湯檜曽川 ケサ丸沢 沢登り![]() 谷川らしくナメと釜が発達!
ケサ丸沢は谷川らしいスラブの沢。短い中にたくさんの滝が架かっています。前半は川幅があり水量も多くて壮大な景観。後半はどんどんと沢が枝分かれして、みるみる小川になっていきました。ケサ丸沢はナメ滝登りを楽しむことができますが、ホールドが細かくてヌメヌメなのがちょっと…。ただ、灌木や笹が流れの際まで生えているので安心感はありました。あとは沢が短い割にアプローチが長いのが難点か…。 土曜日は悪くて日曜日がまずまずの予報だった週末。もともとは6人でケサ丸沢に行く予定だったけど、前日の夕方になって予報が急変(悪い方に)し、辞退者が続出。谷川はダメ元で行くほど近くもないのでね〜。いったんは中止となりました。それでも谷川方面は悪くならないような気がしたので、ウチ2人だけでダメ元で行ってみることにしたのでした。 十日町から十二峠トンネルを抜けると魚沼側は晴れ。バッチリ山が見えています。ただ、やや南の谷川には微妙な雲が…。関越トンネルを抜けると雲は多いながらも晴れ間もチラホラ。悪天のピークは午前9時とみた。そこさえ乗り切れば大丈夫っぽいな。土合から湯檜曽川右岸の林道に入るが、途中で悪路となり断念。軽では厳しい。広くなったところに止めました。悪路は部分的なので、タイヤ大き目の普通車なら大丈夫そう。
歩き始めるとしばらくで晴れ間がなくなってきました。沢に入る頃には青空が出てきて欲しいなあ…。ただ、雲は高いので山は全部見えてます。湯檜曽川右岸沿いの新道を歩くこと約1時間半で武能沢を横切ります。ここで沢装備になり、武能沢を少し下降して湯檜曽川の本谷に降り立ちます。
すぐに魚止めの滝が現れて、一連のゴルジュとなります。ここは3回目になりますが、こんなにややこしかったけ…?前は巻くとこだけ巻いてすぐに川に戻ってゴルジュで遊びましたが、今日はゴルジュ一式巻かせてもらいます。再び川が開けて広河原に。ナメになってプールを越えると白樺沢出合となります。
白樺沢に入ると一見荒れた感じに見えたけど、すぐに岩盤が現れてきます。そして、倒木が詰まったゴルジュ滝に。倒木通しで行けるかと思ったら、途中で倒木がなくなって横に逃げました。ルンゼが集まるところには、橋桁のない橋脚のみのスノーブリッジあり。ブリッジとは言えないか…。そのあとナメ釜連続地帯があって白樺沢とケサ丸沢の二俣となります。
この二俣が今日の景色版ハイライトかな。白樺沢には階段状の30m滝が落ちてきてて、ケサ丸沢にも5mくらいの滝が架かっています。谷川らしく明るく開けてなかなか壮大な景観です。もうちょっと青空が多ければ尚いいんですが…。そのうち白樺沢にも登ってみたいと思いました。
ケサ丸沢に進むとすぐに2段25m滝。これも立派ですね〜。右も頑張れば登れそうだけど、無難なのは左なんでしょうね。中段までは快適な乾いた岩登り、そのまま上段も登れるかもしれなかったけど、無難なのは左から周りこむルートでしょうね。高さはあるけど灌木が程よく生えているので怖さはありません。
2段25mの落ち口に降りようか、このまま次のナメ滝も巻いてしまおうか思案。落ち口に降りて対岸渡るのが怖そうだなあ…と前者を選択。高巻きは草ばかりになると不安定なところもありましたが、落ち口目指して灌木を拾っていけば楽に巻けます。ガイドブック東京起点沢登りルート120
ナメ滝登りを楽しみたい人は2段25mの落ち口に降りて対岸に渡ってナメ滝の右を登り、まあいいか…という人は悪い巻きではないので、まとめてナメ滝を巻くのもいいかも。このへんはお好みによるところかな。ワタクシ年齢と共にアグレッシブさが欠けてきてまして、最近ではできればややこしい滝からは逃げたいと思うようになっております。登れなくなってるし…。そうなると安易に巻いて失敗するこもありそうですんで、その辺の見極めだけはしっかりとしていかねばと考えております。
大ナメ滝の先ですぐに二俣。右俣へ。すでに川が細くなり貧相な感じになってきました。少し滝を越えるとまた二俣。左へ。すぐにナメ滝連続エリアです。5m前後の滝が境目なく続く感じでしょうか。すでに流れが細くて広さも明るさもないので、ロケーション的にはいいとは感じませんでした。岩も苔で暗めだし…。
最初の二俣を越えてからの滝はほとんど直登できます。2つくらいは逃げたけど…。手も足も細かく、それがヌメヌメなので嫌らしいです。ツルン!といってしまいそう。ただ、笹や灌木が水際まできているので、いざとなれば場外に逃げることは可能。草付きの高巻きも含め、ケサ丸沢にはエグいところはないですね。
3つ目の二俣を左に進むと、壁のような8m滝があって、恐らくこれが最後の滝らしい滝。このあとはヤブが両側から覆うようになります。鬱陶しくなります。しばらくで登山道が横切ります。ここで打ち切ることが多いようですが、ケサ丸沢の2度目は恐らくないと思われるので、良いツメを期待して稜線まで登ることに。ところがどっこい!笹ヤブ漕ぎが待ってました。足元はちゃんと沢形が残っているので楽なヤブ漕ぎではあるんですけどね。登山道が横切ったところから45分で稜線へ。草原になったのは一瞬だけでした。
蓬ヒュッテのすぐ北の登山道に詰め上がりました。北には七ツ小屋山や大源太山へと続く山並みが、南側には武能岳と谷川岳のメインどころへと続く山並み。初めて来たのでとても新鮮です。いつかは谷川の馬蹄形を歩かねばと思いつつ、なかなか実現しないですね〜。天気の方は雲は多めながらも、なんとか頑張ってくれてます。
すぐ近くの蓬ヒュッテまで行って沢装備から山歩きモードに。宿泊客と見られる4人(?)組が表にいました。蓬ヒュッテは営業小屋なんですね。ビール飲んでてうらやましかったです。ゆっくりしている間にずいぶんと雲が増えてきたようです。ちょっと黒めの雲も。ま、ここまで良くないながらも悪くない天気で経過してくれたので十分です。
蓬ヒュッテの先から稜線を離れる新道を辿ります。最初は巻きながら下るので、いくつも沢を横切ります。少しポツポツときたかと思ったら、湯檜曽川の谷に虹が架かっていました。見下ろす虹というのも珍しいなあ…。尾根に乗ってしばらくで避難小屋。なんだかミニチュアな小屋でかわいい感じ。蓬ヒュッテから武能沢の入渓したところまで1時間強。さらに車を止めたところまで1時間15分でした。休憩含めて2時間半の下山かな。
谷川って蛇が多いんですかねえ…。今日の登山道を歩いているだけで、何匹見たかなあ…?恐らくここ数年分の蛇目撃数を今日だけでクリアしたと思います。見た瞬間に心臓がドキッとするのは、何匹見ても軽くはなりませんでした。近くに来てから急にガサッと動くもんだから、余計にドキッとするんですよね。しまいには曲がった枝が全部蛇に見えてくるし…。怖い怖い。
温泉は開拓の意味も込め、仏岩温泉「鈴森の湯」へ。水上から猿ヶ京へと抜ける道沿いです。値段は650円とやや高め。ちょっと変わった雰囲気がありました。あと、若者ばかりで混んでたのが異様だったなあ。何かのスポットにでもなってるんでしょうか…?落ち着かない感じでした。夕飯は湯沢のラーメン屋。こっちの入口から入るとつけ麺屋で、別の入口から入ると普通のラーメン屋。建物は一つで中でつながっているという変な店でした。味はこってり系。微妙。
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