山登りのページTOP 山行記録 山スキーのページ 沢登りのページ 北アルプス全山縦走 南アルプス全山縦走 リンク PLOFILE |
高妻山直前敗退〜乙妻山北東面滑降極上バーンで名高い乙妻山北東面だがこ、今年は雪が少なくて貧相・・・ ![]()
高妻山に登り(実際は直前のピークで敗退)、乙妻山北東斜面を滑ってきた。高妻山の東斜面を滑る予定だったが、途中の尾根から見た感じでは魅力は感じられない。積雪が豊富なら、斜度もスケールも申し分ないと思うのだが・・・。変わりに滑った乙妻山の北東面、滑るには問題なかったが、雪が少なくてヤブも多め。極上斜面で有名だが、悪くはないけど極上とは間違っても言えない。どれもこれも悪いのは今年は雪が降らないから。現実として受け止め、楽しんでいくしかないか・・・。
建国記念の日の3連休は、佐渡山のコル定着で高妻山と乙妻山を計画していた。しかしそれはポシャってしまい、A野氏と2人で高妻山を日帰りでやることになった。前週の天狗原山越えに続くロングラン。今日も老体にムチ打って、若者の背中を追いかけることになりそうだ。 信濃町あたりでは本降りの雨。2月に信濃町で雨かよ・・・。気持ちは落ち込み気味だったが、戸隠まで上がるとほぼ雨は上がる。林道を歩く頃には回復し、空が明るくなってきた。予報では雨は未明までとのこと。これから先は大丈夫かな。いつ以来か記憶にない夜明け前の出発。戸隠大橋の駐車スペースには先客2台があったが、まだ寝ているようだった。トレースから見ると、どうやら本日一番手だ。
高妻山へのアプローチに、高妻沢の右俣と左俣の間にある尾根を選んだ。1912mピークのある尾根。地図で見る限りは取付きが急そうだが、実際は意外と簡単に取り付けた。天気はどんどん良くなってきて、登るにつれ妙高山や黒姫山が見えてきた。昨日降った雨は、さすがにこのあたりまでくると雪だったみたい。でも、量的には少なく、せいぜい5〜10センチ程度だ。尾根の北側はフカフカのままだが、日当たりの良いところでは既に重く湿った雪に変わっていた。気温高いからなあ・・・。尾根上はとくに雪が少なく、地肌が出ているところもあった。また、南斜面では全層雪崩も見られた。すっかり残雪期の景色。
青空主体になってきたものの、なかなか高妻山にかかる雲は取れてくれなかったが、1912mPピークあたりで雲が全部取れた。う〜ん、大迫力!スケールが大きい!(写真はショボイが・・・)。山頂の東斜面もなかなか良い斜度で落ちている。一見気持ち良さそうなのだが、良く見るとスッキリ感に欠けるような・・・。谷が完全に埋まっていれば谷通しで出合まで滑るところだが、今年はそうはいかない。山頂滑降をしても、すぐに尾根に上がらなければいけなくなる。それもアホ臭いしな・・・。
視界がないまま主稜線に辿りつく。2297mのやや南側に登りついた。いよいよ高妻山へアタックだ!2297mからしばらくの間は穏やかな尾根が続くが、だんだんと尾根は痩せて起伏も多くなってくる。スキーでは限界となり、板をデポしてアイゼンに切り替える。概ねヒザくらいのラッセルだが、時々穴にはまったりして体力消耗。そして小ピークへ。すると,ガスの切れ間に高妻山の山頂が見えた。距離的にはすぐだったが、山頂との間は結構落ち込んでいる。ラッセルを考えると、往復1時間では帰ってこれないな。ってことで撤退決定。先週に続いてのヘッデン下山は避けたいし・・・。2297mピークまで戻る。
滑る斜面は乙妻山北東斜面に決めた。日当たりの良い斜面はけっこうな腐りようだったので、北東面を滑るのがベストだろうと。2297mピークでシールをはずし、斜度が落ちるところでピットを掘る。新しい雪と古い雪の間は簡単にずれる。新雪の量自体は少ないので、それほど緊迫感はなかったが、とりあえず安全な滑り方をすべし!
これが有名な乙妻山北東斜面か・・・。一枚バーンを想像していたが、わりとウネウネしていて複雑な地形。雪が少なくてヤブが多いのでむさ苦しくさえ感じられた。たっぷりと雪があれば、きっと素晴らしい斜面なんだろうけど。今の状態なら、わざわざこんな遠くまで来る価値はなさそう。お手軽に三田原山でも滑っていた方がよいくらい。
雪質は上の新雪はターンが流れ、下の古い雪にエッジが食い込むと跳ね返される。登りの2人組とすれ違い、下のほうにはツエルトが1張り。そして、出合の上で3人組とすれ違う。あとは下山するまで誰とも会わなかったので、本日の入山はボクたち以外には3パーティーのみ。多いのか少ないのか・・・?想像よりは少ないな。この3連休、予報はイマイチなので、みんな回避したかな。 氷沢川に出合ってからは、左岸の林道のようなところを登る。トレースがあるから、あとはそれを追うだけ。高妻沢でグルリと1周完了。乙妻山北東面へのアプローチは、距離的には尾根経由の方が近いが、歩き易さを考えると滑る斜面を登った方が楽かもしれない。ガイドブック等にも紹介されている通りに。 最後の正念場は佐渡山のコルへの登り返し。たいした登りではないが、最後の最後なので疲れてしまった。コルでシールをはずして、あとは大橋に向けて滑るのみ。しかし、細尾根の笹に阻まれる。隙間はあるものの、足が疲れていてはかどらなかった。林道はハイウェイ状態。太ももパンパンだったが、ノンストップで終点の大橋まで。今日も行動時間11時間。前回の13時間には及ばないが疲れた・・・。次はスッキリと終わる山スキーがしたいなあ・・・。
|