尾白川 鞍掛沢 乗越沢 沢登り


エメラルドグリーンの水を求めるも水量多くて黄色い水に・・・



 山域  南アルプス 尾白川
 山行日時  2014年6月29日(日)
 登山形態  沢登り
 天気  くもり時々晴れ
 メンバー  まー君、まきchin隊
 温泉・メシ  尾白の湯(720円)
 コースタイム 矢立石駐車場(6:35)⇒尾白川入渓(8:00〜20)⇒鞍掛沢出合(9:15〜25)⇒乗越沢出合(11:15〜30)⇒鞍掛山コル(13:05〜35)⇒駒岩(13:50)⇒日向山(15:00〜30)⇒駐車場(16:15)

この週はまー君まきchin隊と沢登りの予約を入れておりました。雪が多いとこはまだダメなので、奥多摩の沢を計画。ところが予報はどうも南ほど悪い様子。尾瀬なら何とかなるかと尾瀬の沢に変更。ところがところが、前日になって群馬県も一日雨予報に…。な〜んか天気に弄ばれています…。仕方ない…土曜日は自宅謹慎。日曜はどうやら甲信地方が一番マシな予報。で、結局この尾白川鞍掛沢乗越沢ということになったのであります。

この乗越沢、まー君がみつけてきたのですが(ひろたさんのHPから)、ほとんど記録のない薄い沢。ひろたさんはツワモノだし、まきchin隊と沢行くの初めてだし、最初は却下しようと思ってました。ただ、他に候補もないし、これから探すのも無理がある。…ということでダメ元で。ダメっぽければ戻る。戻る目を残しながら(これが難しいが)行ってみることに。

前夜はゲロゲロ吐いたり、雷がすごくて寝不足だったり、やめとけ…のサインかなあとも感じたけど、意外とスッキリ目覚めました。安曇野は雨上がり。道中また降ってきました。未明まで雨の予報だったけど、もう明るいから未明は過ぎとるぞ。白州道の駅にみなさんと集結。とりあえず雨は上がってます。まー君号で日向山林道へ。矢立石という日向山の登山口でゲート。そこから林道を1時間ちょっと歩くことになります。


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矢立石駐車場  日向山の登山口 林道のトンネル  埋まりそう・・・

あっ!行動食忘れた…さっきコンビニで買ったパンとおにぎりを車に忘れてきてしまいました。真似する人がいて、ゴロ太君も行動食を忘れてきたみたい。4人中2人忘れるとは…。分け合うと食べ物が半減します。まー君の第二の住居であります車の中からは備蓄食料が色々と出てきました。これを保険にレッツゴー!ま、家から持ってきたのは忘れてないので大丈夫でしょう。

 
尾白川への下降 尾白川は水量多い!

進むほどに荒れる林道を歩くこと1時間少々で林道終点に。すでに汗ビショビショ!南アルプスの天然水に浸りたいところです。林道終点からの急坂はロープに助けられて降ります。そして、降り立った尾白川の本谷は黄色いではないですか!エメラルドグリーンのはずなのに…。水の勢いも相当ですぞ…。夕べの雨のせいなのか、はたまた梅雨時期はこんなもんなのか…?ま、とりあえずは進むとしますが、敗退するとしたらすぐかもね…。

最初の渡渉が最大の核心でした。川歩きにも渡渉にもジャンプにも慣れないこのタイミングでこの渡渉か…。飛べれば一番楽だけど、みなさん怖いだろうなあ…。ということで、ボクだけ飛んで、上流側からロープ出して、テンションかけてバランス取りながらの渡渉。以降、尾白川の本谷区間はこの手を使って何度か渡渉しました。

 
色も水量も違う・・・ 右の写真と比べて 2004年黄蓮谷の時

地形図に載ってる滝マークのとこかなあ。比べるのに10年前に黄蓮谷に行った時の写真を付けました。エメラルドグリーンの水がおとなし〜く滝から落ちてます。今日はドードーと勢いよく水が飛んでます。水も何故だか黄色いし、泳ぎたいという欲は湧きません。この滝の左側が登れそうでしたが、最後のとこがツルツルで怖くてやめときました。左から巻きました。踏み跡完備。

 
尾白川の本流が核心? 水が黄色い!

水量に圧倒されながらもジワジワと駒を進め、鞍掛沢との出合までやってきました。水量はガクッと減りますが、川幅も狭まるので水勢はまだ強いです。そして、水は黄色いままです…。ロープを使わなければいけないほどの渡渉はなくなりましたが…。みなさん水にも慣れてきてるでしょうし。

 
鞍掛沢に張りいました 水量減ったもののまだ多い
 
小難しいところがチラリホラリ 泳いで突破!…は断念

鞍掛沢はゴーロが主体ですが、飽きかけるころに滝が出てきます。ナメ滝や釜が続くところもあり、なかなかの癒し渓。これで水がキレイだったらなあ…。大きな滝はないものの、ツルツルのナメ滝でフリクションの限界に挑戦してみたり、ややテクニカルな滝があったり、約1名泳いで遊んだり…と、今日一番のお楽しみ区間でした。

 
ここらへん、癒し渓区間 水が黄色っぽいのがねえ・・・・
 
鞍掛沢も滝がチラホラ出てきます 特に難所はない

沢が大きく左カーブするところに出合うのが乗越沢。10mほどの滝で出合います。出合でしばらく足を休めます。ここまで来たら戻るのも大変。乗越沢に入ったらもう沢だろうが尾根だろうが何だろうが登り切るしかありません。幸いなことに出合から稜線までは400mほど。地形図を見る限りは絶望的な岩壁が潜んでいる感じではありません。身体に力が残っていさえすれば大丈夫でしょう。

 
乗越沢はこの滝で出合います 出合の滝まきchin登攀中

出合の10m滝は逆くの字にバンドを登って、その上はツルツルなので左の樹林帯に逃げます。水量はグッと減り、水勢との戦いは終わりました。今度は沢の傾斜が強くなるので、滝登りと体力勝負です。水が減ったので滝は苔っぽくなり、両側の樹林も迫ってきて渓相はもう癒し渓ではありません。ちょっと暗めな雰囲気…。

 
乗越沢に入ると滝が連続します 苔っぽい滝が多いで

10mの滝を登るとすぐに次の滝。登れそうだけど無理しても仕方ないので右の浅い草付きルンゼから巻いて、落ち口付近に向かってトラバースして沢に復帰。次の滝は登れそうだったので取り付きますが、結構ヌルヌルして嫌らしい感じ。チョイ出しロープ使用です。その次はナメ系滝でなく珍しく立った滝。ロープ出すか微妙な感じだったけど、ナシで登ってきてくれました。

 
かなりヌメヌメ滑ります 大雪の影響か雪渓残ってます
 
この奥壁で沢形が消えます けもの道を辿り

滝場が終わると沢は荒れた感じになります。ただでさえ荒れた感じの上に葉の付いた針葉樹の枝が散乱。きっとこの冬の大雪で折れたんでしょうね〜。と思ったら雪渓が残っていました。少しでしたが。詰めは沢身を登ることは少なく、左の草付きをグイグイと登っていきます。ノウゴウイチゴ、キバナノコマノツメ…等々が結構な密度で咲いていました。そこに踏み跡だか獣道がずっと続いていて、ありがたく使わせてもらいます。最後は丈の低い笹に変わりますが、相変わらず踏み跡は続いていました。フクラハギとアキレス腱がプルプルになりながら、鞍掛山と駒岩のコルに登り上げて沢登り終了です!

 
ヤブ漕ぎなしで登山道へ 駒岩

さて下山。…といっても、まずは駒岩まで100mの登り。ここは八丁尾根からはずれているので、踏み跡が薄く、違う踏み跡も錯綜してて引き込まれました。休憩後の登りは太ももが痺れます。駒岩からは下り。下りの筋肉は残ってます。そして日向山への登り返し。これは堪えました…。最後の砂場登りは太ももに加え、フクラハギも終わる寸前。砂浜歩くと疲れるのと同じことか…?

 
日向山への登り ここだけ明るい
 
八ヶ岳方面 鞍掛山方面

3年ぶり2度目の日向山です。花崗岩の奇岩は甲斐駒と同じです。風化具合は日向山の方が進んでいるようで、まさに砂山といった感じ。南側はしっかり木が生えているのですが、北側は裸地。おかげで展望すこぶる良好です。八ヶ岳の眺めがすごく良いですね〜。雨乞岳も良く見えますが、見た目はパッとしませんね。一度登っておきたい山ではありますが…。

 
日向山は砂山です 日向山山頂  登り返しは過酷でした

ここでまー君の備蓄食料でありますカップ麺に手を付けます。おなかペコペコだったのでこの上ない美味しさでございました。汁がまた旨いこと!また元気出ました!もう1本ビール持って来てれば…と後悔。登山道に出たとこで一本あけちゃいました!日向山からの下山路は『日向山ハイキングコース』なだけあって、広くて整備された、とても歩きやすい道でした。でも、足はプルプルでした。

 
日向山は八ヶ岳の眺めがスバラシ〜 あとは下るのみ

温泉は至近の尾白の湯。700円とちと高めではありますが、沢のあとは一刻も早く風呂です!広くて施設も整っていてるので700円はまあ納得の範囲ですね。そして夕食ですが、白州近辺に目ぼしいところはなく、結局は須玉インターの近くの『蘇州』というラーメン屋へ。山の後はやっぱりラーメンですな〜。とてもおいしゅうございました!

尾白川鞍掛沢乗越沢・・・のルート、概ね平凡でとくに難しいところはなく、初級者向きと言えるんでしょうか・・・。ただ、今日の場合は水量がかなり多かったので、グレード付けるとすれば水量加味して2級としておきましょう。




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