燕岳〜蝶ヶ岳 冬季単独縦走
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中房温泉から入山し、燕岳〜大天井岳〜常念岳〜蝶ヶ岳と縦走し、長塀尾根を下山しました。燕岳から先は先行者もなく、樹林帯では猛烈なラッセルになりました。 |
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山域 |
北アルプス 燕岳、大天井岳、常念岳、蝶ヶ岳 |
山行日時 |
2003年12月21日(日)〜25日(木) |
登山形態 |
積雪期 縦走 |
メンバー |
単独 |
行程 |
1日目 宮城ゲート⇒中房温泉⇒合戦小屋手前
2日目 合戦小屋手前⇒燕山荘⇒大天荘
3日目 大天荘⇒常念岳⇒2592mピーク手前(蝶槍の手前)
4日目 2592m⇒蝶ヶ岳⇒長塀山⇒2000m付近台地(徳沢手前)
5日目 2000m台地⇒徳沢⇒上高地⇒中の湯 |
温泉 |
信州 湯の郷 さわんど温泉 安曇野温泉ガイド |
数年前からの懸案だった燕岳から蝶ヶ岳までの冬季単独縦走、ようやく今年実現した。北アルプスの主稜線の中では最もやさしいルートだが、大雪直後で先行者なしということと、単独ということで、ガイドに載っているランクよりも2ランクは上だったのではないか・・・。稜線上では快晴の素晴らしい真冬の景色を見れたり、吹雪かれたり・・・、樹林帯ではところどころ胸を越えるラッセルをしたりと、なかなか盛りだくさんの内容だったように思う。
概念図 ちなみに右が北です
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■12月21日(日) 快晴 宮城ゲート⇒中房温泉⇒合戦小屋手前
宮城ゲート(7:20)⇒中房温泉(11:25〜45)⇒第1ベンチ(12:27〜38)⇒第2ベンチ(13:12〜25)⇒第3ベンチ(14:05〜15)⇒合戦小屋手前テン場(15:25) |
雪に埋もれる第2ベンチ
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この日の核心は宮城ゲートから中房温泉までの4時間以上に及ぶ車道歩き。重荷での登りベースの車道は肩と背中にズッシリとこたえた。
前日の大雪で、中房温泉からの登山道がラッセルになるのではと恐れていたが、思いがけずトレースはバッチリで、夏と変わらないタイムで登ることができた。
積雪は宮城のゲートで約10センチ、中房温泉で約50センチといったところか。登山道を登るにつれて、グングンと積雪は増していった。
今日の目標は合戦小屋。林道歩きの疲れからか、手前でダウン。まあ、風が強かったので、木がたくさん生えているここでテントを張れて、結果的には良かったかもしれない。 |
■12月22日(月) 強風&小雪 合戦小屋手前⇒燕山荘⇒大天荘冬季小屋
合戦小屋手前(8:00)⇒合戦小屋(8:15)⇒燕山荘(9:45〜10:45)⇒蛙岩(11:45〜12:00)⇒為右衛門岩(13:40〜13:57)⇒喜作レリーフ(14:57〜15:05)⇒大天井岳(16:25)⇒大天荘(16:35) |
合戦小屋
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晴れの予報だったのに、朝からイマイチの天気。燕山荘までの間に、下山の人とたくさんすれちがった。燕山荘の昨晩の宿泊者は20名チョイだったようだ。
小屋の人によると、大天井岳方面には誰も行っていないとのこと。また、小雪交じりの強風が吹く天気だったので、行こうか戻ろうか迷った。大崩する予報ではなかったので、とりあえず引き返す目を残しながら先に進むことに。
吹きさらしの稜線は風で飛ばされて雪は積もらず、ほぼ夏タイムで歩くことができる。ただ、蛙岩、大下りからの登り返し、為右衛門岩の通過はかなり困難で、冷や冷やする場面があった。
最後の大天井岳への直登は体力的にきつかった。 |
■12月23日(火) 快晴 大天荘⇒常念岳⇒2592mピーク
大天荘(7:10)⇒東天井岳(8:07〜23)⇒常念小屋(10:05〜20)⇒常念岳(11:55〜12:20)⇒2512mピーク(13:35〜14:00)⇒2592mピーク(16:30) |
大天井岳からの朝日を浴びる槍ヶ岳
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今日の核心は、常念岳越えと常念岳から先の樹林帯のラッセル。
大天井岳から常念小屋までのルートは、夏のコースタイムを上回るタイムで歩くことができた。常念岳の登りも、夏に毛が生えたくらいのタイムでクリアー。常念岳の下りは、岩がゴロゴロした上に、中途半端に雪が付いているので、とても下りにくかった。
2つ目の核心である樹林帯。ここは予想以上のラッセルとなった。蝶槍への登りの手前くらいまで進んでおきたかったが、2592mピークへ登る時のラッセルがとくにきつく、そのピークで泊まることになった。
今日は快晴で、最高の展望を眺めながらの稜線歩き。言うことなしの1日だった。 |
■12月24日(水) 吹雪のち晴れ 2592mピーク⇒蝶ヶ岳⇒長塀山⇒2000m台地
2592mピーク(6:55)⇒森林限界(8:53〜9:05)⇒蝶ヶ岳ヒュッテ(10:15〜25)⇒長塀山(12:35〜53)⇒2000m台地(16:20) |
吹雪の中、一瞬視界が開けた(蝶ヶ岳)
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下界の天気予報は「晴れ」で、今日も好天を期待していたが、朝起きたら吹雪模様。さすがに北アルプスの稜線だ。
蝶槍までは予想通り厳しいラッセルに。しかし、想像の範囲内だった。森林限界上に出てからは吹雪となり、厳しい稜線歩きになった。ただ、赤ペンキはマメにあったので、道に迷うという心配はなし。
予想外だったのが、長塀尾根の下り。トレースを期待していたがない。緩くて広い尾根ということで、下りにもかかわらず猛ラッセルとなった。ひどい時には首まではまりながらのラッセル。あわよくば今日のうちに下山と考えていたが、結局は徳沢までも届かなかった。 |
■12月25日(木) 快晴 2000m台地⇒徳沢⇒上高地⇒中の湯
2000m台地(7:20)⇒徳沢(8:30〜40)⇒明神(9:50〜10:00)⇒河童橋(10:50〜11:05)⇒中の湯(12:45) |
おきまりの河童橋からの穂高連峰
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今日は朝から快晴で、わりあいに暖かかった。南風が入ってきているようだ。
結局、徳沢までトレースがなかった。徳沢から先もトレースは完全ではなく、時々ズボズボ埋まりながら歩いていた。明神手前で学生10人弱のパーティーとすれ違った。丸3日ぶりに人に会った。
上高地から先の車道歩きは精神的に地獄だった。早く着きたい・・・の一心だったので。
結局は予定していた3泊4日では足りず、4泊することになった。 |
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