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内蔵助平定着 立山東面山スキー


2日目 内蔵助平BC〜真砂岳〜内蔵助谷滑降〜中間尾根裏〜BC


後立山連峰(真砂岳より)


 山域  北アルプス 立山・剣
 山行日時  2011年5月4日〜6日
 登山形態  山スキー
 天気  晴れ
 メンバー  単独
 温泉  なし

 
◇5月4日  黒部ダム〜内蔵助平BC 黒部別山往復
◇5月5日  BC〜真砂岳〜内蔵助谷滑降〜中間尾根裏〜BC
◇5月6日  BC〜丸山往復〜BC〜黒部ダム


夕べは7時ごろには寝付いたと思うが、一度も目を覚ますことなく起きたら5時。玄関開けたら立山ドカン!しかも青空。これは俄然やる気が出てくるというものです。今日は内蔵助谷を稜線から滑り降りますが、それだけでは時間が余ると思われます。オプションは歩きながら考えるとしましょう。

内蔵助平BC(6:40)⇒内蔵助カール底(9:30)⇒真砂岳(10:55)⇒雷鳥平側へ(11:20〜12:05)⇒内蔵助滑降⇒御前谷とのコル(12:20〜45)⇒御前谷側へ(12:50〜13:55)⇒水場(14:25)⇒内蔵助平BC(14:40)

メシを作っているとカシャカシャと音がしたので玄関開けると、すでにエスパースの人が出発。雪はまだ堅そうだ。しかし、登る斜面はギラギラに日を浴びているので、そのうち緩むことでしょう。それにしても、ここはいいとこだなあ・・・。もう少しアプローチの内蔵助谷が安定してれば、もっともっと人が入るんでしょうね・・・。きっと。

 
極上テン場  内蔵助谷上流方面 こちらはハシゴ谷乗越方面

テントのアンカーを打ちなおす。今日もスコップとピッケルで。なんのために持ってきたのか・・・。6時40分に出発。だいぶ雪は緩んできた。谷が狭まる前までデブリが押し出してきている。こんな緩いところまで押し出してくるってことは、相当な押しの強さがあったんでしょうな。中間あたりでも境目がしっかりしているので、スローモーションで流れた雪崩と思われます。

 
内蔵助谷を詰めます ドロドロ雪崩が押し寄せてきてます
 
デブリを避けながらの登り 斜面を登るか、谷通しに登るか・・?

夏道は500m×500mの一枚バーンを辿っている。秋に覗き込んだ限りでは、谷通しは険悪なゴルジュと滝になっていて、とても通れるように見えなかった。しかし、雪が溜まってならされ、一枚バーンよりも斜度が緩い。数10m単位で雪が溜まっていると予想できます。

 
谷通しを選択 谷通しは秋はこんなんだったのだが・・・

このゴルジュをどう通過するかがポイントと考えてたが、なんとも呆気なく通過できた。そして内蔵助カールの底に上がる。広い。歩いても歩いても稜線に近付かない。稜線付近から雪崩が起きているようだ。遠目には雪庇に見えていた影だが、近付いて見ると破断面だとわかった。大きいところでは1m以上ありそうだ。もっと標高の低いところでは、歩いてて感じた不安定な面は5センチくらい下だった。稜線近くでは積雪量も多かっただろうし、雪が締まる前に雪崩たとなると、規模も大きいんだろうか・・・?

 
なんなく通過 内蔵助カールは稜線から雪崩てました

さすがに雪崩の横を歩くのは恐い。右の一番緩いラインを取って、真砂岳に直接登るように進む。上から2人滑ってきた。真上じゃなくてラインをはずして欲しかったなあ・・・。見えているはずなのに。一段登ったところで左足の靴ずれが痛くて歩けない。稜線まではわずかだったが、ここでテーピング等を補強しておく。そして、ひと登りで真砂岳。


別山


大日岳

これぞ立山!という景色が広がっている。内蔵助平からの景色もスゴイが、ある意味マイナーな景色と言えるかも・・・?室堂や雷鳥沢が見える。今日は平日なのでテントの数は減っていると思われるが、それでも色とりどりのテントが張ってある。きのう、おとといと仲間が大勢泊まっていた。みんなと一緒が楽しいけど、内蔵助に来たかったので・・・。

 
雷鳥沢のキャンプ場 真砂岳へと登り返す

さて、時間はまだお昼前。登り返し2時間くらいみていいかな。雷鳥沢まで滑ってみるか。標高差はちょうど600mだ。滑り出すがアイスバーン。しばらくで緩むかな・・・と、さらに滑るが堅いまま。これでは楽しくないし、登り返しも大変と考え、右にトラバースして真砂のコルへ。登山道をツボ足で再び真砂岳へ。さらに下は緩んでるんだどうけど、これなら内蔵助平周辺で遊び場を探すのが賢明だ。


後立山連峰


富士の折立と右に大汝山・雄山

ちょうどアルペンの人が2人滑り出すところ。見送ってから滑ろうと思ったけど、1人ずつ滑って無線で何やら交信してるので、少しラインを変えて先に滑り込みます。内蔵助カールはスケール大きいです!雪はザクザクですが板がよく走る雪で、気持ち良く大きなターンで滑れます。止まるのが勿体ないけど、太ももがもちません・・・。


内蔵助カール  広すぎて感覚がマヒしそう

上の写真ではは距離感がわかりずらいですが、落ち込むところまで1キロほどあります。Vの字のところに入ると登ってきた谷筋。その右側から500m×500mの一枚バーンが始まります。その滑り出しに立つと、思わず「おおーっ!」と声が出ます。この一枚バーンが内蔵助名物。斜度は平均で35度くらいあります。下の写真です。


内蔵助名物 標高差500m・幅500mの大斜面

さあ、名物バーンを滑ります。雪が良いので滑りやすく、斜度はきついけどテレマークは可能。ただ、一生懸命滑らないといけない。気持ち良く滑るにはボクにとってちょっと急ですな。登る時から気になっていた右のコル。その先は御前谷の領域。分ける尾根に乗ってみたかった。

 
右のコルへと上がります コルの裏側はキレイな斜面

こんな大斜面を途中でトラバースするのは勿体ないぞ!という声が聞こえそうだったけど、半分滑ったくらいからトラバース開始。尾根に乗っかるとスゴイ迫力で御前谷が目の前に!スケールが大きい。ただ、御前谷は下まで滑り通すことができない。ちょうど今いる高さくらいでトラバースして、タンボ沢に乗り換える必要があるのだ。御前谷も気になっていたので、ちょうどよい下見になった。しばらくスキーヤーを見物していた。


内蔵助名物の斜面を眺めます

御前谷もスゴイけど、すぐそこにある斜面も生唾モノ。時間は余っているし、これを滑らないのはもったいない。標高差150m、斜度は25度くらい。これくらいがボクにはちょうど良い。それでも最後は太ももが限界寸前だった。滑り終えたところでまたノンビリ。

 
裏側を滑ってみます 150mだけの一瞬の極楽

登り返してまたノンビリ。黒部川経由が無理な場合、ここから大トラバースしてタンボ平に下る手もあるのかなあ・・・?明日に試してみたい気もあったけど、荷が重いのでやめることにした。逆に内蔵助平ベースで御前谷を滑って、トラバースして内蔵助谷に戻るのは無理がなさそう。機会があったら試してみよう。2人組がコルにやってきた。こんなとこに人が来るなんて・・・。御前谷をトラバースしかけたが、思い直して内蔵助谷に戻った。ボクにつられたかなあ・・・?


針ノ木岳や赤沢岳


御前谷の全容が見渡せます

時間はまだ2時。明日に予定している丸山に登る時間が残ってるなあ・・・。とりあえず、コルから滑り出す。この斜面もボク向きの手頃な斜度。名物斜面を半分で打ち切ったぶんは取り戻しました。お釣りも来た気分。斜度が緩んでからは足が棒になってきて、今日の丸山はナシとなりました。時間はまだあったんですがね・・・。


コルから内蔵助平BCへと戻ります

丸山に登るのはやめにできても、水汲みはサボれません。今日は一日こんな晴天だったので雪融けが進み、きのう水を汲んだ場所がわからなくなるほど。だいぶ崩れていたので新たにステップを刻みました。今日のほうが雪が緩くて川に落ちる危険大。ストックを平らに置いて加重を分散して、崩れるのを防ぎます。ま、落ちたら惨めなだけで、危険はないので・・・。

 
コルからの斜面もまた極上 贅沢なテン場での1人宴会

時間はまだ3時前。テントが少し斜めっていて、昨夜は何度もマットから転げてずれた。ヒマつぶしがてら平らな場所に移設した。そして足を置く穴とテーブルを作って1人宴会。もう1本ビールが欲しかったなあ・・・。つまみも少々不足気味。行動食は腐るほど余ってるんだが、食べる気はしない。それでもボケーッとしてるだけで気持ちいいので、いつの間にか夕食を作ってもいいかな・・・という時間になりました。夜は昨日ほど熟睡できず。目が覚めたので満天の星空を写真に撮ってみた。白い点々は写っていたが、すぐ削除。  

◇5月4日  黒部ダム〜内蔵助平BC 黒部別山往復
◇5月5日  BC〜真砂岳〜内蔵助谷滑降〜中間尾根裏〜BC
◇5月6日  BC〜丸山往復〜BC〜黒部ダム






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