天神平のロープウェイの始発は7時。登山者思いのスキー場だ。きのうの天気とは打って変わって、朝から雲ひとつない快晴!スキー場のベースは大勢の登山者でにぎわっていた。谷川岳は登山者(ツボ足組)の比率が高いようだ。栂池なんかはほとんどがスキーかボードなのに・・・。
正面に西黒沢をパックリ開けた谷川岳、左手に白毛門を見ながら気分よく歩く。天神尾根は右も左も快適そうな斜面が目白押し。滑りたい衝動に駆られるが、今日はずっと先の芝倉沢まで行かなければ滑ることができない。オジカ沢の源頭あたりにも素晴らしい斜面が広がっている。谷川はスキーとしては初めてだが、素晴らしい斜面の宝庫だ。
トマの耳はさすがに賑わっている。このギャラリーの注目を浴びて、マチガ沢に滑り込もうとしている4人組が・・・。一人目はボーダー。滑り出しは下が見えないのか、様子を見ながら高度を下げて、そのあと奇声と共に一気に消えていった。あとの3人はスキーヤー。かなり慎重に滑っていたが、転倒しても止まっていたので、斜度的には過激ではないのかも・・・?ま、雪質によるところが大きいかな。なんにしても、ロケーションは最高で、大勢のギャラリー付き。西黒沢本谷とともに、来年あたり滑ってみたいものだ。
トマの耳から先は登山者激減。静かな山歩きとなった。マチガ沢の滑り出し地点に立ってみるが、先が見えないので威圧感があった。快晴だった空は、いつの間にか全面雲に覆われてきた。でも、天気を崩すような感じはなく、ずっと高曇りで経過した。オキの耳は左の斜面をトラバース。このトラバース時にアイゼンが壊れてしまった。長さ調節する金具がポッキリと折れてしまった・・・。片足アイゼン無しで歩いたが、ついつい両足着けてるつもりで歩いてしまうのが怖い・・・。
なんだかんだで時間を食い、一ノ倉岳に着いたのは午後1時。やっと滑れる・・・。一ノ倉岳から真下に滑るルートは、雪が風で飛ばされてカチンコチン。鞍部の雪庇の下は吹き溜まりになっていた。雪庇の端から滑り出すことに。念のため傾斜が緩むところまでは一人ずつ滑る。雪は風でパックされてやや重いものの、この時期としては快適快適!あっという間にカール状の底まで下ってしまった。扇状の芝倉沢源頭部はまさにオープンバーン!
これでいい所は終わりかと思いきや、「ノド」に差し掛かっても快適なバーンは延々と続く。雪がなければ谷は細いのかもしれないが、大量の積雪のおかげで広さは十分。おまけにデブリも全くなくて極楽極楽・・・。ロケーションも最高!谷のスケールも大きい。そのまま下ってしまうのはもったいないので、中間くらいの岩峰の基部でゆっくりと休んだ。S字の出口で少しの区間デブリで荒れていたものの、そこを過ぎればまたフラットに。そして、次第に斜度が緩くなり、湯檜曽川の出合に。急峻な谷川岳のおかげか、芝倉沢は湯檜曽川と出合う直前までコンスタントな傾斜があって、楽しめる区間が長いのが特徴だ。また滑りたいなと思った。でも、次に来たら「ノド」から先はデブリの山だったりして・・・。
あとは素晴らしかった芝倉沢の余韻に浸りながら、ほぼ平らな湯檜曽川右岸を流す。部分的に短い登りはあったが、ずっとシール無しで進むことができた。でも、さすがにここまで高度を下げると雪はユルユル。板が走らないので、出合から土合まで結構かかってしまった。河原沿いから直接ロープウェイの駐車場に上がれるトレースを探しながら行ったが、結局は土合橋の国道と合流するところまで行ってしまった。あとは10分国道を戻って駐車場へ。 もう一日このあたりを滑りたいところだが、明日は山岳会の会山行で焼岳。朝早いのでチャッチャと帰りたいが、温泉(月夜野の風和の湯)に入ったり、飯を食ったりで、なんだかんだで自宅の穂高に着いたのは11時過ぎ。そのあと今日の写真鑑賞会&宴会で寝たのは12時半。寝る時間が・・・・。
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