山登りのページTOP 山行記録 山スキーのページ 沢登りのページ 北アルプス全山縦走 南アルプス全山縦走 リンク PLOFILE


山登りのページ沢登り一覧



中ノ俣川 灰ノ又沢 なぜか左俣


世紀の大マヌケを演じてしまいました・・・

 エリア  奥只見 中ノ俣川 灰ノ又沢〜荒沢岳  
 山行日  2009年8月22日(土)〜23日(日)
 ジャンル  沢登り
 メンバー  N川、K俣
 温泉  銀山平キャンプ場 かもしかの湯(500円)

この夏は何かとバタバタしていて、おまけに天候も不順ときた。沢のテンションも上がってこないが、久しぶりに週末のお天気が良好とくれば、これは行くしかない!・・・が、今年狙っている沢に行くほどの盛り上がりが今はない。そこで、今回はこの灰ノ又沢に行くことになったのであります。

■8月22日(土)  雨池橋⇒灰ノ又沢⇒テン場(1200m付近)  くもり時々晴れ

入山口と下山口が違うので、車2台で行くのがベスト。しかしながら今回は3人なので、車2台で行くのはアホらしい。そこで、恋ノ岐と同じ作戦に出て、車1台に人間3人と自転車1台積んで向かったのだった。余裕をかまし6時出発。10時頃に銀山平に着き、荒沢岳の登山口にチャリを仕込む。そして、雨池橋へ。

雨池橋(10:45)⇒灰ノ又橋入渓(11:35〜50)⇒花降沢出合(14:20)⇒1200m付近テン場(15:55)

ゆうべは前線が通って雨が降っていたはずだが、中ノ岐川の水量は平水でまずはひと安心。林道を歩いていると時々中ノ岐川が見えるんだが、これがまたきれいなナメがあったりで気持よさそう。初日は時間に余裕があるので林道を歩かず、雨池橋から直で中ノ岐川に入って遡行するのも手かも・・・。

雨池橋  なんとなく絵になるので・・・
灰ノ又橋からの貧相な灰ノ又沢

林道を50分ほど歩くと、灰ノ又橋になりここから入渓。橋の上から見る灰ノ又沢は貧相・・・。貧相な沢を歩いていると、ポコッと滝が出てくる。またゴーロになり、飽きる前にまたポコッと滝。2つ目の滝は遡行図に書いてある通り美滝であった。ゴーロ主体ではあるが、絶妙な間隔で滝や釜が出てくる。お隣さんである恋ノ岐川と構成も渓相もそっくりだ。

最初の滝
遡行図にある美滝
美滝の2段目
巻いたのはこの滝か・・・?

滝は小ぶりなのがほとんどだが、全て釜が完備されているし、壁は立っているので意外と登りごたえのある滝が多い。登れそうな滝は全部登ったけど、2回ほど巻いた記憶あり。どれがどの滝だったかさっぱり忘れたが、一回目は右から楽勝で、2回目は左からやや渋めの巻きだったような。

3m2条の滝?
いい感じのミニゴルジュも

灰ノ又沢に入って初めての大きな滝は4段25m。ガイドによると「難しそうだが直登可能なので挑戦してみるのもいいが、左から簡単に巻けるからむりしないほうがよい・・・」と、微妙な記述が。見た目、傾斜もないし、登れそうだったので取り付いてみた。3段目までは楽勝だったが、4段目が釜付きのやや立った滝。もう戻れないので登ろう!

4段25m滝
4段25m滝の4段目

小さいけど深い釜があり、滝の取り付きまでは足の届かないヘツリ。滝に取り付くが、角のない岩で苔付きのため滑る。なんとか登り切って、上からロープを投げて登ってきてもらった。その後も登れるけど小難しい滝が続いて、なかなか楽しめる。初級ということで、下流は間延びするのかなあ・・・なんて思っていたが、意外と面白くて飽きの来ない沢だ。

競い合ってる?
チョックストンが水流を分けていた

テン場は二俣付近を予定していたが、12m滝の前に快適物件発見!二俣まではそんなにないし、この先これ以上の優良物件は期待できないかも・・・?けっこう時間を食ってしまい、すでに4時近くになっていた。本日の行動はここまで!明日少し早めに出発して挽回しよう。

タープを張っている間に、ほとんどマキが集まっていた。半径数mの範囲で大量のマキが集まった。今シーズンはまだお客さんが少ないんだろうな。さっそく点火し、落ち着いたところで乾杯!泊まりの沢が初めてのカーリーはご満悦だったようだ。いつものように次々とつまみが出てきて、メインの夕飯までにおなか一杯に。それでも明日の分まで食い溜めとばかりに、夕食の親子丼を腹に放り込んでおいた。

■8月23日(日)  テン場⇒灰ノ又沢左俣⇒灰吹山南側⇒荒沢岳⇒銀山平   くもり時々晴れ

前線の通過で北の空気に入れ替わって、夜は冷えると予想し着込んで寝た。ところが冷え込まず、暑いくらいの夜だった。朝方は蚊の攻撃にあい、顔を数か所やられてしまった。朝は細々と焚火をするのが普通だが、昨日の残りがたくさんあり、朝にしては盛大な焚火となった。雑炊をかっ食らう。

テン場(6:50)⇒二俣(7:40)⇒稜線(10:00〜35)⇒荒沢岳(12:00〜20)⇒銀山平(15:20)

数分歩いたら12mの滝が横からかかっていた。明るくてきれいな滝だ。右壁楽勝と登り始めるが、3分の2くらい登ったところで立ち往生。ホールドが微妙な上に、スタンスが斜めっていた。多分大丈夫だけど高いしなあ・・・なんて考えていると怖くなってしまった。朝一番だし、いったん怖くなったらもう無理。ハーケン打ってA0で、N川さんにお手伝い頂いてここを越える。多分たいしたことはなかったはず。念のため上からロープを垂らした。

12m滝
12m滝上の滝は雰囲気よろし

12mの滝が終わったら次は二俣。まだかまだかと思いつつ歩いてやっと二俣。ここで休憩。二俣を右に進むが、いやに谷が荒れている。滝も出てこないし・・・。コンパスを当てると西に向かっている。もう左カーブに来たんだ・・・。さらに進むとまた二俣。おかしいなあ・・・と思いながら歩いていたが、ここで決定的なミスが発覚。ホントの二俣を見過ごし、左俣に入ってすぐの二俣を二俣と間違えたのだ・・・。それを右に入って、次の二俣まで歩いてきてしまったのだ。

二俣二俣と思いながら歩いていたのに、二俣を見逃すなんて考えられない。が、現にそうなってしまった・・・。情けないったらありゃしない。恥ずかしいったらありゃしない。少ない沢人生だが、ダントツ最大のマヌケだった。さて、どうする・・・。戻ると2時間のロス。稜線まではあと250m。このまま詰めることを選択し、1時間弱で灰吹山の南側のコルに詰め上がった。そして、1時間半の歩きで荒沢岳へ。荒沢岳からは左俣の上流部が手に取るように見えた。どうみても楽勝そう。2時間ロスして戻っても大丈夫だったように見えた。結果論だが・・・。

きれいな滝
灰吹山先からの荒沢岳

荒沢岳は険しい山だというのは知っていたが、こんなにすごい登山道だったなんて・・・・。前ーからの下りはすごかった。鎖に次ぐ鎖。しかもほぼ垂壁。登り返してから眺めるが、よくこんなところに一般登山道を作ったもんだと関心してしまった。あとはなかなか高度を下げない尾根にイライラしながら、ほぼコースタイムの3時間かけて下山。

荒沢岳山頂から見下ろす左俣上流部
前ーからの荒沢岳

チャチなカギで確保しておいたチャリがちゃんとあってひと安心。ここから15キロ先にある雨池橋まで最後のお仕事。N川さんとカーリーには、近くの温泉で待ってもらうことに。40分を目標に漕ぎ出すが、岬の登りでヨレヨレに。何度降りて押そうかと思ったことか・・・。なんとか耐えたが、結局1時間かかって雨池橋へ。車で25分。1時間半の回収作業となった。手間を食ったけど、車2台で来ても回収に1時間くらいかかること思うと、まあ仕方ないところか・・・。

精神的ショックの大きい沢だった。今年はもうたくさんだけど、灰ノ俣はまた来にゃならんな・・・。唯一の収穫は200名山荒沢岳登頂か・・・。



山登りのページ沢登り一覧



山登りのページTOP 山行記録 山スキーのページ 沢登りのページ 北アルプス全山縦走 南アルプス全山縦走 リンク PLOFILE