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大朝日岳 朝日鉱泉から周回西朝日岳付近
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飯豊連峰同様に朝日連峰も端から端まで縦走してナンボのもん。・・・と考え、機をうかがい続けてもう何年経つだろう・・・?飯豊もそうだが、端から端まで縦走しようとしてネックになるのが交通機関。車を回収するにしろ、最初から公共交通機関を使うにしても手間を食う。端から端までの縦走は改めて考えるとして、とりあえずは主峰である大朝日岳には登っておくことにしよう。 ◆7月16日(土) 朝日鉱泉から大朝日小屋 快晴!梅雨が明けるか微妙な海の日3連休だが、今年は早くも1週間も前に明けてしまった。生活する上では夏が長くなるのは気が重いけど、おかげで3連休は3日ともほぼ快晴。朝日連峰の一部にすぎないけど、味わってくることができた。朝日鉱泉は遠かった・・・。日本海側からいったん内陸に入り、そこからさらに回り込んで朝日鉱泉。朝日鉱泉の駐車場に止めるよりも、川に近い下の方に止めたほうが楽だったかも。
吊り橋を渡ってスタート。しばらくで中ツル尾根などのルートと別れて、九十九折れの斜面に取り付く。気持ちの良い広葉樹林の道だが、暑い・熱い・・・。一瞬でTシャツが全部濡れた。タオルも絞れてしまう。朝日鉱泉の標高は松本市より低いんだもんな。
993mの三角点。とっくに通り過ぎていると思っていたら、しばらくしてから出てきた。これにはショック!ここから金山沢に降りて、そこから鳥原山まで500mの登り。エアリアでは朝日鉱泉から鳥原山までコースタイム2:40になっているけど、相当頑張って歩かないと無理な数字でしょう。金山沢の水は気持ち良かった。水も補給。
鳥原小屋の下にある湿原で古寺鉱泉からの道が合わさる。鳥原小屋はキレイな小屋だった。もうお昼まわったし疲れたので、鳥原小屋もよぎったけど、ここで泊まるとプランは大狂い。まだ日が長いので、なんとか朝日小屋まで頑張ることにする。鳥原小屋には4人くらいすでにいた。
湿原の中で分岐が多くて、一瞬迷ってしまった。看板の字をしっかり読まねばね。湿原はいい感じだったけど、花はイマイチ少なかった。タイミングが悪かったのかな。
鳥原山で初めて大朝日岳がド〜ンと見えた。(樹林の隙間からは時々見えていたが)。まだ遠い・・・。まずは目の前にある小朝日岳が目標だ。目の前といっても遠いけど。
鳥原山を振り返ります 鳥原山からは時々丈の高い灌木になるが、基本的には展望の開けた尾根歩きになる。景色はいいけど、そのぶん直射日光を浴びるので辛い。それにしても人が少ないなあ・・・。海の日3連休というのに。あんまりよく調べずに来たけど、メインのルートは他にあるんだろうか・・・?
病み上がりのT世さんのピッチが上がらない。荷物がどんどん増え、自分もけっこう疲れてきた。小朝日岳からは大きく急に下る。最後の力を振り絞って登りたかったので、ここからは前を行くことにした。早かろうが遅かろうが、自分のリズムの範囲内なら疲れは同じだ。背負ってる時間が短いにこしたことはない。 「銀玉水」という水場に差し掛かる。稜線の登山道からわずかに1分以内のところに、コンコンと水が沸いていた。うまいこと水脈がここに来てるんでしょうね。直接飲むと冷た過ぎて味がわからないが、この銀玉水の水は評判がよろしいらしい。わざわざ下りで汲んで帰る人もいると本に書いてあった。
ポリタンと空いてるペットボトルに全て水を補給。これでまた5キロ以上は重くなってしまった。でも、もう先は見えている。ここからも前を歩き、残っている力を振り絞って登った。足は元気だったんだが、やっぱり背中を中心として上半身の疲れが問題だ。体幹トレーニングしなきゃいかんかな。
大朝日小屋は結構なお客さん。テン場も半分以上埋まっていた。小屋もけっこう混んでたらしい。テン場に着いてまず一番にやること・・・缶ビール開封!ちょっとぬるめだったけど、ノドにしみる。ビールを飲みつつテントを広げ、ビールを飲みつつポールを差し込み、ビールを飲みつつテントを立ち上げ、ビールを飲みつつ綱を張る。ボクのお決まりのパターンだ。テン場に着いてダラダラと動くのが好きなのです。
テン場にはネット上のコミュニティのオフ会みたいな一行がいた。メンバー7,8人に対してテントが5,6張りという妙なバランス。最近ではこんな感じの人たちがたくさんいるんだろうか・・・?楽しそうだけど、恐いことでもありそう。ツエルトあり、外人がよく泊まっているテントあり(うなぎの寝床のようなやつ)、山岳では使えないテント・・・等々。メンバーの1人は小屋泊まりらしいし。北アルプスのメジャーどころに行ったら、こんな感じの人たちがゴロゴロいるんだろうな・・・。
夕食のあとは夕日タイム。なかなかに素晴らしい夕焼けだった。テントの人たちばかりでなく、小屋の人もたくさん外に出ていたので、小屋前広場は賑わっていた。寝不足のわりに眠くなかったが、寝袋に入ったら一瞬で寝ていたと思う。 |
◆7月17日(日) 大朝日小屋から朝日鉱泉 快晴!隣の一行のザワザワで目が覚めた。日の出前ってとこ。久しぶりに日の出でも見るか・・・と思っていたが、気が付いた時にはもう出てた。表に見物客はたくさんいたけど、誰ひとりとして「出たー!」とか「スゴーイ!」とか言わなかった。みなさん無言で見ていたようです。
まずは空身で西朝日岳まで行ってみる。往復3時間ってとこか・・・。T世さんは長い下山に備えて留守番で体力温存。きのうは荷が重かったので低いとこに生える花の写真を自粛した。腰に悪いでね。今は荷が軽いので、安心してしゃがめる。チャッチャと往復してしまいたいとこだが、しっかり写真も撮っておいた。
さすがに朝日連峰の主稜線は雄大です。お隣の飯豊連峰と比べると、標高は200mちょっと低い。200m分の差だけではないと思うけど、スケールは飯豊連峰に比べるとやや小さいかなと感じた。飯豊は丸みがあるのに対して、朝日は少々尖がった感じを受ける。どっちが好きなのかは好み次第ってとこかな。
写真を撮りながらだったので行きは1時間半。縦走路上の西朝日岳はニセモノ。本物は南西の支尾根上にある。踏み跡があれば行こうと思っていたが、なんだか心もとない踏み跡だったのでやめた。西朝日岳からは以東岳へと続く山なみが望めた。しっかり作戦を練ってチャレンジしたいところだ。
帰りは写真は抑えて足を動かすことを優先。行きは閉じてたリンドウの花だが、帰りにはすっかり開いていた。4組くらい縦走の人とすれ違った。海の日3連休だから、もっとお客さん入っててもよさそうなもんだが・・・。飯豊と比べてばっかりで申し訳ないけど、朝日連峰の方が人気なさそう。これなら小屋を上手に利用しながら縦走を考えるべきだな。
昨日は3リットル以上の水分を摂った。今日も暑くなりそうで、どんだけ水を飲むか想像できない。金玉水に立ち寄り、3リットルになるように汲んでおく。体の中にも貯蓄しておこうと、ガブガブ水を飲んでおいた。この金玉水の周辺は雪渓が後退すると同時にヒナサクラが咲き始める。密度の高いチングルマの群落もあったりで、この金玉水がロケーションも今回の中で一番だったような・・・。
テン場に戻ってテント撤収。お客さんはもう誰もいません。フル装備詰め込んだザックでリスタート。15分ほどで大朝日岳に着いた。山頂には5〜6名だったけか・・・?反対側が見えた。平岩山〜大玉山〜祝瓶山と続く主稜線と、これから下山するルートである御影森の尾根。朝日連峰の最高峰だけあって、大朝日岳は抜きん出てて展望は良好。
大朝日岳でゆっくりしたいとこだけど、歩き出してたったの15分で、これから先が長いので長居する雰囲気ではない。10分ほどで山頂をあとにした。山頂直下は急な下り。平岩山まで1時間10分かかった。エアリアのコースタイムは30分。そりゃないでしょ・・・。コースタイムを信じるよりも、標高差と距離で自分なりに予想した方が現実的に思えた。
平岩山の先で刈り払いをやっていた。地元の山岳会の方々が請け負って刈り払いされているようです。この3連休を利用して、鳥原山経由と御影森経由の周回ルートを刈り払うとのこと。大朝日岳から見た感じでは平岩山から御影森山までは緩やかな尾根で楽そうに見えた。しかししかし、実際に歩いてみるとアップダウンの多いこと。そして距離の長いこと・・・。
こっち側のルートは鳥原山側に比べると、歩く人が少ないようで登山道は細くて薄かった。大沢峰、御影森山、上倉山と通過して、あとは一気に下ります。かなり急な下りもあったりで、最後はかなり疲れてしまった。気分的なものもありそうだけど、川に降り着いてからが長かったなあ・・・。暑さには参ったけど、2日間目立った雲が出ることもなく、朝日連峰を満喫することができた。
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