山登りのページTOP 山行記録 山スキーのページ 沢登りのページ 北アルプス全山縦走 南アルプス全山縦走 リンク PLOFILE


山登りのページ山スキー一覧



日白山 山スキー


春の陽気の中、展望の尾根歩き&重雪滑降


日白山からの仙ノ倉山 右端は平標山


 エリア  谷川 日白山  
 コース  二居集落⇒二居峠⇒東谷山⇒日白山⇒地王堂川⇒二居集落
 山行日  2008年3月9日(日)
 天気  晴れ!
 ジャンル  山スキー(テレマーク)
 メンバー  T世
 温泉  宿場の湯(600円) ちと高い


谷川遠征2日目。きのうは蓬峠。朝からスッキリと晴れ渡り、湯沢は−10度超と冷え込んだ。車中泊とはいえスリーシーズンの寝袋は少々寒く、目覚ましよりもだいぶ前に目が覚めてしまった。コンビニでカップラーメンを食って温まり、二居へと向かう。今日はいいぞぉ〜。雪はダメだろうけど・・・。二居集落には車を止めれそうなところがなく、田代スキー場の駐車場へ。係員に“山に登るんですが・・”というと、快く止めさせてくれた。

二居集落(7:00)⇒二居峠(7:45〜8:05)⇒東谷山(10:40〜55)⇒日白山(11:55〜12:45)⇒二居集落(13:55)

取付きは2通り。旧ゲレンデを登って鉄塔を目指すもの、もう一つは旧道で二居峠から尾根に乗るもの。旧ゲレンデの急斜面は、冷え込んでカチカチが予想されたので、峠経由で行くことにした。大回りにはなるけど、こちらの方が無難かもしれない。暗い杉の植林を抜けると、広葉樹の明るい林に。ほどなく二居峠だ。

広葉樹の旧道を峠に向かう
二居峠から  南下する17号
二居峠にあった東屋

ここからは左は密林、右は雪庇の尾根。歩きにくいことこの上ない。送電線の鉄塔を越えると斜度が増し、歩きにくいことこの上ない以上のこの上なさ。狭いルートにツボ足の深い足跡、シールで登ったトレース、滑った跡・・・などが入り乱れており、まともに登れる状態ではなかった。板を背負った方が早いのは間違いないところだが、着け外しが面倒なので強引にスキーで登り切る。

何層にも分かれたフレークのような雪庇
細尾根を登りきるとブナの広い尾根に

登り切ったその先は、さっきまでと打って変わってなだらかなブナ林の尾根。休憩中にフリートレックとスノーシューの2人組に抜かれた。ここは雪もサラサラ。滑りたい衝動に駆られるが、先は長いのでそんなことはしていられない。ここからは登りもはかどる。東谷山手前からはブナも疎らとなり、そのうち越後の山々も見渡せるようになる。白い!2000mそこそこの山とは思えない。谷川連峰もご立派!背後には常に苗場山。こちらもスキーで登ってみたい山だ。

ブナ林は気持ちがよろしい
登り切ったら東谷山

東谷山まで来ると、S字に曲がった尾根の途中に目指す日白山が。まだ遠い・・・。ここから見る限りでは。この周辺は山そのものは地味だけど、景色はド派手!タカマタギの方からも人が登ってきていた。東谷山から日白山にかけての稜線は、北側に良い斜面が一杯あった。

東谷山への登りからの苗場山
背後は佐武流山あたりか・・・?

東谷山からの越後の山々
東谷山からの苗場山と神楽ヶ峰

シールを着けたまま東谷山を下る。贅沢な眺めの快適縦走だ。仙ノ倉山がどんどん近づいてくる。しかし、谷川連峰の上空にだけ、うす雲が広がってきた。山も日陰になってしまった。稜線の左側を巻き気味に進み、偽ピークを登り切ると日白山山頂までは緩く登るのみ。

日白山へと続く稜線  東谷山より
東谷山からはいったん下る


日白山は主稜線から少しはみ出たところに位置するだけあって、眺めはピカイチ!仙ノ倉山が大迫力で迫ってくる。西ゼンの源頭にはシュプールが数本確認できた。平標沢にも1本あった。東ゼンの大滝はしっかり埋まっているように見えた。ガイドブック等では、滝が出ているので滑降できないよなことが書いてあるが、ここから見る限りでは大丈夫そう。まあ、斜面自体はそんなにそそられる感じではないけど・・・。一番目を引いた斜面は、万太郎山の西斜面。きれいな一枚バーンで、台地経由で毛渡沢に落ち込んでいる。3月末に予定している谷川遠征第2弾の候補に一躍躍り出た。ただ、長いのが玉に瑕。その他にも山や谷、尾根などを同定しておきたかったが、しまったことに登山地図を車に置き忘れてしまったのだ。失敗・・・。


タカマタギへと続く尾根と越後の山々
日白山より仙ノ倉山と平標山


山スノーシューとフリートレックの2人組は、来た道を戻るという。“ボクたちは地王堂川に滑り込みます”と言うと、“その手があったか・・・”と、2人組も谷を下ることになった。まあ、来た道を戻るとなると大変だわなあ・・・。さて、滑る斜面を決めなければ。見た目はどこも変わりはなさそうだが、地図で見ると1584mとの鞍部の先から滑り込むと、等高線がきれいに並んでいる。ということで、その斜面に決定!

真ん中は茂倉岳 その右が谷川岳
またまた仙ノl倉山と平標山


まずはコルに向けて尾根を滑る。標高差で130mほど。この尾根滑り、仙ノ倉山にまっしぐら!どんどん仙ノ倉山が近づいてくる。普通なら尾根滑りはもったいないと思うとこだけど、ここは別。素晴らしいロケーションである。コルに降り、滑り出し点を物色するが、直下はややブッシュが濃い。まあ、なんでもいいや・・・と滑り込むと、すぐに疎林の斜面となった。斜度、樹林ともそこそこの斜面なのだが、如何せん雪が重い。滑るはしから雪玉が転げ落ちる。発達した雪玉はアンモナイトと化し、止まったボクを攻撃する。

上部は快適斜面 雪は重重
中間の無木立  ただの伐採地か?


はじめは重いながらも抵抗は少ない雪だったが、そのうちに吸い付く雪となる。“ヨイショ!”とターンするが、後ろ足が前に出てこない。仕方がない・・・超後傾テール直滑降しかない。中間から下は、登りトレースを視界に入れながら降りた。何個か目の堰堤で右岸に渡り、林道に乗り上げ、別荘地に出た。下界はポカポカ陽気、春を通り越して一気に初夏の様相だった。あとは歩いて二居の集落へ。


日白山は滑るだけなら、今日滑ったルートをそのまま登りに使えば効率的。車も除雪終了点まで入れられるし。しかししかし!東谷山〜日白山の尾根からの景色は絶品につき、滑り重視派の人も尾根歩きを強くお勧めするしだいです。2度目以降は効率的な地王堂川の往復ルートで!我が家に2度目があるかどうかはビミョウだが・・・。

田代スキー場に隣接する宿場の湯が今日の温泉。意外と空いていて助かったが、600円はちと高いような気がするなあ・・・。スキー客の足元を見ているかのようで・・・。

GPSではないのでテキトーです

昨日は天気が悪かったけど、パウダーを満喫。今日は雪は悪かったけど、贅沢な展望を満喫。合わせ業で一本!あとは、新たなルートを数本見つけ出せたことが大きな収穫だった。谷川(越後を含む)は年に2回くらいは訪れたいエリアだ。



山登りのページ山スキー一覧



山登りのページTOP 山行記録 山スキーのページ 沢登りのページ 北アルプス全山縦走 南アルプス全山縦走 リンク PLOFILE