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北海道粉雪(?)紀行('08〜'09年末年始)粉雪紀行になるはずだったのだが・・・
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中6日の北海道。あわよくば6本山に入ってやろうと目論んでいたが、終わってみれば、まともに山に入ったのは最終日の羊蹄山のみ・・・。このホームページも筆欲が沸くはずもなし・・・。まさか8泊9日の北海道ツアーが、この1ページに収められてしまうとは・・・。義務的になってしまうが、とりあえず筆(?)を進めますか。
本州はおろか、北海道も雪不足の初冬。北海道行きが近くなってくると、倶知安のアメダスデータとにらめっこの毎日。直前の寒波で、辛うじて古い雪を滑らされる事態は避けられそうだ。だけども、雪不足は否めないな・・・。 今回の北海道は7人で向かうが、北海道上陸後は独自のプランで動くことになっている。出発は強い冬型の中。船に遅れたら目も当てられないので、安全策を取って豊科からオール高速で新潟に向かう。ジャスコで買い出し後、フェリーに乗り込むが、防波堤に囲まれた港でさえ、かなりの波。外海は大荒れ。波は防波堤を軽く乗り越えている。こんなんで大丈夫なのかなあ・・・と思えるほど。船酔いが心配・・・。 外海に出たとたん、イチコロで顔が青ざめた。もうダメ。便所に直行。便所には仲間がたくさんいた。吐くものがないので、胃が出てきそうだった。まだ船は動きだしたばっかり。しかも、小樽着は大幅に遅れる予想。船酔いから解放されるのは、遠い未来のことのようだ。まさに生き地獄。酔い止め薬を飲みなおし、床で横になると少し落ち着いた。 落ち着いたとはいっても、少しマシになった程度。揺れは容赦なし。2段ベッドの上段から転げ落ちそうなほど。眠れれば楽だが、そうはいかない。まさに生き地獄。絶望。また気持ち悪くなり、便所へ。歩くと余計に気持ち悪い。廊下を歩いていて大きく揺れると、すれ違う人も同じ方に寄ってくるので、ぶつかりそうになる。
しばらくで薬が効いたか、眠れるようになった。しかし、揺れが凄すぎて、熟睡とはいかない。時々無重力状態になり、次の瞬間ドーンと衝撃を喰らう。座礁したかと思うほどの衝撃。小樽着の定刻は朝の4時だが、12時が14時になり、16時になり、挙句の果てには16時45分着予定となった。お昼過ぎに小樽沖まで来たのだろうか。かなり揺れが収まった。同時に酔いも収まり、動けるようになってきた。30時間飲まず食わずだった胃に、買ってあったのり弁当を放り込む。マヒしてて食った気しない。小樽沖にいるはずなのに、なんで港に着けないんだろう・・・。 荒れ模様のため、風呂は出航後すぐに閉鎖。ディナーの食堂も営業できない。軽食コーナーの麺類も不可。ペットボトルの自販機も、中で商品が倒れてしまって販売不能。シアターもやらない。A野氏が入っていた特等の部屋は横殴りの雪で水浸し。おまけに大幅な延着。金返せ・・・。 通常18時間のところ、30時間かかって、やっとこさ小樽に上陸。予定通り朝4時に着いていれば、その足で富良野方面に向かい、1本やっつけるはずだったのに、とんでもないことになってしまった。S爺の実家がある札幌に立ち寄り、みんなで回転寿司で夕食。動いていたらいいけど、じっとしてるとまだ揺れている。 そのあと、みんなと分かれ、富良野方面へ。ところが、吹雪のため札幌〜岩見沢は通行止め。踏んだり蹴ったり・・・。岩見沢から高速に乗るものの、深川から先がまた通行止めになっていたので、諦めて砂川のパーキングで車中泊となった。
起きたら雪は降り続いているものの、通行止めは解除になった。旭川まで高速を走り、2日前に北海道に上陸していたSパ氏と吹上温泉で落ち合った。そして、三段山へ。三段山へは6年前の夏に登ったことがある。スキーでは有名だが、夏に登った時の実感としては、緩すぎる・・・。でも、初めての冬の北海道(・・・でもないけど)、有名どころは押さえておきたかったのだ。
白銀荘から歩き始める。相変わらず小雪の舞う天気。雪だけならいいけど、少し上からはガスとなっていた。緩斜面の切り開きに延びるとれーすを追う。一段目の壁。壁といっても直登できる程度の斜度。雪は重くはないけど、軽くはない。ここではアスピリンスノーってやつを期待していたが、気温が高めなので白馬並み。
2段目に差し掛かるあたりで、針葉樹からカンバ系に変わる。すると、これまで感じなかった風が気になるようになる。視界もなくはないが、ほぼ真っ白の世界。上から2人組が降りて来た。ここらが潮時かな・・・。自分としては三段山は滑りよりも景色の山という位置づけ。天気が悪いなら、これ以上登っても価値はない。ここでおしまいとする。
まだ暗いうちに動き出す。雪はやんでいて、十勝岳方面の中腹には2つの灯りが見えた。今日は晴れないまでも、まあまあの天気になってくれるのか・・・?今日の予定は富良野岳のジャイアント尾根。樹林帯の中なら天気が多少悪くても大丈夫でしょう。 十勝岳温泉方面へと登って行くと、雪が降り始めてきた。ジャイアント尾根のベースとなるバーデン上富良野に着いても雪。降りはたいしたことはないけど・・・。ただ、T世さんの足が未だ芳しくない模様。残してSパ氏と2人で行くことも考えたが、突っ込むほどの天気ではないし、出発直前敗退することになった。ジャイアント尾根へはSパ氏1人で向かった。
1時間半滑って休憩。そこでT世さんはリタイヤ。あと1人で1時間ほど滑って終了。とりあえず富良野には用がなくなったので、日高、夕張経由で札幌に向かう。ちょうど秀岳荘の横を通ったので寄り道。おなかが空いてて、じっくりと見て回れなかったが、品揃えが楽しいお店だ。
夜は湿った雪。朝になると、さらに湿った雪。みぞれのような感じで、時々あられも叩きつけてくる。風もビュービュー。今日はゲレンデにでも行こうかと考えていたが、この天気じゃ・・・。うだうだしていたら、きのうジャイアント尾根で別れたSパ氏がやってきた。
Sパ氏チェックの「あまとう」へ。駅の近くまでかなり歩く。帰りに港の近くにも支店があり、損こいた。あとは「ぱんじゅう」という、パンと饅頭の掛け合わせのようなヤツを食って、小樽観光はおしまい。ボクは甘い物の味はわからないので、味のコメントはしないでおきます。 駐車場で春香山から降りてきたKO−ちゃんといったん合流。すぐに3つにバラけて、ニセコの五色温泉へと向かう。今晩から2晩五色温泉に泊まるのだが、これはKO−ちゃんの大学時代の先輩による企画で、それに混ぜてもらうことにしているのだ。ニセコの市街地から山道に入ると、地吹雪による吹き溜まりで、軽バンにとっては難易度の高い道だった。倶知安あたりでも0度前後。五色温泉でもマイナス2度くらいと、今日も暖かい。北海道パウダーは頂くことができないまま終わりそうな予感・・・。 五色温泉の大部屋に21人が集結。知らない人がほとんどなので居場所に困ったが、酒が入ってくると調子は上がってくる。飲んで食って、露天風呂でカウントダウン。外は相変わらず吹雪模様だが、明日のニセコツアーに備えて眠りにつく。
五色温泉に戻り、温泉にはまって部屋でのんびり。前日よりも人数は少し減ったが、今日も盛大な宴会となる。今日はジンギスカン。
朝起きたら、今日が一番マシな天気。待っとれ羊蹄山!・・・とはいうものの、これまでの6日間で打ちのめされ、テンションはかなり低めだったのだ。半ば諦め半分というような・・・。出発前に一仕事。大部屋の撤収、埋まった車の掘り出し等で時間を食う。
今日は総勢10名の大所帯。羊蹄山に行くとは聞いていたが、どのコースだとか具体的な内容は聞いてなくて、下調べはゼロ。今日は完全ビジターだ。五色温泉から真狩に向かう。そうそうたる四駆に必死で着いて行く。軽バンでは苦しいけど、はぐれたらややこしくなるので、必死で着いて行く。真狩近くになると季節風の風下になったのか、羊蹄山が中腹まで見えてきた。ヨシヨシ!少しずつテンション上がってきたぞ!
除雪終点に車を並べ、ハッキリしない林道を歩き始める。遅めの10時半出発。相変わらず雪は重い。倶知安で辛うじて氷点下だもんなあ・・・。途中、沢を渡るところでルート確認。こりゃあ初めてだったら、どこから上を目指せばいいか分かりづらいわ。沢を渡ってからは、ひたすら上を目指すことになる。・・・が、なかなか傾斜が立ってこない。裾の広い山だからなあ・・・。
これまでは付いて行くだけしかできなかったが、あとは上を目指せば良いだけとなると、先頭にも立てる。完全ビジターもいいけど、やっぱり多少は貢献しないと。交替でラッセルに参加。雪は密度が高くて重く、深さの割にはきつめのラッセルとなった。ずっと視界がなかったが、傾斜が増してきたあたりで、雲が減ってきた。振り返ると真狩の里が・・・。いい感じだ。テンションさらに上昇! 木が疎らになり、そのぶん風当たりもきつくなってくる。1300m付近まで登ると、上から2人滑ってきた。ボクたちの上を横切ると、スパッと表層雪崩。先頭のHさんが喰らう。規模も小さく、端っこだったのでバランスを崩した程度ですんでよかった。けど、流した張本人、「大丈夫ですか?」と言っただけで、去って行ってしまった。大事には至ってないが、状況が違えば大惨事になりかねないことを考えると、そんだけでいいの・・・?と思ってしまう。「人の上は滑らない!」の鉄則を改めて実感。時間も時間だし、今日はここまで。
いよいよ実質的に今季初山滑り。三段山も少し滑ったけど、あれはただ降りてきただけみたいなもん。隊長からGO!アッ!良さそうだ!何番か目にGO!ちょっと重めだがパウダー!密度があるので、斜度がないとスピードに乗らない感じ。気持に体の動きが付いてこない感じ。でも、気持ちいい!みんな上手いし、滑りも多種多様なので、見ていても面白い。 カンバがポツリポツリと生えている羊蹄山、雰囲気としては三田原山の上の方に似ている。三田原山はすぐに樹林が密になってくるが、ここ羊蹄山は疎林が長い。斜度も手頃。たまに柵のような密林地帯があるが、それはそれでまた面白い。羊蹄山は富士山的な山で、山登り的には面白くないけど、スキー向きの山だなと思った。
傾斜が緩むと、あとは流すのみ。登りのトレースをボブスレーのように飛ばし、太ももが限界になる直前に車に到着。そして真狩温泉へ。足が悪いT世さんは、今日はKO−ちゃんの奥様とニセコモイワスキー場。真狩温泉を待ち合わせ場所にしていた。真狩温泉の露天風呂からは、山頂以外の羊蹄山が見えた。ルートを検証するが、よくわからない。 温泉を出て札幌に向かう。S爺の実家で今日は泊まらせてもらうことにしている。途中で夕メシ。回転寿司を食った後、ラーメンも食った。S爺宅で軽く飲んで、北海道最後の夜。
6時過ぎに起きて小樽に向かう。銭函あたりで海が見えてくるのだが、ドキドキもんだ。果たして・・・・思ったより穏やかだった。防波堤をガンガン乗り越えてくるような、行きの時のようなビッグウェイブは少なくともない。9時過ぎに小樽に着く。今シーズンの始発とあって、今日もフェリーはダダ混みだった。 船に乗ると揺れはない。外海に出ると多少は揺れるが、これなら船酔いしない程度。まずは一安心。あとは20時間をどう過ごすかだが、人が多いので好き勝手はできない。昼間から2等寝台の個室で読書していたら、イチコロで寝てしまった。おかげで夜は眠れず、ひたすら読書をするが、読書も辛くなって間がもたなくなってしまった。長い夜であった。
新潟には定刻に着いて、まずはホッとする。新潟のすきやで朝飯を食う。通勤割引と休日昼間割引を使って糸魚川まで高速。ここから下道で帰ることになるのだが気になるのは白馬方面の雪の積もり具合。大晦日から元旦にかけて強い寒波が来たことになっていたが、雪は思ったほど積もってくれてなかった。ちょっと先が思いやられる・・・。 白馬まで登ってくると、ドカーン!と後立山。やっぱり違うな。ラッピーへ初詣。相変わらず狭い店内だが、品揃えは楽しい。掘り出し物もあるし。買わなかったが・・・。明科のS爺宅に寄り、近くのラーメン屋で昼飯を食って、ここで北海道ツアーは解散となった。 今回の北海道は雪不足と高い気温で、持って帰ってきたのは欲求不満だけ。年末年始は当たり外れがあるのでバクチみたいなもの。北海道パウダーを狙うなら、やっぱり1月中旬から3月初めがいいんだろうな・・・。でも、この期間は通常長い休みは無理。当たりを願って年末年始に長期で入るか、パウダー間違いなしの時期に短期で入るか・・・。金がかかるだけに難しい選択だ。 |
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