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中央アルプス 中御所谷 沢登り骨の折れる沢だったが、源頭の開放感とツメの千畳敷がグ〜! ![]() 晴れてればなあ・・・ 紅葉は見頃チョイ手前
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西横川2回、東横川1回、宝剣&木曽駒ハイキング・・・。ロープウェイの下には滝、滝、滝・・・の中御所谷。いつも目が釘付けになっていた。登ってみたいなあとは思いつつも、隣の西横川や東横川が初級者向けなのに対して、中御所谷は上級?(中級?)向け。中ならいいが上は厳しいなあ・・・。なかなか決行できなかったが、今回は意を決して中御所谷に挑むことにした。
はじめは3人くらいで行くつもりだったけど、あれよあれよと5名パーティーに。水汲みねーさん、こーちゃん、しおじい、T世さんとバラエティに富んだメンバー。ちょっと多いかなあ・・・・とは思いながらも、まあ大丈夫だろうと高をくくって挑むことに。晴れ予報は直前に覆って曇りとなった。晴れを確信していたんだが・・・。前日は白馬で初積雪。朝は冷えて、9月だというのに車の温度計は6.5度。一気に初冬の沢登り。
もともと好みはまったり系の沢。クライミングはやらない(やる暇ない、向いてない)ので、登攀系の沢はどちらかというと苦手な部類。そうはいっても、これを登らないことには中御所谷は始まらない。ロープを引いて登り始める。残置ハーケンのあるところがややこしかったが、ここを越えるところで目が覚めた。日暮しの滝1時間也!ビレイ中にまたブルブル。
日暮しの滝をみんなが登ってくる間に、次の8m滝をしおじいがルート工作。人数多いから念のためにロープを2本持ってきて正解!天気は高曇りだけど、時々日が差すまずまずの天気。でも、予報は下り坂。ずっとこのくらいでいてくれんかなあ・・・。この上の15mは登れないので、右のルンゼから巻く。中間あたりの一手が悪かったので、ここもロープを使った。みんなが登ってくる間に、高巻きのルート偵察。懸垂ポイントを作ってから、少し戻ってみんなと合流。再び懸垂ポイントに戻ろうと思ったが、情けないことに迷子になってしまう。どこだ?どこだ?みんなに白い目で見られて焦る。ロスタイム10分?15分?歩き始めてすでに2時間半。進んだ距離は・・・
やっとまともに歩ける沢になる。釜付の滝やら、ヌメヌメのナメ滝があったりで楽しめる区間。しかし、それも束の間で20m滝。登れないので巻き。スラブ滝3連発がすぐに続くが、降りても登れるかどうかわからないので、そのまま全部まとめて巻くことに。ここの巻きはスラブ滝を眺めながらの楽勝巻きだった。
次に出ますは10mCS滝。直登は不能。巻くなら右だが、楽そうなところはない。色々考えた末、上部にピッチの切れそうな灌木のあるラインを登ることにした。途中までは問題なかったが、上3分の2くらいのところで泥と草と浮石が混じるいやらしい様相。落ちたらお陀仏。順調に近付いていたオアシス(灌木)が急に遠く感じられた。一歩一歩細心の注意を払いながら、やっとの思いで灌木到達。セルフビレイを取ってホッ!
ここから落ち口に向かう草付きのライン、見ようによっては踏み跡に見えるラインがあった。見えている範囲では大丈夫そうに見えたが、その先がどうなっているかわからない。高さがあるだけに、リスク高いなあ・・・。トップが行けたとして、2,3,4番はいいとしても、ラストは怖いだろうなあ・・・。そこで、さらに上部にある灌木帯まで登って、そこから沢身に戻る可能性を探ろう。2本目のロープを引いて登り始める。最初のところが悪かったが、なんとか灌木帯へ。20m強の懸垂でやっとこさ沢に戻ることができた。この高巻きで1時間50分也!かかりすぎ?悪い2ピッチ+懸垂で、しかも5人だからなあ・・・。ロープウェイ最終に黄信号が灯った。登ったところよりさらに滝に近いところを、多少悪くても頑張って登ったら、うまく小さく巻けたのかなあ・・・?と後から思ったのでありました。実際のところはわからんが。
このあとの7m、15m、15mは久しぶりに楽しく登れる。やっぱり滝は気持ちよく直登できないと!次の10mは右壁を登るが悪い。途中で行き詰りかけたが、なんとか落ち口に抜ける。登ったあとにロープを投げてクリア。登山大系だとこの滝は左から巻いていて、その上にある3つの滝もまとめて巻いているようだった。10mを右から登ったので、次の滝からこの高巻き道に合流する形となった。踏み跡明瞭で快適?な高巻き。
この高巻きの間に、ずいぶんと明るい渓相になる。懸垂ポイントあたりは、先の滝が見渡せるビューポイント。上に行くほどだんだんと緩くなっている様子だ。なんとなく気分も楽になった。懸垂で沢に降り立つときれいなナメ滝が続き、その奥に壁のような美瀑が。紅葉も始まっていていい感じ。絶好の休憩ポイントだが、残念なことにボクたちには時間がない。ロープウェイに乗り遅れたらえらいこっちゃ!今日は最後までみんなで休憩をとることが一度もなかったなあ・・・。待ち時間は腐るほどあったので、足休め、もぐもぐタイムには事欠かなかった。・・・が、逆に待ち時間長過ぎで体が冷え切ってしまった。
教科書通りに右の支流から巻きにかかる。15mの滝をフリーで登るが手が冷たい。登り切って左の灌木帯に入ると、すぐに1本沢を横切る。この沢もいい感じ。このまま詰めて行きたい衝動に駆られた。草原状(夏はニッコウキスゲの咲く斜面?)をしばらく登った後、本流(右俣)に戻る。大きな高巻きだったが、景色も良くてハイキング気分!こんな高巻きなら大歓迎だ。
本流に戻ると、紅葉し始めた灌木の間をナメ滝が延々と続く。晴れていたらなあ・・・。これ、青空だったら相当素晴らしいに違いない。残念ながら朝から高曇りで、徐々に雲が厚くなってきている。この延々と続くナメ滝を気分よく・・・といきたいところだが、如何せん太ももの筋肉が・・・。ピッチは上がらない。けど、なんとなく最終ロープウェイには間に合う目処が立ったような。
滝がなくなり、ゴーロになり、谷幅が細くなるけど、いつまでたっても水量は豊富。ロープウェイの駅で聞いた話では、2日ほど前までこのあたりは嵐だったみたいで、水量が多くなっているらしい。あとでネットの記録にある写真と比べてみたが、水量はだいぶ多かった。斜度が緩み、宝剣の先っぽが見えてきたかと思うと、パッと千畳敷カールの底に飛び出した。なんともドラマチックなフィナーレ・・・。厳しかった登りのことなんてすっかり忘れてしまう。やっぱりツメの良い沢はいいなあ・・・。終わり良ければ全てヨシ!千畳敷カールには何度となく来ているが、こんなに素晴らしく感じたのは初めて。感動は苦労の大きさに比例するのか・・・。
終わったという気持ちで一杯だったが、残されたロープウェイの駅までの登りがしんどかった。駅に向かう途中に小雪が降り出す。沢の中じゃなくてよかった・・・。このあとガスもかかり始めたことを考えると、晴れはしなかったものの、悪くはなかったと思えた。ロープウェイの混雑を懸念していたけど、予想外のガラ空き。外は寒いので建物の中で沢装備を広げまくったが、全くもってヒンシュクは買わないほど。
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