黒負山 山スキー![]() 聖山からの黒負山
3月は糸魚川に通ったなあ…。3月8回の山スキー中、なんと5回が糸魚川の山。糸魚川の山は尖がった山が多いイメージですが、タラーッとした山も結構あります。でもって短いルートから長いルートまであり、品揃えが豊富なのであります。糸魚川シリーズ最後の今日は長距離!山之坊から赤禿山、聖山を経由して黒負山まで登ってきました。3年前に聖山まで行ってて、そのやり直しです。以前に五輪山側から黒負山には登っているので、今日到達できれば山之坊まで赤線がつながることになります。 3時半にウチを出て、5時前に山之坊着。ちょうど薄明るくなる時間です。除雪終点はだいぶ雪が減ったけど、まだまだ雪壁は高いです。ちょっとウダウダして5時半過ぎの出発となりました。雨飾山が朝日で焼けています。昨日と思われるトレースもいくつかあり。ちゃんと大峰峠のお堂もチェックしておきます。屋根の雪はなくなってるけど、積雪量としてはたっぷりですね〜。
赤禿山まで緩い稜線歩き。天気は快晴と思っていたのに、空の大部分は雲。山より高い雲だから視界はあるけど、ちょっと暗い感じです。朝早いこともあって雪が堅いです。スキーで踏んで叩いても、シールの食いが悪いです。この辺はいいけど、赤禿山〜聖山は雪庇の発達した稜線が続きます。雪が堅かったら厄介だ…。
赤禿山を越えます。少しなのでシールを着けたまま下ります。斜面が堅くてズリ落ちる感じ。曲がれません。木が迫ってくる!ぶつからないよう要注意!稜線が南に向きを変えるまでは、細かいアップダウンが激しくて苦労します。帰りが思いやられます…。南下してひと山越え、西に向きを変えて1155mまでグイッと登ります。で、緩いアップダウンを繰り返しながら南北の稜線にぶち当たります。
このぶち当たる稜線に乗るところ、とっても大きな雪庇となってます。雪庇といっても庇の部分はもう落ちてるけど、断面は何メートルあるんだろう…ってくらいの厚さです。一番薄い部分で1mくらいかな…。そこを崩して這い上がりました。この南北に走る稜線、初めは広いんですけど徐々に狭くなり、1401mの一つ北のピークは稜線通しに越えられません(無駄に頑張れば可?)。なので、緩くなってる西側の斜面を降り、いくつかのピークをまとめて巻いちゃいました。この巻きが意外と良いとこで…。
巻きから稜線に戻るところ、北西に面していてパウダーが結構良い雪質で残っています。水曜まで雪で、木金は晴れたのに、パウダー保存されているとは…。目の前に迫った聖山を見ると、北東面に素晴らしい疎林の斜面が見えます。帰りには是非滑ってみたいけど、問題は時間と体力が残っているかどうか…。
聖山で高山帯に出た雰囲気。眺めは最高です!本日の目標であります黒負山が大きく座っていますね〜。聖山まで登って初めて見えるのが栂海新道の山並み。標高は1500m前後なのに『なんなんだ!この白さは…』といつも思います。純白の屏風のようです。北にはこの前登った青海黒姫山とそのとなりに明星山。東には頸城三山や海谷三山。
さて、いよいよ黒負山本体の登り。時間はまだ9時半と順調です。聖山からはいったん100m近く下ります。そこから黒負山までの標高差は約650m。小さなアップダウンはありそうだけど、全体的に緩〜く登っているので、ロスなく登れそうな気がします。2時間もあれば余裕かな。
とまあ軽い気持ちで登りにかかったんですが、実際に登ってみると、これがまた結構面倒くさい稜線で…。ずっと左が雪庇になってるので、常に稜線は右下がり。疲れます。真っすぐ歩きたいよ〜。小ピークもいくつかあり、右から巻くんですけど、堅かったり、ズル雪だったりで消耗。とくに1727mのポコは厄介でした。巻くのは大変そうだったので、稜線通しに進みました。帰りは滑れるから巻けるかな…?黒負山の少し手前で木地屋の方からの尾根と合流します。そこにナント先行者!まさか黒負山に人がいるとは…。ビックリでした。
やっと黒負山到着〜。疲れました。標高差よりも距離があった印象でした。先行者にご挨拶。木地屋を6時半に出たとか…。ボクより1時間遅い。距離的にはだいぶ近そうだけど、面倒くさいところがあるかどうかだな。林道通ってて、大所川を渡る橋も地図にはあるけど、川の前後の斜度がきつくて怖そうに見えます。実際のところはどうなんだろ…?
黒負山からの展望もスゴイです!聖山の展望から黒負山を抜いた感じ。朝日岳と五輪山がグッと近くなりました。里山チックなのは聖山の手前までで、黒負山はもう完全に北アルプス後立山連峰って感じです!これで山之坊まで赤線繋がりました!でも、正確には五輪山と長栂山の間は空白なんだよな〜。いびつな感じでは繋がってるけど…。
曇りがちだった空ですが、晴れ間の方が優勢になってきました。風があると涼しいけど、無風では蒸し風呂。かなり喉が渇きました。黒負山山頂でプシュ!飲みながら今後のためにあちこち観察しておきます。山頂から南東斜面に滑るには、直下がかなり急だなあ…。1時間でも2時間でも居られそうな山頂でしたが、一筋縄ではいかない下りが控えてます。程々で出ましょうか…。ひと足先に木地屋からの方が降りていかれました。
登りで脚やられてて、滑る筋肉も残り少ないです。堅いとこや変なとこでは太ももプルプル…。1727mのポコは一部密林でギリギリ巻けました。時々良い斜面が出てきて、その時だけテレマーク。たまに重めのパウダーあり。滑れるとこまで滑ってシール装着。聖山まで登り返しです。とにかく暑い!オレンジジュースが段々と薄くなっていきます。飲むたびに雪を補充するもんで…。
シールを着けて1401mの一つ先のポコまで巻きます。滑った分50mほど余分に登り、歩く距離も長くなったけど、大きなタイムロスにはならない感じです。雪も緩んでトラバースも歩きやすくなりました。でも、暑さと疲れは増していくばかり…。1401mの先で稜線復帰してシールはずします。稜線は洗濯板で脚に厳しいので避け、今度は東の斜面をトラバース気味に滑ります。東に屈曲するところで再び稜線に復帰。小さな登り返しはカニ歩き等でしのぎ、1155mを下り切ったところで本日4度目のシール装着。赤禿山まではシールですが、この間はきつかったなあ…。
赤禿山まで登り返せば、あとは滑るのみ…。ですが、その滑るのが辛いこと…。雪も悪いしね〜。急斜面を降りて緩くなったあたりから、スノーモービルの跡が縦横無尽に。そこら中荒らしまくってます。赤禿山ではスノーモービル見たことなかったのに。いよいよ赤禿山にも来たか…。ただ、スノーモービルの跡を滑るとベタ雪でもブレーキかからない。ありがたく利用させてもらいます。百害あっても一利はある。山之坊に降りると、残っている車はボクのだけ。今日の赤禿山はどのくらいのお客さんだったんだろ?
行動時間は約10時間。だいたい見積もり通りかな。思ったより早かった部分、手間食った部分…等々、均して見積もり通りって感じです。今シーズンの山スキーで2番目にキツかった山でした。一番は大滝山かな。3番目は青海黒姫山。1月、2月は宴会の部では恵まれたけど、山に関しては欲求不満気味でした。3月に入って一気に挽回ですね。8回中6回が初めてのルート。今シーズンのスキーに満腹感を感じるようになりました。残り2ヶ月はボチボチと…
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