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種池〜針ノ木峠 日帰り縦走

扇沢〜種池〜針ノ木峠〜扇沢の周回コースを日帰りで回ってきました
 
 山域  北アルプス 岩小屋沢岳、鳴沢岳、赤沢岳
 山行日時  2003年6月29日(日)
 登山形態  残雪期 縦走
 メンバー  単独
 天気  くもり一時霧雨
 行程  扇沢⇒種池⇒赤沢岳⇒針ノ木峠⇒扇沢
 温泉  大町市の日帰り温泉施設


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毎年、日の長いこの時期にかもしか山行のようなことをやっている。去年は中房〜燕〜大天井〜常念〜三股っていうのと、上高地〜涸沢〜奥穂〜前穂の途中(雪が悪くて撤退)〜奥穂〜涸沢〜上高地の2つをやった。これまで、早月尾根、黒戸尾根、鏡平経由の笠ヶ岳、麦草峠から小淵沢、三股〜蝶〜常念〜三股・・・等やってきている。今年は扇沢ベースで屏風のような山並みを一周してこようと、計画を立てた。コースタイムにして14時間ほどなので、これまでに比べると少し物足りないかも・・・。

朝4時に起きる。2度寝したい衝動に打ち勝って起き上がる。5時に家を出て、扇沢沢には5時40分に着いた。無料駐車場はガラガラだったが、柏原新道に入るところの駐車場は繁盛していた。蓮華岳だけ見えていて、あとの山はガスがかかっていす。

扇沢(5:40発)⇒種池山荘(7:57〜8:10)⇒新越山荘(9:30〜40)⇒鳴沢岳(10:07〜15)⇒赤沢岳(10:45〜53)⇒スバリ岳(11:57〜12:05)⇒針ノ木岳(12:37〜13:05)⇒針ノ木峠(13:30〜40)⇒大沢小屋(14:00)⇒扇沢(14:30)


車道を登山口まで下って、柏原新道へ入る。もみじ坂を快調に登っていたが、急との最後のあたりは少しへばった。一度休憩して、傾斜が緩んでからは持ち直したものの、沢をトラバースするあたりになると、また疲れてきた。種池の直下は、まだだいぶ分厚い雪が残っていた。霧雨も降り出してくる。汗をかいてほてった体には心地良かった。

小屋まで来るとかなり強めの霧雨が降っている。上だけカッパを着ておいた。小屋の前には誰もいなかった。岩小屋沢岳までの間の稜線は雪があったりなかったり。雪から登山道に戻る時、一度道を見失いかけたがすぐに戻れた。このあたりは目立った特徴がないので、この濃いガスの中ではどれくらい進んだのかさっぱりわからない。せめて1時間は歩かなければ・・・と思いながら歩いていたら、あっけなく岩小屋沢岳に着いた。あとは下りだけなので、新越山荘まで続けて歩いた。

小屋の外では従業員2名が作業中だった。聞くと、もうすでに営業しているとのこと。ここは夏の盛りだけ営業しているのかと思っていたが、意外だった。きのうはかなり大雨だったみたいで、赤沢の徒渉点は濁流で、渡るのに大変だったとか・・・。

この先も雪があったりなかったり。雪解け直後の草付きはズルズルで恐いくらいだった。できるだけ雪を拾って歩いたが、登山道に戻るところが悪い。だいぶ太ももが疲れてきたが、小屋から30分弱であっけなく鳴沢岳に着いた。コースタイム1時間なのに・・・。そう力を入れて歩いているわけではないのに、コースタイムが甘すぎる。休むには早かったが、区切りなので少し休んだ。休んでいる時、少し太陽の気配が感じられた。期待したが、またすぐに霧雨が降ってきた。立山を見ながら気持ち良く歩きたいと思っていたが、今日はもうダメかな。

鳴沢岳から赤沢岳の間はアップダウンは多いものの、標高差が少なくて楽だった。ここも1時間のところ30分。スバリ岳の登りは標高差300mくらいあって登り応えがあった。ここが今日の核心だと思ってがんばって登る。今までよりは雨はあまり降らなくなったような・・・。

マヤクボのコルにはまだ稜線間近まで雪渓が残っていた。まだまだマヤクボの出合くらいまでならスキーで滑れそうだ。今年は雪が多いのだろう。針ノ木岳の登りもきつかったが、最後の登りなので気合いを入れてがんばった。

針ノ木岳に着く。ここには誰かしらいると思っていたが、誰もいなかった。ここでコンビニの冷しうどんを食べ、ビールも開ける。ビールは凍らせていたので、限りなく0度に近くてノドに刺さるようだった。こんな天気なのであまり進まない。

あとは下るのみ、と出発したものの、すぐに雪のトラバースとなる。この運動靴に毛が生えたような靴では無理。6本爪の軽アイゼンをつけてトラバース。この残雪は、5月にスキーで来た時と同じ位の長さがあった。稜線に戻ると雪はなくなるが、峠からの下りに備えて着けたまま下った。

針ノ木峠にも誰もいなかった。下を見ると後ろ向きで下っている人がいた。そんなに傾斜はないと思うのだが・・・。アイゼンをはずしても良いかなと思ったが、靴が信用できないので一応着けたままで下ることにした。尻セード&グリセードに備えて、カッパの下もはいておく。

アイゼンをつけていたのが正解で、ガーガーと下っていると、ちょうど良い具合に滑ってくれた。足踏みをしているだけで、どんどんと高度を下げる。あっという間にさっき見えた人を追い抜いて、マヤクボ沢との出合に着く。ここで傾斜がやや緩むので、アイゼンをはずした。でもアイゼンを履いていた方がコントロールが効いて走りやすかった。大沢小屋の200mくらい手前で雪が切れ、左岸の踏み跡をたどって堰堤へ。小屋への道は見落としたのか、よくわからなかった。暑くてたまらないので、堰堤の上でカッパを脱ぐ。

登山道に戻るのがだるかったので、そのまま左岸の作業道に入る。しかし、水は引いてきてはいるものの、まだかなり水量が多く、徒渉が大変。まあ靴を濡らしてもすぐ下山できるので、イチかバチかで飛んだら大丈夫だった。堰堤を乗越すハシゴがあるのだが、これが落石によって壊れていた。恐らくきのうの大雨によるものだろう。ハシゴの柱の部分にぶらさがりながら下るのは恐かった。しかし、落石直後の斜面の下を下る方がもっと恐かった。このあとは作業道&登山道で扇沢まで無難に下った。

針ノ木峠から扇沢まで50分というビックリのタイム。針ノ木雪渓の下りは早いと計算はしていたが、ここまで早く降りれるとは思わなかった。時刻もまだ14時30分だ。かもしか山行にしては、やや物足りないかもしれない。



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