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東横川 沢登り



今シーズン初めてスッキリした沢登りをすることができました


 山域  中央アルプス 中御所谷支流  
 山行日時  2007年8月5日(日)
 天気  くもり時々晴れ
 登山形態  沢登り
 メンバー  I川、N畑
 温泉  駒雪荘(500円)




遅い梅雨明け。8月に入ってやっと明けた。・・・と思ったら台風が来た。離れたところを通って、影響は少ないかと思いきや、湿った気流のおかげで、8月第1週の土日もパッとしない予報となってしまった。もともとも予定だった細尾沢(1泊2日)は中止することになってしまった・・・。結局は予報ほど天気は悪くなく、日曜日帰りで中央アルプスの東横川に行くことにしたのであった。

しらび平(8:30)⇒長谷部新道(12:20〜13:00頃)⇒北御所登山口バス停(16:30)

西横川は超有名。明るい花崗岩のナメやナメ滝の連続で、すべて直登でき、長谷部新道まで遡行。下山はロープウェイを使えるという極楽沢。その隣にあるのが東横川。不遇な沢といえるかもしれない。なぜなら、渓相はほぼ西横川と同じで、花崗岩の明るい沢。多少荒れた部分はあるものの、爽快感は抜群!もし隣に西横川がなければ、メジャーな沢になっていたこと間違いなし!といえるほどの快適な沢だった。ネットで検索すると、西横川は腐るほどヒットするけど、東横川はまったく記録なしなのだ・・・。

西横川と東横川の分岐下の滝
東横川のF1になるのか・・・?
これが核心の20m滝


面倒なのは有料駐車場に車を止めて、バスに乗ってしらび平まで行かなくてはならないこと。まあ、歩かずして1600m(だったかな?)まで運んでくれるのだから、文句を言ってはいけないかな。バスを降り、ロープウェイ乗り場に直行する人たちを横目に、ベンチで沢の準備をする。そこにメンバーの知り合いの3人組。西横川に行くようだ。


20m滝中央に取り付くこーちゃん
20m滝上もナメが続く
ちょいと荒れ気味もナメは快適


遡行開始!天気は上々!暑い!早く水に浸かりたい!堰堤を越え、西横川との出合のナメ滝から、爽快沢登りは始まる。出合から先、西横川はしばらく荒れたゴーロになるが、東横川はいきなり20mの滝となる。こーちゃんが取り付く。滝の真ん中、水流の左がルート。簡単そうに見えたが、逆層になっていて、ややいやらしい。ボクがトップで登ってみる。朝一の一発目の滝ということもあって、ちょっとビビり気味で登った。念のためロープを垂らす。東横川でロープを出したのは、ここが最初で最後だった。

多段のナメ滝
丹精な滝も
実は簡単・・・
果敢にシャワーを浴びて登る
荒れた感はあるものの明るい
数少ない垂直気味の滝


参考文献は登山大系。遡行図では西横川の半分以下の滝マーク。ゴーロ滝中心で高度を上げていくのかなあ・・・と思っていたが、遡行図には載っていない滝がどんどん出てくる。見た目もいいし、滝登りも楽しい。滝のしぶきを浴びながら登る場面も多く、まさに真夏の沢登り。上部に崩落跡があり、そのおかげで荒れたゴーロや倒木が目立つ部分もあるが、退屈になることはなかった。

快適!快適!
こんな感じの滝が多かった
楽しい滝登り


二俣(沢が屈曲するところ)の下で3人組に追いついた。マイナーと思われる東横川で他パーティーに会うなんて・・・。二俣から先も遡行図に載っていない滝が連続。遡行図の滝と現物の照合が難しい。こんなことならメモを取りながら歩くんだった。とはいっても、ペンもメモ用紙も持ってないのだが・・・。


一歩が難しい
沢登りは先頭が面白い。常に第一発見者だし、滝を登るのも一番、ゴルジュを突破するのも一番。緊張はするものの、そのドキドキ感はたまらない。そのかわり、ルートの見極め、滝をちゃんと登りきれるのかを見る目は必携だ。途中で進退窮まるなんてことにると目も当てられない。

滝やゴルジュはともかく、先頭を歩くことは沢登りの上達の早道だと思う。簡単なところでおっけー!人の後をくっついて歩くのみに比べると、自分で考えながら歩かなくてはいけないので、とっても緊張することでしょう。それが脱初心者の一歩目なのかなと、ふと思いましたのであります。

ちなみに今回はずっとこーちゃんが先頭。僕はずっと最後尾を歩かさせていただきました。おかげで写真撮りまくり!こんな短い沢で100枚超でした。


さあ、東横川も後半戦。しかし、滝はおさまりません。もう平凡になるのかなと思うのだが、まだまだこれでもか!というほど出てきます。そのどれもが面白いから尚けっこう。わざと難しいところを登ったり、シャワーを浴びたりしながら楽しむ。途中には雪渓の残骸もあった。

青空もおでまし!
雪渓の残骸
両岸が緩くなってきた

東横川も大詰め。長谷部新道が横切るところまでで遡行終了予定。登山道は廃道になっていて、気づかずに通り過ぎてしまうらしい。なので、左右を気にしながら、また振り返って下をチェックしながら登っていた。ふと振り返ると、ちょうど人が沢を横切った。あそこが長谷部新道だ!かなり慎重に探しながら歩いたつもりだったのに、見過ごしてしまった。もし、そこで人が通らなければ、恐らく道はまだかまだか・・・と思いながら、ハイ松地獄に陥っていたことだろう。水量はまだ豊富。西横川よりも水量が多いかもしれない。また、上流は西横川よりも楽しかったかもしれないな・・・。西横川のハッキリとした記憶はなし。

まだまだ滝は続く
いいロケーションだ!
最後まで滝は続く


さて、下山。選択肢は2つ。千畳敷からロープウェイで下山するか、北御所登山道で下山するか・・・。一長一短とはまさにこのこと。ロープウェイは楽だけど、金がかかるし、梅雨明けしょっぱなの週末ということで、大混雑は必至。朝の出発前に聞いたところ、2,3時間待ちになるのでは・・・?とのこと。登山道での下山タイムは3時間と見積もった。ならば、どちらも下山時間は同じだなあ・・・。遡行4時間で下山3時間は割りに合わないか・・・。目くそ鼻くそ、五十歩百歩・・・。靴を履き替え、下山開始直前まで決めかねていたが、結局は貧乏金無し、登山道で下ることにした。

長谷部新道は西横川から千畳敷までは歩いたことがある。廃道ということで整備はされてないが、荒れてるというほどでもなかった。しかし、東横川から先はせいぜい踏み跡程度。急斜面のトラバースでは足元を取られることしばしば。挙句の果てに踏み跡は錯綜しだして、なにがなんだか・・・。ま、トラバースを続けていたら、いつかは登山道に当たるはずなので、深刻なことにはならないから安心なのだが。なんだかんだで、登山道に出るまで1時間を要してしまった。北御所登山道は整備の行き届いた登山道。沢の下山にはありがたい。最後の林道はうんざりモードになるが、そこはしゃべりでごまかした。北御所登山口のバス停からバスに乗り、菅の台の駐車場に戻っておしまい。

どこも温泉は混んでいた。芋荒い状態は勘弁だ。対岸の駒雪荘は穴場だが、ここも穴場にしては混んでいたのかも・・・?そして、駒ヶ根ということでソースカツ丼を食う。普段は卵とじしか食わないが、どこもかしこも「ソースカツ丼」の幟が立っているので、なんだかその気になってしまった。このあと飯田のこーちゃんと別れて、塩尻できよちゃんを降ろし、穂高へと戻る。






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