蝶ヶ岳⇒常念岳 日帰り縦走
|
|
|
三股から蝶ヶ岳に登り、常念岳まで縦走して三股に下山というのを日帰りでやってきました |
|
山域 |
奥秩父 甲武信岳 |
山行日時 |
1996年6月2日(日) |
天気 |
晴れ |
登山形態 |
残雪期 一般道 |
メンバー |
単独 |
行程 |
三股⇒蝶ヶ岳⇒常念岳⇒三股 |

地図を見ていて、三股からの蝶ヶ岳、常念岳の日帰りを思いついた。通常は1泊2日のコースだが、日帰り装備なら何とかなるだろう。かなりの強行軍だが、登山口まで40分という地の利を生かして行ってみることにした。
三股(5:00)⇒蝶ヶ岳ヒュッテ(9:30〜10:30)⇒2512m(11:50〜12:00)⇒常念岳(13:30〜14:30)⇒前常念(15:10)⇒三股(17:50) |
当日は目覚ましが鳴った1時間後の4時に目を覚ました。5時前に三股に到着し、5時ちょうどに歩き始める。まずは10分の林道歩き。登山道になって5分くらいで蝶ヶ岳と常念岳の分岐。ここに来るまでどっちから登ろうか、本当に悩んでいた。結局は稜線までの時間が短い蝶ヶ岳を先に上ることにした。
1時間くらい歩いたところで雪が見え始める。マメウチ平まで登ると全面雪となり、スパッツをつけた。登るにつれて雪が深くなり、時間が経つにつれて雪が緩くなる。そのため雪を踏み抜いたり、後ろ足がずり落ちたりで、登りのペースが上がらない。同時に疲労も増してくる。
沢を渡るところで道を見失う。ボケーッとしていると、沢をそのまま詰めてしまいそうになるところだ。地図を見ると沢を渡るようになっていた。ウロウロと探すと、やっと沢の対岸に赤布を発見。このあとすれ違った人は、登りの時にこの沢を上まで詰めてしまい、稜線でビバークする羽目になったようだ。ザクザク雪に苦しめられながらも、コースタイムをかろうじてクリアーで蝶ヶ岳の稜線に出た。
 |
稜線に出たらドカーンと穂高が現れた。すごい眺めだ!とにかく穂高が近い。残雪をまとった槍・穂高の稜線に圧倒されてしまった。
今年の冬は雪が多かったので、残雪も豊富だ。涸沢などのカールはまだビッシリ雪に覆われていた。6月で蝶ヶ岳の稜線にもこれだけの雪が残っているのも珍しい。 |
 |
まずは写真撮影。残っていたフィルムを全て取り終え、新しいのに交換する際、入れるのを失敗してパーにしてしまった。せっかくの景色だったが、写真はあきらめるしかないか・・・。と思っていたところ、蝶ヶ岳ヒュッテが営業しており、フィルムを買うことができた。開いててよかった!
ガイドによると蝶ヶ岳ヒュッテは6月10日からの営業となっていたが、今年はGWから営業しているとのこと。
南は霞沢岳、焼岳、乗鞍、御岳などの山々が見えた(写真)。 |
 |
北側の展望は槍ヶ岳の稜線が邪魔をして、遠くの山々を見ることはできなかった。
ボチボチと常念に向けて歩き始める。蝶槍から先は疲れた体には酷なアップダウンの連続。樹林帯になると雪が深くなって、さらに疲れが増してきた。
2512mピークに立つと、「そう間単に登られてたまるか」と言わんばかりに、常念が聳えていた。三俣山荘からの鷲羽岳以上の威圧感があった。これが今日最後の登りでなかったら、挫折していたかもしれない。 |
 |
常念岳の山頂に来ると、北の山々の展望が開ける。これまで常念に隠れていた裏銀座、立山、後立山(爺ヶ岳まで)などの山々が目に飛び込んできた。
写真は常念からの槍ヶ岳。蝶ヶ岳から見るのと比べ、槍・穂高の稜線が縦長になった。 |
 |
山頂からはさっき歩いてきた稜線が丸見えだ(写真)。蝶ヶ岳の雪形がよくわかる。
陽気も展望も最高なので、ここで2時間くらいゆっくりしていたい気分だったが、このあとまだコースタイム4時間半の下りが控えている。ここを離れるのは惜しかったが、下山することに。
前常念までは雪、岩、ハイマツの快適な尾根歩き。前常念からは巨岩の道を急降下。尾根からはずれて、長い長いジグザグの道をヘトヘトになりながら登山口まで降りた。 |
今日は水を1.5L持っていたが、常念岳でほとんど飲み干してしまった。水を少し残して雪を入れながら耐えていたが、下山するころには体が完全に水不足になってしまったようだ。帰りにラーメン屋で生ビールを飲んだが、今年最高の生ビールだった。しかし、水不足の体に一気に水分を入れてしまったからか、家に帰ってからはひどい下痢になってしまった。おかげで次の日、会社に行くことができなかった。もう無理はできない年になったのかなあ・・・。
TOPページ>年度別山行記録>1996年山行>蝶ヶ岳〜常念岳
|