飯豊 石転ビ沢 山スキー


温身平の残雪とブナの新緑を楽しんできました


石転ビ沢

 山域  飯豊連峰 石転ビ沢
 山行日時  2013年5月12日(日)
 登山形態  山スキー
 天気  小雨のち晴れ
 メンバー  T世
 温泉・メシ  温泉:梅花皮荘(500円) 夕食:新発田の丸亀製麺
 コースタイム 梅花皮荘(5:40)⇒温身平(7:10〜25)⇒S字手前でスキー履く(8:35〜40))⇒石転ビ沢出合(9:35〜55)⇒稜線(12:30〜50)⇒温身平(14:45〜15:00)⇒梅花皮荘(16:20)

初飯豊(山スキーでは)は順当に石転び沢へ。谷が雪で埋まってから稜線まで詰めるのは、雪渓系のルートはどこも似たようなものですが、飯豊は下の方がよかったですね〜。温身平から川が埋まるまでの間のブナの新緑と川の流れに癒されました。残雪と新緑の具合いがちょうど良かったんだと思います。

この週はGW第3弾的な3連休。行程の長い石転び沢は中日の土曜に行きたかったけど、狙ったように雨。遠征はやめようかと思ったけど、日曜日が急速に回復するってことなので、頑張って行くことに。2時間しか寝れずに4時に起きるも雨。予報だともう上がっているはずなんですが…。朝の予報を見ると「朝まで雨」変わってました。R113から飯豊方面に入ってくると、少しずつ空が明るくなってきました。ただ登山口であります梅花皮荘に着いても、小雨がパラつく空模様。

梅花皮荘から車道歩きです 飯豊山荘付近だったか・・・?

小雨は残っていましたが、そのうち晴れるだろうと出発。ゲートには除雪車が置いてあって、車は絶対に入れないようにしてありました。除雪は終わっているんですが、やっぱり雪や石ころが道路に転がっています。面倒なことが起こるんだったら止めておこう…というスタンスなんでしょう。この飯豊山荘までの5キロ弱の車道歩きが、この石転び沢の一番の核心となります。


雨上がりで朝もや立ち込めるブナ林

飯豊山荘からさらに30分弱の林道歩きで温身平。温身平は大きなブナがニョキニョキ生える平地。雨上がりで朝モヤ立ち込めるところに朝日が当たってきて、とっても幻想的でした。ここまでアプローチシューズで歩いてきました。スキーとブーツがプラスになるから重いのですが、GWは遥かに重い荷物を背負っていたので、なんだか軽く感じてしまいますた。

 
温身平  ここで車道を離れる 階段付き堰堤

温身平は一面雪ですが、とりあえず板は背負ったまま歩きます。ほとんど雪はつながっているので、帰りはほぼスキーで下りてこれそうです。階段のある堰堤と少しだけ雪が切れている2ヶ所のみ板をはずす必要あり。標高は400m台とかなり低いのに、この残雪の量はスゴイなと思います。さすが飯豊!

 
新緑の中を歩きます 谷が埋まってきました

川がS字になるところで、川沿いの雪はつながってそうだけど、登山道が少し上の斜面を高巻きするところあり。迷ったけど登山道を選択。雪融け直後のトラバース道はあまり良くないですね〜。スキーも邪魔だし…。ここを抜けて川に降りたところ、いつの物かわかりませんが降りてきたシュプールが薄っすら見えました。スキーを履いてみるとしますか。ここの雪がつながっていなかったら、さらに登山道を使って高巻きになるみたいです。


滝沢と石転ビ沢を分ける尾根

ここで後ろからの3人組がやってきました。新潟ナンバーだったから、まあ地元かな。S字のところに大岩があり、暖かい日が続いたりしたら通れなくなりそうです。そうなると登山道を使って高巻きになり、けっこう苦労しそうな感じです。S字を抜けると谷は完全に埋まり、前方が開けてきます。滝沢の出合がすぐそこ。真上の空はだいたい晴れてきましたが、飯豊の主稜線にかかる雲はなかなかしぶといです。


石転ビ沢出合 左が石転ビ沢、右が門内沢

滝沢を分けて小1時間進むと、石転び沢と門内沢の二俣。谷の曲がり具合や起伏を見ると、門内沢の方が楽しそうに見えるなあ〜。まあ、初めてなので順当に石転び沢から行くとしましょう。それにしてもスケールの大きいこと!飯豊は標高的には北アルプスから1,000m引いた高さ。まだ1000mに達していないんですからね〜。


石転ビ沢

下の方は締まったザラメでしたが、登るにつれて新しめのグサグサ感のある雪となります。北股岳方面の急な沢からは全層雪崩の押し出しが本流にまで来ていました。デブリを避けながら登ります。谷は結構な風が吹いていて、それにもかかわらずグサグサ雪ということは、気温はかなり高いと推測されます。本石転び沢を分けるあたりで稜線の雲がすっかり取れて快晴に!


ところどころ右岸側から落ちてきてます

単独の人が降りてきました。今日の足跡1人前の持ち主と思われます。スキーではなく歩きでした。結局のところ本日の石転び沢(門内沢も含めて)は降りてきた単独の人、前を行く3人組、そして我が家2名の6名のみ。石転び沢はGW以降は人気があって、いつぞやの毛勝谷のように歩きにスキーに繁盛しているのかと想像していました。


だんだんと両側が開けてきます

ところがふたを開けてみれば3組6名のみ。まだ早いのかなあ…。他のエリアで楽しめるうちは楽しんで、どこもダメになってきた頃に石転び沢に来るのか…。それを差し引いたとしても、この人数は寂しいですよね〜。やっぱり梅花皮荘から飯豊山荘までの車道歩きを敬遠してるのかもね。最近では6月になっても通行止めのままみたいだし。


だいぶ稜線が近づいてきた


もう一息

どっちみち飯豊山荘まで車で入れないのなら、除雪がある程度終わって、まだ雪がたっぷりあるうちに来るのが得策と思えます。6月とかになると、さすがに登山道歩きが長くなって辛くなりそう。だったら雪の豊富なGWあたりに来るのが賢いのでは…?飯豊山荘から上は上手くすれば堰堤の階段以外はスキーを履きっぱなしでいけそうです。


梅花皮小屋


北股岳方面に少し登って・・・

3人組に続いて稜線到着。コルには梅花皮小屋があります。飯豊本山から大日岳にかけての山並みが見えてます。北の山並みは北股岳に完全に隠されてます。T世さんが登って来る間に、その北股岳にでも登ってみますか。スキーで登れそうに見えたけど全然違って、途中からツボ足で登山道歩きになります。石転び沢を見下ろせそうな岩峰があったので、そこに行ってT世さんの状況を確認。すると、随分と下にいるではありませんか。そして、その上にはずった跡が…。ありゃりゃ…結構ずり落ちてしまってます。声を掛けても届きません。身体が埋まっているようには見えなかったけど、もしかして怪我でもしてたらいけないのですぐに降ります。グサグサの雪ごとずり落ちたみたいでした。アイゼン履いて登りなおす態勢でしたが、ボクがスキーで降りてきたのが良かったか悪かったか、登らずに降りることになってしまいました。


大日岳と飯豊本山


稜線直下から石転ビ沢を見下ろす

上の方はグサグサ雪で滑るのもままならず。斜度が緩むあたりから新しい雪はなくなって快適ザラメに。S字の先、スキーを履いたところまで気持ちよく滑ることができました。いつも感じることですが、あっという間に降りてきました。スキーの威力が一番発揮されるのは、そこそこの斜度で距離があるケース。この谷が緩くなってからとか、斜度があってよく滑る林道とかです。急斜面は足休めする間に歩きの人に抜かれてしまいそうなので…。滑るのが上手い人はまた別ですけどね。


門内沢との二俣  すっかり晴れました


いい感じの流れです

S字の先、登りの時は登山道で高巻いたところは、谷通しで進んでみます。こちらもあと数日暖かい日が続けばアウトでしょうか。板をはずして登山道を歩くのを逃れてラッキーでした。ここからは斜度がなくなり、雪面に邪魔なものがたくさん落ちてたりで、板は滑って行かず…。堰堤を越す階段とその他に雪が切れる2ヶ所で板をはずしました。あとは雪はつながっているけど、滑らないので潔く背負った方が時間的には早かったかもです。

 
新緑の中を戻ります ブナの新緑

温身平でスキーとブーツがザックに装着されます。そして長い長い車道歩き。暑いわ、虫は多いわ、肩が痛いわ…でなかなか梅花皮荘に着きません。1時間半近くかけて梅花皮荘の駐車場に着くと、朝は天気悪くて見えなかった真っ白の飯豊の山並みが…。梅花皮荘で温泉に入ってサッパリし、新発田でうどん食って帰りました。前夜は2時間しか寝てなくて、11時間も山にいたわりに、車を運転してても眠くならなかったなあ…。

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