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赤谷川本谷 沢登り 敗退の巻き・・・


裏越ノセンを高巻くルンゼに崩壊中の雪渓が・・・


巨岩帯の通過

 エリア  谷川 赤谷川本谷  
 山行日  2008年8月2日(土)〜3日(日)
 ジャンル  沢登り
 メンバー  S馬、I川、N畑
 温泉  猿ヶ京温泉 満天星の湯(650円)

赤谷川本谷はドウドウセンまでは試練の連続、その上からは天国の流れとなるようだ。初日は試練で終わっても、2日目の天国を味わいたくて挑んだ。しかししかし、裏越ノセンの高巻きに使うルンゼに崩壊中の雪渓があり通過不能。なすスベなく引き返すことになってしまった。リベンジしたいところだが、また試練かと思うと足が重いなあ・・・。一発で片付けたかった。今年はもうゴメンだが、来年以降のリベンジを誓うのであった。誓ったのはボクだけかもしれないが・・・。

■8月2日(土)  川古温泉⇒赤谷川渡渉点⇒裏越ノセン下で撤退⇒金山沢出合テン場  曇り時々晴れ

初日は試練の連続・・・。2時間半の林道歩きに始まり、マワット下ノセン&マワットノセンの高巻き、巨岩帯の通過、裏越ノセンの高巻き、ドウドウセンの大高巻きと続く。ネットで記録を見ていても、人によって所要時間が大幅に違う。大きく手間を食う場面があるんだろうな・・・。ルートミスは絶対に避けたいところ。

川古温泉(6:30)⇒渡渉点入渓(9:20〜9:50)⇒マワットのセン上(11:00)⇒裏越ノセン下(12:15〜13:15)⇒入渓点(16:05)⇒金山沢出合(17:50)

2時に家を出て松本で集まり、6時過ぎに川古温泉に到着。6時半には歩き出した。天気は明るい曇り空。蒸し暑いので沢日和か・・・。赤谷川橋まではまあまあの林道だったが、そこから先は草ボーボーでびしょ濡れ。沢靴を履くべきであった。金山沢出合からは山道となり、多少はストレス軽減。でも長かった・・・。

入渓点は穏やか
エビス大黒沢

やっと水に入れる!ぬるい!今シーズンは北ア、御岳、中アと登ってきただけに、余計にぬるく感じたかも。入渓点の渓相は穏やかな流れの中に巨岩が散らばっている感じ。巨岩を縫いながら進むと、15分ほどでマワット下ノセン。手前にあるS字のゴルジュの先に滝は見えたが、全容は見えず。高巻き中にチラリと見えたのみ。左から巻く。踏み跡は明瞭。

マワット下のセン手前のゴルジュ
マワット下のセン落ち口

巻き終わるとまた穏やかになるが、すぐにマワットノセン。水流右が登れそうだったが、泳いで取り付かないといけないのでパス。大きな釜をへつって左のガレルンゼへ。低いところに草付きを巻く踏み跡があり、少し行ってみるが悪い。戻ってもっと上を探す。しかし、明瞭なものはなかったので、悪い草付きを潅木めがけて直登した。なかなかの緊張感。潅木にたどり着いてホッとした。潅木からチョイ出しロープを垂らす。ここから少し上に登ると、明瞭な踏み跡に出た。あとはこれを追って落ち口へ。下降の時に判明したが、さらに上のほう(潅木帯になる高さ)にわりとハッキリした踏み跡があった。ちょっと手間を食ったが、まあ許容範囲か・・・。

マワット下のセンの上はこの上なく穏やか
マワットのセン

巻き終わってホッとするのも束の間、巨岩帯の始まり始まり!しかしこの巨岩帯、目が点になるほどの巨岩帯。一見の価値あり!はじめは巨岩を縫って遊びながら進むが、遊びの限界を超える巨岩に時間を食うばかり。この巨岩帯は概ね右岸に巻き道がついていて、行き詰れば左でOK。時間があれば、じっくりと巨岩帯を楽しみたいところ。今日は無理。

マワットのセンの大きな釜をへつってルンゼへ
マワットのセンを高巻くと巨岩帯の始まり
木をくぐったり・・・
こんなところは当然高巻き

巨岩帯の中間でいったん傾斜は緩むが、再び巨岩が詰まった急傾斜の谷に。もううんざり・・・。短ければ楽しめるが、こう長く続いてくれると、飽きとともに苦痛だ。急傾斜の巨岩帯を登り切るところで、下降してくる3人組。ムムッ!嫌な予感・・・。こんな沢を下降するなんて人いないぞ。話を聞くと、裏越ノセンの高巻きに使うルンゼに雪渓があり、通れないので戻ってきたとのこと。ありゃりゃ・・・。若い男3人組がダメなら、うちらではダメだろう・・・。ま、とりあえずは見に行くってもんだろう。ひと登りで巨岩帯の最上部に出て、その先に裏越ノセンが見えた。そして、その左のルンゼに分厚い雪渓が引っ掛かっているのが目に入った。こりゃダメだ・・・。

まだまだ続く巨岩帯に苦笑い・・・
通過不能 ここで引き返す

滝の少し前でザックを降ろし休憩。空身で滝を見に行く。裏越ノセンは立派な滝だが、今はこの雪渓が主役。こっちに目が釘付けになってしまう。見ているうちに雪のかけらが2つほど落ちた。このルンゼ以外にこの滝を越えるには、滝を直登するか、このルンゼのさらに左のルンゼを大高巻きするしかない。でも、リスク高すぎ。登攀具足りないし・・・。たとえ越えることができたとしても、次のドウドウセンの巻きに使う日向窪にまた雪渓が詰まっていたら、進退窮まってしまう。ま、この状況では仕方ないわな・・・。撤退撤退!

裏越ノセン
高巻きルートのルンゼはご覧の通り

巨岩帯を下る。太ももにズッシリ。もう既にプルプル状態だ。それでも迷路のような巨岩帯下りは意外と楽しい。でも、やっぱり長すぎる。最後はウンザリモードになった。マワットノセンは懸垂になるかなと思ったが、登ったルートよりさらに上部の潅木帯に踏み跡が続いており、潅木をつかみながらトラバースすると、あっさりと右岸のルンゼに出た。マワット下ノセンでは迷子になりかけたが、ここもノーザイルで下降。やっと入渓点に戻ることができた。

入渓点より下流にある滝  アミダノセン?
さあ、あとはテン場を探すのみ。ここからは山道を下らずに、テン場を求めてこのまま沢を下降することにした。しかし、なかなか河原が現れない。この渓相では厳しいかな・・・。滝が2つ出てきたが、踏み跡を辿って巻き下りる。どちらかがアミダノセンだろう。

さらに降りると、大きな瀞場となる。なんとか巻けそうではあったが、時間はすでに5時を回っている。このまま下っていても、河原が出てくる可能性は低い。さらに下流に金山沢出合なら、確実に泊れるので、ここで右岸の上のほうにある山道を目指して登ることにした。そして山道を歩き金山沢出合。やっとゆっくりできる・・・。みなさん、お疲れ様でした。

河原にタープを張り、焚き火をしながら宴会。腹も減ったしノドも乾いた。今年一番美味いビールだったかも・・・?寝不足だったのでコテンと寝るかと思っていたが、10時くらいまで飲んでしゃべっていた。明日は笹穴沢?なんて案もあったが、敗退なら敗退らしく戻るべし!



■8月3日(日)  金山沢出合⇒川古温泉  晴れ時々曇り

起きたら7時。9時間の瀑睡。すでに焚き火には火がついていて、他の皆さんはまったりとくつろぎモード。天気も穏やか。順調に進んでいたら、今頃は源頭部を気分良く歩いているんだろうなあ・・・。今更考えてみても仕方ないんだが・・・。それにしても穏やか。今日は帰るのみ。そこに車があれば最高なんだけど、残念ながらあと1時間半は林道を歩かねばならない。朝飯の雑炊を食って、さらにくつろいだ後、重い腰を上げて撤収。トボトボと林道を歩き始める。



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