2015年夏 北アルプス縦走 8泊9日


3日目 三俣山荘定着で大東新道へ


三俣山荘→雲ノ平→高天原峠→大東新道→薬師沢小屋→祖父岳→三俣山荘




雲ノ平からの黒部五郎岳

■2015年8月3日(月) ■北アルプス ■天気:晴れのちくもり午後一時雨 ■メンバー:ひとり
 コースタイム 三俣山荘(5:05)⇒黒部川三俣分岐(5:25)⇒祖父岳分岐(6:24)⇒雲ノ平山荘(6:58〜7:08)⇒高天原峠(7:59〜8:07)⇒薬師沢小屋(9:53〜10:09)⇒雲ノ平山荘(11:57)⇒祖父岳(13:04〜19)⇒岩苔乗越(13:45)⇒黒部川三俣分岐(14:18)⇒三俣山荘(14:45)

休みを9日いただき、8泊9日で北アルプスを歩いてきました。上高地から槍を素通りして西鎌尾根へ。三俣で3連泊して黒部源流部を巡り、立山へと縦走し、締めは池ノ平山。テーマは通ったことのない登山道、久しぶりの登山道を歩く…です。9日間歩いて一度もカッパを着ずに済みました。お天気に感謝です!

 ※2015年夏北アルプス縦走の表紙(概要)はこちら

行程 天気
8/1 上高地〜横尾〜殺生ヒュッテ  晴れ
8/2 殺生ヒュッテ〜双六小屋〜三俣山荘  晴れのち時々くもり
8/3 三俣山荘〜雲ノ平〜大東新道〜薬師沢小屋〜祖父岳〜三俣山荘  晴れのちくもり 午後一時雨
8/4 三俣山荘〜鷲羽岳〜水晶岳〜温泉沢〜高天原〜岩苔乗越〜三俣山荘  晴れのちくもり 午後一時雨
8/5 三俣山荘〜黒部五郎岳〜薬師峠  晴れのちくもり
8/6 薬師峠〜薬師岳〜五色ヶ原  晴れのちくもり
8/7 五色ヶ原〜室堂〜剱沢  晴れのちくもり
8/8 剱沢〜二股〜仙人池ヒュッテ〜池ノ平⇔池ノ平山  晴れ
8/9 池ノ平〜二股〜ハシゴ谷乗越〜内蔵助平〜黒部ダム  晴れ

北アルプス9日間の山歩きの3日目と4日目は、三俣にテント張りっぱなしの軽装で歩きます。荷物が軽いのは楽だけど、そのぶん欲張りに巡ろうと思っています。三俣から周れる範囲で、まだ歩いたことのない道は… @三俣から雲ノ平に上がる道 A大東新道 B温泉沢の登山道 の細切れ3ヶ所。これらを1日で周るのは無理なので、2日に分けることになります。

■三俣からは黒部源流経由で雲ノ平へ

本日3日目は、三俣から黒部川に下って、まず@の雲ノ平に上がる登山道を潰します。そして高天原峠に下り、Aの大東新道を歩きます。薬師沢小屋から雲ノ平に登り返し、その時の時間で来た道を戻るか、祖父岳から黒部源流コースで戻るか、祖父岳から鷲羽岳コースで戻るかを決めることにします。

荷物は軽いけど、予定のコースタイムは短いものでも14時間あります。まあ2時間短縮できれば、5時に出れば5時に戻って来れる計算。コースタイム通りでも明るいうちには戻ってこれるでしょう。問題は体力かな…。今日も朝から快晴であります。まずは黒部川へと下ります。東斜面なのでなかなか日が当たってきませんね。


三俣、朝のテン場


まだ朝日の差さない黒部川


槍ヶ岳が見えてきました

■朝の雲ノ平はいいとこですね〜

黒部側を渡って、雲ノ平へと上がる道へ。ここからは初めての道。ゴイゴイと登り上げ、雲ノ平の一角に。感じの良いところが『日本庭園』と呼ばれるところかな。感覚的には雲ノ平山荘はすぐそこ…だったけど、ここからが長かった。雲ノ平は広いです。まずは祖父岳と山荘方面への分岐があり、その先で以前はキャンプ場に直で下る道があったけど、今は通行止になってて大きく迂回するようになっています。なんだか随分と遠回りする感じです。


三俣蓮華岳


薬師岳 谷間に小さくキャンプ場が見えています


景色の中で木道がアクセントになってます


祖父岳と下に小さくキャンプ場

■雲ノ平山荘周辺は別天地

雲ノ平からの薬師岳と黒部五郎岳の眺めは、柔らかい朝の光に照らされて雰囲気いいですね〜!西へと進むので、真後ろからの朝日に自分の影が長〜く伸びています。真後ろからの朝日に白い花が蛍光塗料が塗ってあるかのように反射します。雲ノ平山荘の下で一回目の休憩。雲ノ平自体久しぶりのような…。その昔に来た時より良い印象ですね。天気のせいかな…?そういえばGWに来たな。


雲ノ平山荘が見えてきました


黒部五郎岳はこの角度からが一番特徴的かな


雲ノ平山荘


山荘への分岐

■雲ノ平山荘から高天原峠へ

山荘のところから北に分岐して高天原方面へ。この少しの登りを忘れてて、ちょっと疲れた…。ここからは階段状に下っていきます。時々感じの良いとこはあるけど、まあもう雲ノ平って感じではないです。針葉樹の林になると急降下して、しばらくで高天原峠です。しばらく休憩して、いよいよ未踏の大東新道へと入ります。楽しみというよりも、大変そうなので気が重い…


雲ノ平山荘と黒部五郎岳


高天原峠へと下ります

■初めて歩く大東新道

大東新道は薬師沢小屋から高天原峠に向けて山腹をトラバースする道で、高天原への最短ルートです。尾根に付けられた道は荒れにくいけど、山腹だと崩れたり流れたりして荒れやすいもの。尾根やら谷やらを乗り越えながら進むので、細かいアップダウンも多いです。ただ、登山道自体は荒れた様子はなく、手入れもきちんとされていて、思ったよりもずっと歩きやすかったです。途中で横切る沢にはA沢、B沢、C沢、D沢と名称があり、どれくらい進んだか目安になるのも助かりました。

高天原峠からだとD沢→C沢→B沢→A沢の順ですが、B沢沿いに下って黒部川に降り立ちます。A沢は黒部川に降りてから横切る格好になります。懐かしの黒部川上ノ廊下。上ノ廊下からもう8年経つのか…。河原のゴーロを歩いたり、右岸の段丘を進んだり、小さく巻いたり…を繰り返してると、前方に吊り橋が見えてきます。そこが薬師沢小屋。


高天原峠


沢を横切るたびに看板あり


B沢を下っていくと黒部川に

■薬師沢小屋から雲ノ平が本日一番の試練となります

小屋まで行くのは面倒臭いので河原で休憩。顔洗ったり、顔拭いたり…。天気は文句なしの快晴で、風のないところは暑いだろうなあ。川辺は風が吹いて心地よいです。でも、これから雲ノ平まで標高差約500mを登らねばなりません…。鬱蒼とした中の急な登りを。本日の核心であることは間違いないです。何も考えずに黙々と登るか…。

黙々と登ってたら木道に出ました。早いなあ…と思ってたら、そこからまだ結構登らされたような。でも、傾斜は随分と緩むので脚は楽。木道になると標高差との戦いから距離の戦いに。歩けど歩けど雲ノ平山荘にたどり着かず…。まあ、これだけ広い溶岩台地だでね〜。薬師沢では快晴だったけど、雲もだいぶ増えてきてしまった…。


薬師沢小屋


キャンプ場と祖父岳の分岐

■雲ノ平からは祖父岳→黒部源流経由で三俣に戻ります

さてさて、どうやって三俣山荘に戻ろうか…。最短は来た道だけど面白くない。祖父岳に登って岩苔乗越から黒部源流を下るか、鷲羽岳経由かの選択だな。どっちも明日通るはずなので、今日は楽な源流コースにしておこう。雲も多くなってきたし。祖父岳の北面はカール状になっていて、スキーで滑ると気持ちよさそう…というのは、いつぞやのGWに対岸からチェックしてました。実際に上から見下ろしても気持ちよさそう。

祖父岳はホント北アルプスのど真ん中!って感じで、周囲を名だたる百名山に囲まれています。水晶岳、鷲羽岳、黒部五郎岳、薬師岳…と。ただ、もう雲も多いし、空もシラ〜ッとしてしまってます。やっぱ朝じゃないとダメだな。だんだんと東の空には入道雲が目立つようになってきました。この辺は今のところ大丈夫そうな感じ。


水晶岳


祖父岳をキャンプ場の方に向かう学生たち


祖父岳山頂はケルン乱立!


黒部五郎岳など


水晶岳

■雨と競争するように三俣山荘へ

岩苔乗越から黒部源流を下ります。みるみる空が黒くなってきました…。テン場までもう少しだから降るなよ、降るなよ…と念じてたけど、黒部川から離れるあたりでポツポツと…。ありゃりゃ〜。大粒の雨が降ってきたけど、勢いは強くならない。念のためザックカバーをして傘を出しました。すると雨はやんだ…。せっかく傘出したのに…とは思ったけど、降られるよりはマシだな。

テン場に着くとお隣に学生のテントが2張り。お隣というか、通路側を塞ぐように張ってある…。嫌がらせとしか思えん…。ボクのテントの先に水場があるけど、水場に行く人の通路も塞いでしまってます。みなさん小川を歩いて水を汲みに行くことに…。


ワリモ岳と鷲羽岳


黒部川源流を下ります


テン場に戻ると囲まれてました!

とりあえず小屋で受付&ビール。500mlと350mlを買いました。500mlは今から飲む用で、350mlは明日の高天原温泉用。テントに戻るとまたポツポツと雨。雷も聞こえてきてます。少ししたら晴れてきて、澄んだ青空が広がりました。目の前に鷲羽岳がカッコよく聳えています。





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