白馬 杓子尾根 山スキー![]() 杓子尾根下部からの白馬岳
GWが過ぎて5月も中旬になると、スキーできるところが段々と減ってきて寂しくなります。松本からだと乗鞍、上高地から、扇沢から、猿倉から…の4つが主なところ。俗っぽかったり長かったりで、いい加減どうでもいいような気になってきます。そんな中で今日は杓子尾根の裾に行ってきました。人はいないし、景色はいいし、斜面はいいし、お手軽だし…で、この時期にしては緩く遊んでこれたように思います。 週間予報は土日とも雨マーク。どっちかは何とかなるかなるんじゃないか…と期待していたら、土曜日は晴れマーク一丁の快晴予報に!シメシメ…と白馬に繰り出したのでした。そういえば山スキーで白馬村(小谷はたくさんある)は久しぶりかなと思い見てみると、なんと丸2年ぶりだったのでありました。
行くとこが少なくなる5月中旬の猿倉は人が集まります。駐車場も車がたくさん。準備ができてみんなを待つ間に巡回してみました。見たことのあるような車がチラリホラリと止まっていましたね〜。車は知らないけど知ってる人もたくさんいるに違いない。ただ、今日は林道をはずれて杓子尾根に取り付いてからは人に会わなかったので、誰とも遭遇せずじまいでした。
1週間前は駐車場から雪がつながっていたらしいけど、さすがに今日は無理っぽい感じ。松本とかでも30℃超えた日があったからなあ…。それでも鑓温泉への分岐の先から雪がつながり、シールで歩くことができました。シールを忘れたしげg以外は…。わりと遅めの出発だったからか、林道を歩く人は少ない印象でした。
長走沢から取り付くことも考えていたけど、今日は探索も兼ねているので杓子尾根の中にある沢から取り付くことにします。「エアリア」には「追上沢」となっているなあ。浅い沢形が程よい傾斜で続いています。ウネウネしているし斜度に緩急もあるので、滑りが楽しみであります。登るにつれ右手に小蓮華山や白馬岳などが登場です。
![]() 曲がったカンバと白馬岳 地形図に1,802mの標高が打ってある西のコルで休憩。長走沢と対岸の双子尾根が見えます。小日向のコルからの斜面にはたくさんの滑った跡が残っていました。コルからは沢形というよりも斜面を登るようになります。これまた滑ると気持ちよさそうな斜面です。斜度が徐々に増していき、それとともにスキーを背負って歩く人が増えていきました。
裾の広かった杓子尾根ですが、だんだんと狭くなってきます。北側の沢と合わさるころには結構な傾斜となりました。斜度はあるけど程よい雪の柔らかさだったので、なんとかかんとかシールで登り切ります。斜面が尾根になる2300m付近で本日は登るのをオシマイとします。ここから先はまたの機会に…ということで。
ここから先の杓子尾根は尾根は痩せますが、左側の斜面は雪の付きが良いようで、トラバース気味に進めば雪を拾ってジャンクションピークまで行けそうでした。その先、杓子岳までは雪稜っぽくなるんでしょうか…?まあ、初心者向けの雪稜でしょうから、よほど雪が悪くない限りは問題ナシでしょう。ただ、杓子岳まで行ってしまうと、杓子尾根を滑るのは難しくなってしまうのか…?
さて、滑ります。登りの時に感じたよりも斜度があるような…。雪もグサッてきてて滑りにくいなあ。アルペン時々ヘッピリテレマークで降りていきます。登ったルートは一部で雪が切れたので、右から回り込むことにします。そしたら右コースには大きな割れ目があってスキーをはずす羽目に…。意外と悪いし…。T世さん穴に落ちかけたけど、ザックに付けたスキーで引っ掛かってセーフ。
トラバースして登ったルートに戻ります。斜度が少し落ちてきました。ここから下が杓子尾根の楽しめる斜面。滑り降りるほどに斜面が変わり景色が変わります。左手に白馬岳や小蓮華山を感じながらの滑りは爽快でございました。雪も古い雪ばかりになり、グサグサ感もなくなってきました。
さすがに終わり頃には縦溝が出てきて、バタバタと弾き返されるように。林道に出る少し手前の平坦地で休憩。長いこと休憩してました。暑くもなく寒くもなく、心地よい気温だったので自然と長居してしまった感じです。今日は歩いたり滑ったりしている時間よりも、休んでた時間の方が長いんじゃないかと思えました。最後は鑓温泉の分岐まで滑り、残りは板を背負って駐車場へと戻ったのでした。まだ車がたくさん残っていたので、みなさん長期戦かな。
猿倉から登るルートは大雪渓、鑓温泉、金山沢…とありますが、どれも延々と稜線まで続いていて、キリの良いところってのがありません。鑓温泉はキリがいいか…。下の方はどうしても消化試合的になってしまいます。この杓子尾根は末端から快適な斜度があるので、登ったぶんだけ楽しめるというか、近いところで楽しめます。なかなか面白いとこでした。
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