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恐怖の富士山スキー滑降

山頂直下の急斜面はスケートリンク並みのアイスバーンで、生きた心地がしなかった。
 
 山域  富士山
 山行日時  1999年5月日(日)
 天気  晴れ時々くもり
 登山形態  山スキー
 メンバー  I田
 行程  吉田口五合目⇒富士山⇒滑降⇒吉田口五合目
 温泉  富士河口湖総合観光情報サイト




予定ではM国さん、I田さんと行くはずだった富士山。間際になってM国さんが体調不良でドタキャン。結局、I田さんと二人で行くことになった。前夜、諏訪インター近くのステーションパークで待ち合わせして、ボクの車で富士山へと向かう。五合目で仮眠するつもりだったが、スバルラインのゲートは夜間は閉まっていた。仕方ないので、ゲートの手前で寝ることに。当日は5時に起きて五合目に向かう。


五合目(7:05)⇒七合目(8:27〜40)⇒八合目(9:28〜55)⇒本八合目(10:40〜11:12)⇒吉田口の頂上(12:05〜13:15)⇒五合目(16:20)


五合目から出発。六合目に向けて車道を歩く。このあたりは、車道の脇に少しだけ雪が残っている程度。天気は良好で、少し上から山頂まで雪がつながっているのが確認できた。ホワイトアウトにならない限り、迷ってしまうことはなさそうだ。また、七合目から山頂に向けて、たくさんの小屋が並んでいるのも見えた。スキーを背負った人は結構いたが、見るとほとんどがゲレンデスキーを背負っている。山スキーは少数派だった。

六合目からはひたすらのジグザグ登り。七合目でアイゼンを着けている人がたくさんいた。雪のない夏道を登っているもの、横の雪面を登っているもの、結構みんな適当に登っている。八合目までは雪の斜面になっても、雪面がやわらかかったのでアイゼンは要らなかったが、八合目から先はだんだんと固くなり、ここで僕たちもアイゼンをつけることに。八合目の次の小屋が九合目かと思ったら、本八合目だった。

吉田口の頂上に登りつく。風のない休みのに良い場所は、団体さんに占領されていた。ここらはガスで真っ白けだ。剣が峰は一度見えただけで、それ以降は見えない。団体さんが出発したあと、彼らがいた場所に移ってくつろいだ。

さて、いよいよ滑降!少し南側に回りこんで、斜面に滑り込む。・・・滑り出したとたんにビビッた。すごいアイスバーンだ。ターンはおろか、下に向いて滑ることができず、ほぼ真横に滑るしかなkった。行きつくところまで行って、決死の覚悟でキックターンで向きを変える。かろうじてエッジがアイスバーンにかかっているような感じ。キックターンで失敗したり、バランスを崩したりしたら、六合目までまっさかさまは間違いない。心臓バクバク、足はガタガタ震えていた。上に戻るのは到底不可能。なんとか下に降りるしかなかった。きわどいキックターンを何度か繰り返し、徐々に高度を下げていった。
しばらく下ると、カリカリのアイスバーンの上に、粉になった雪の吹き溜まりを発見。その上は安定していた。本当にオアシスのようなところだった。これより下は、そのオアシスが点在しており、オアシスをつなげながら下っていった。八合目くらいからはだんだんと雪が緩くなる。少し緩くなっただけで、今度は快適に滑れるようになる。まさに、天国から地獄だ。斜面が広いので、好きにコース取りができる。このままだとあっという間に下に降りてしまうので、七合目で休憩した。雪は六合目と五合目の間の車道のちょっと手前までなんとかつながっていた。最後は板を手に持ってヤブを漕ぐことに。

滑っている間にヘリが二度飛んできていた。翌日の新聞を見ると、2件滑落があったようだ。一件はスノーボード、もう1件はスキーヤーだった。あれだけのアイスバーンだったら、滑落があっても全く不思議ではないと思った。



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