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内蔵助平定着 立山東面山スキー黒部別山からの立山連峰
GWの立山は2回目。前回は2004年。まだテレマークする前。その時は剣沢をベースに4泊5日で楽しんだ。ただ、剣沢をベースにすると、その日の最後が登りで終わることになる。池ノ平山なんかに行った場合は、最後に1000m登らないと終わりにならない・・・。これは辛かった。雷鳥沢もしかり。アルペンルートの乗り継ぎもくたびれたし・・・。
だったら最後は滑って終わりにできる場所にベースを作ればいい。剣沢の流域なら二股に、内蔵助谷流域なら内蔵助平にベースを作ると効率的だな・・・とか思いながらも早7年。雪が少ない年があったり、違うところに行ったりで実現せず。今年のGWは1人で動けそうなので行くことにした。1人ならミスってもハズレても気が楽だ。
5月3日からスタートしたかったが、腰が痛くて1日様子をみた。1日たっても芳しくはなかったけど、朝ザックを背負ってみたら何とかなりそうだったので出発。トロリーバスではザックを降ろせず立ちっぱなし・・・。ただ、降ろすとまた背負わなくてはいけないので、微妙なところ。バスで腰が悪くなった。アジトの出入り口みたいなとこから出て、黒部川の降り口に。黒部川までの雪の上の下りは腰が厳しかった。天気は晴れかと思っていたのに曇り。
橋を渡って対岸へ。河原を歩きます。川幅の狭くなるところは全面埋まっていた。黒部川に関しては通行には問題なし。内蔵助谷に入ってすぐに雪が切れた。少しの間は夏道を使うのだが、シートラ&テレマークブーツ、そしてこの腰痛では厳しかった。痛さに叫びながら1アクション。それが3アクションくらいはあったかな・・・。痛けりゃ来なきゃいいのにね。アホです。雪がなくなるのは出合上のわずかだけで、あとはずっと雪がつながる。頃合いを見てスキーを履く。これで楽になった。
楽になったとはいえ、荷が重いのでキツイ。50リットルと80リットルの間のザックが欲しいなあ・・・。80リットルでは大き過ぎる。今回は50リットルのザック。ビールがなければ余裕だが、これは切り落とせない。日本酒もツマミも。逆を言えば50リットルのザックだから、ビール3本で落ち着いたともいえる。今回は内蔵助平まで担ぎ上げれば、あとは軽い荷物で動けるから頑張るべ。
だんだんと谷の傾斜が緩まり、周囲が開けてくると内蔵助平。ここは昨年の秋に紅葉を見に来たばかり。もちろん今回の下見は兼ねていたが・・・。雪のない時期はモジャモジャに木が生えているが、今は木はポツリポツリだけでほぼ雪原。テントに戻るのに迷うのではないかと心配していたけど、これならどこからでも丸見えだ。
風対策とかよりもロケーション重視でテン場を決定。玄関開けたら立山ドカン!ここで1本目のビール。2泊するので壁を作ったりしたかったけど、腰が痛いので土木工事は無理。せめて支点だけでも多めに取っておく。まあ、いくら埋めても昼間が暖かくて雪が緩めば気休めにしかならないのだが・・・。ピッケルとスコップにテントを託すことにする。そして黒部別山へ。この広い内蔵助平を貸し切りかと思っていたら1人来た。
黒部別山は立山・剣と黒部川の間に南北に連なる山。南端には大タテガビンの岩峰がある。そんな位置にあるので、眺めは桁外れに素晴らしいはず。地図を見てて剣沢を隔てただけで剣岳が聳える絵を想像しただけでワクワクします。黒部別山は今回の内蔵助平定着の一番の目的なのです。
ハシゴ谷乗越を目指します。乗越にはエスパースのテントがありました。家主はどこに遊びに行っているんでしょ?剣岳も見えてきました。まだ上の方だけですが迫力があります。白いのは池ノ平山と仙人山かな。ハシゴ谷乗越から尾根通しで黒部別山を目指す。
2035mの次の登りが雪壁になっていたので、スキーをはずしてツボ足になる。何故か下りのトレースがあった。登りの足跡はない。2人分。どんなルートで来たんだろう・・・?傾斜が緩んですぐにスキーを履く。かなり尾根っぽい地形なので、ツボ足とどっちが楽だったかは微妙な感じですな。左の斜面を絡めながら登る。
黒部別山の稜線に出たところにテントを張った跡がありました。これで謎は解けた。登りのトレースは昨日以前のもので、下りのトレースは今日のもの。内蔵助平ですれ違った若者(多分)二人のものかも。さあ!念願の黒部別山の稜線に出ました!けっこう時間食ったなあ・・・。
期待の展望ですが・・・雲がかかってきた。青空が増えてきてヨシヨシ!と思っていたのに、ちょうど稜線付近に雲が漂い始めてきた。剣岳の山頂は完全に隠れてしまった・・・残念。しかもシラ〜ッとしてきやがった。結果論だが、最終日の午前中に本命の黒部別山を持ってきてれば快晴だった。結果論だが・・・・。ま、内蔵助平はいいとこなので、またの機会に来るとしよう。
余裕があれば北峰まで行って、南峰まで戻ってきて、内蔵助平に滑り込もうと考えていた。しかし、そんなにうまくはいかず、北峰まで行く時間はありそうにない。とりあえずは黒部別山の最高点を目指す。立山・剣の峰峰はすぐそこに聳え、反対側には後立山連峰が連なっている。黒部別山は改めてすごい位置にある山だと思った。
さてさて、時間のある限り南峰を目指すことにする。あわよくば南峰まで、イヤになったら途中から滑り降りればいいや・・・と考えていた。登ってきた尾根の分岐を過ぎ、尾根が痩せて密林になったところで早くもイヤになる。というか疲れた。先に進んでもたいして景色は変わらないし・・・ということで、ここでおしまいにする。
程よい斜度のカンバ斜面。・・・は束の間、一気に斜度が増し、シュート状になる。GW前半には白馬で雪崩事故が起こっていたが、立山・剣周辺も同様にデブリがあちこちに。まだ雪崩ていないキレイなままで残っている斜面を滑ると、デロデロ雪崩が起こる。単発では身の危険を感じることはないが、これが規模がまとまって巻き込まれるとヤバイことになる。滑るのも不快になる。
下半分はデブリのないところを選んで滑る。そして、タラーッとテン場まで流すところが気持ち良かった。あっという間にテン場だが、ここを通過。川が割れているところまで降りて水汲み。登る時にここはチェックしていた。ここでテントを張る手もあったが、ロケーション的に却下となったわけであります。雪壁に蹴りを入れながら川に降りる。ここで川に落ちたら惨めだ・・・。3リットル汲んだ。シールを貼って登り、10分弱でテントへ。
本日は少し離れたところにあるエスパースの人と2人だけのようだ。雷鳥沢は賑やかなんだろうなあ・・・。今日2本目のビールを開ける。軽装で行動している時は腰痛は苦にならなかったが、テント生活がなかなか苦痛だった。天井が低いだけにかがんだ状態にならざるを得ない。着替えとかが大変だった。疲れていたこともあってか、7時くらいには寝たような・・・・。
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