詰めて、南尾根から山頂を目指そうかか・・・とも思ったが、左カーブの先が見えるところまでは行ってみることにした。左カーブを曲がり切ると、またその先で右カーブになっている。とりあえず、そこまでは問題なさそうだ。ま、その先で行き詰ったらあきらめることにして、沢通しに稜線を目指すことにした。

扇沢はS字となって籠川に注ぐ
暗かった沢がやっと開けた
急斜面の尾根を登る

右カーブを曲がり切ると、その先には稜線に向かって開けた沢となっていた。ずっとデブリと土砂と落石に埋め尽くされた、狭くて暗い沢の中で気が滅入りそうだったので、ここに来てやっと気分が盛り上がってきた。どこを登っても稜線には出れそうだが、小屋への最短である右の尾根に取り付くことにした。斜度もあるし、昨日の雨で雪が硬くなっていたのでアイゼン装着。ケリを入れてもなかなかステップが切れず、ふくらはぎが悲鳴を上げる登りだ。苦しい登りだったが、登るにつれて後ろの針ノ木や蓮華が大きくなってきて、励まされた。尾根が始まっている小ピークに登り切ると、すぐ左に種池山荘があった。

種池山荘より鹿島槍ヶ岳
種池山荘より針ノ木岳と蓮華岳

オオッ!剣だ!鹿島槍だ!いい眺めだ!時間はすでに12時半。T世さん体調イマイチだったようで、登りに5時間もかかってしまった。爺ヶ岳の山頂まで行けない時間でもなかったが、もう面倒になり、ここでゆっくり景色でも眺めてるか・・・てことになった。小屋から少し西に移動し、剣の眺めがよくなるところで落ち着く。コンビニで調達したぶっかけうどん大盛を食べる。もちろん山頂(ではないが)ビールもいただく。1時間強ここでゆっくりした。

種池山荘と爺ヶ岳
種池山荘より剣岳

種池山荘には人が居た。ゴールデンウィーク期間中のみ営業して、今は閉めているとのこと。そして、月末くらいに営業を再開するようだ。登って来た時にはなかったが、いつの間にか針ノ木のマヤクボ沢にはたくさんのシュプールが・・・。蓮華大沢にも数本のシュプールが見えた。向こうは賑やかそうだが、こっちはウチら2人と単独の男の人のみ。静かなもんだ。単独の人は爺ヶ岳にでも行ったかな。

ドロップポイントより
上部のオープンバーン


ドロップポイントは小屋のつい西。登って来た尾根のすぐ横の沢だ。見下ろすと下まで結構な斜度で続いている。斜面に飛び込むと、ウウッ、硬い・・・。表面のみ緩んでいるが、下はかなり固くなっていて、エッジが流れてスピードがついてしまう。こけたら止まらないぞ・・・と思ったらこけた。エッジを立ててもなかなか止まらなかった。ちょっと硬い雪だったけど、雪面はほぼフラットだったので、登りのルートに合流するまでは、そこそこ楽しむことができた。

ロケーションはなかなか!
かなりの斜度で斜面は続く
落石をよけながらの下り

さて、問題はここから下。デブリの凸凹で腰に負担が・・・、石を踏む度に板が悲鳴を上げる。無駄な力が入ってしまって、太ももはパンク寸前。おまけに標高が下がってきて、カッパの中はムンムンだ。それでも歩いて下るよりもよっぽど早い。なんだかんだで、もうシールを付けた地点だ。流れを渡るところと、堰堤の巻きで板をはずしたが、しぶとく完全に雪が切れるまでスキーで下った。


やっと行く気になって行った扇沢だったが、お見事に玉砕されてしまった。この時期の谷というのは難しいなあ・・・。タイミングが合えばデブリもなく快適快適!となるが、少しずれるとデブリランドと化してしまう。

今日はスキーでは玉砕されたけど、眺めは文句なしだったので、山登り的には満足だった。今シーズンも大詰め。来週あたりがスキー納めになるかな・・・?
※ GPSではないのでテキトーです



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