天狗沢からジャンダルム・奥穂高岳周回天狗沢 奥は天狗岩 この週末は土日で南岳に登る予定・・・だった。歩いたことのない南岳新道を歩くのが目的。ところが金曜日の晩は会社の飲み会。翌日の山に備えて抑えるつもりにしていたが、飲み始めると歯止めが効かず、しっかりと飲んでしまった・・・。翌朝3時には目が覚めたものの意思が弱くて二度寝。5時に家を出たけど新穂高の川沿いの駐車場はすでに満車。鍋平に止めるように・・・とのこと。出遅れた末に余分に4キロ歩くのはね〜。やる気をなくして家に戻ったのでした。
日曜日帰りでどこに行くべ?穂高でまだ歩いたことのない岳沢から天狗のコルまでの道を歩くとしよう。ついでにジャンダルムから奥穂高岳、前穂高岳と周回してみるか。コースタイムを数えると14時間・・・。体力は衰えているけどタイムは甘そうな感じ。ダメそうなら時間を切って引き返そう。
昨日に引き続き午後は不安定な天気で雷雨の予報。早めに下山できるように頑張って始発のバス(4時40分)に乗った。夕べはこのあたりも結構降ったみたいで、安房峠の旧道は通行止めになっていた。上高地は霧の中だったが、時間とともに薄くなっているようで、西穂の稜線は見えていた。ダラダラと岳沢沿いの道を歩き「岳沢小屋」へ。
前は「岳沢ヒュッテ」だったけど、「岳沢小屋」に名前が変わっていた。以前の岳沢ヒュッテは大雪だった2006年に雪崩で倒壊。経営が槍ヶ岳山荘に変わって、名前も「岳沢小屋」になったみたい。今さら何を言っているの・・・ってとこでしょうか。奥穂から前穂にかけての稜線は雲の中。西穂は見えている。上高地は雲海が薄くなって、全て霧が晴れるのは目前といったとこ。
さて、ここから天狗沢を辿って天狗のコルへ向かう。この道に入った途端に踏み跡が薄くなる。道は草に覆われているところがあり、昨夜の雨の草露で靴はあっという間にびしょ濡れ。そんで靴下まであっという間にびしょ濡れ。こういうことを考えると、ちゃんとした靴の方がいいのかなあ・・・と考えてしまう。 天狗沢の下部はお花畑になっており、「第1お花畑」から「第4お花畑」まで名前が付いていた。まあ、お花畑なのではあるけれど、どっちかいうと草ボーボーの中に花がチラホラ・・・という感じ。前半はとくに登りにくいこともなく、穂高の岩峰に囲まれたロケーションを楽しみながら登っていた。 お花畑と天狗沢
天狗沢の上部はガレが中心。ところどころ不安定なアリ地獄状態の箇所も。鋸岳の角兵衛沢みたいな感じだが、ほんの短い間だけだったかな。稜線直下は雪渓が出てくる。斜度があるので雪渓を歩くにはアイゼンが欲しいところ。でもワンポイントだけだったのでアイゼン履くが面倒臭くく、雪渓の脇や側壁を伝ったりして強引に抜けた。 雪渓を登り切ったらすぐに天狗のコル。避難小屋の跡があった。縦走中の人が休憩中だった。稜線の反対側には笠ヶ岳があるけど、稜線は雲の中。穂高の稜線も今いる天狗のコルあたりが雲の境目のようで、ここから上はガスガスで真っ白け。せっかく奥穂まで行くんだから、晴れの岩尾根を歩きたいところ。まあ、仕方ないかな・・・。
岩稜というよりもザレた道をしばらく登る。やがてジャンダルムの分岐。ガスガスだから登っても仕方ないけど、ついでなので登っておいた。ここからは岩稜歩き。ガスガスで視界がないので、ペンキ印を拾いながら進むのみ。一部不明瞭なとこもあった。下りで1ヶ所厄介なとこがあった。一般道ではあり得ない難度だったので、多分場外だったんだろうなあ・・・。ロバの耳を越えるとワイワイガヤガヤと賑やかになる。声はだいぶ前に聞こえていたけど、奥穂の山頂が見えたのは至近になってからだった。
さすがに奥穂は黒山の人だかり。下山が思いやられるぞ・・・。重太郎新道を下るよりも、来た道を戻る方がストレスないかも・・・と思ったけど、やっぱり重太郎新道へ。紀美子平まではわりかし空いていた。時々雲の切れ間から涸沢が見下ろせた。賑やかそうだ。前穂の山頂も雲が薄くなるとボンヤリと現れた。奥穂は一度も見えなかった。紀美子平も黒山の人だかり。
問題は紀美子平から岳沢小屋の間。渋滞多発。けっこうタチの悪い渋滞で、先に行かせてもらえそうな気配がない。わずかなチャンスで少しずつ抜いていくものの、すぐに次の渋滞が待ち構えている。岳沢小屋まではこんなことを繰り返しながら降りていた。梅雨が明けて最初の安定した天気の週末。混んで当然かな。こんな時にここに来たボクが悪いんです。
目的の天狗沢の道。メチャクチャ悪いわけではなけど、北アルプスにしては悪路になるのかな。西穂〜奥穂のエスケープルートという意味合いが強い。荒れ模様の時に稜線から逃げたい時などは有効でしょうね。
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