13日目 常念乗越⇒大天井岳⇒西岳

  朝は雨が降っていなかったが、すぐに降り出す。今日も西岳までの半日の行程に。

北アルプス全山縦走 目次  概念図   13日目  ⇒ 西岳〜槍ヶ岳〜双六岳
8月3日(月) 天気: 雨
常念乗越(5:50発)⇒大天井岳(8:30〜50)⇒東天井岳手前(6:51〜7:06)⇒大天井ヒュッテ(9:16〜35)⇒西岳ヒュッテ(11:25着)

夜はパラパラ程度だったが、雨が降っている時もあったようだ。起きた今も同じような感じだ。外に出るとほんの少しだが星が出ていた。天気としてはきのうの夕方と同じくらいか・・・。ただ風は強い。テントの撤収にはまたまた石の力を借りなければいけなかった。

カッパを着ずにでるのは3日ぶり。喜んだのも束の間、すぐに雨が降り出してきた。しばらくカッパを着ずに粘っていたが、東天井岳の手前で本降りとなり、カッパを着ることになった。横通岳の途中まで登ってしまえば、一部を除いて傾斜一定の楽な道が続く。距離が稼げる道だ。

大天荘でゆっくり休むつもりが、風も雨も強かったので、場所を大天井ヒュッテに移す。かなり下るので、ヒュッテの方は風はなかった。しかし依然として雨は降っているので、小屋の軒下を借りて休憩していた。数名同じ軒下で休んでいたが、みなさん表情は冴えなかった。

ここから先は10日前に歩いた道で、最近ボケ気味になった頭でも記憶は鮮明。前回と同じく、赤沢岳の一角に登ったところで休もうとしたが、吹きさらしのため休めず。少し先の大岩の影で風をしのぐようにして休んだ。ガスの向こうにうっすらと西岳が見えた。あそこの裏まで行けば、今日の行程は終わりである。ちょっと早すぎるかな・・・。

午前中に西岳ヒュッテに着いてしまった。時間的にはまだ先に進めるが、風が強いのでそんな気はない。でも、ここであと半日時間をつぶすのも苦痛だろうなあ・・・風を避けられそうなよい場所は、全て岡山大学遠足部に占領されていた。どうやら停滞しているようだ。仕方なく、高台の吹きさらしになっているスペースに張ることにした。またまた石の力を借りての設営。ここは晴れていれば展望ピカイチのテン場ではないだろうか。東鎌尾根がちょうど直角に折れ曲がる部分で、少し飛び出したようなところ。常念山脈、槍・穂高がパノラマで見渡せそうだ。そのぶん荒れたら最悪・・・。

体が冷えたので昼メシにした。ご飯ができて、火を止めた時の寒いことといったら・・・。ガスにあまり余裕がないので、むやみに火を焚くことができないのがつらい。雨がやんだら小屋へ買出しに行きたかった。持ってきた荷物には手をつけたくない。小屋で売っているものでも食べて、ヒマをしのごうと思っていた。3時頃に雨はやんで、小屋に行くことができた。急速にガスが取れ、まわりの山の稜線付近は見えないが、眼下に槍沢見えていた。

こんな日にテントを張る人はあまりなく、寂しいだろうと思っていた。ところが、あとからあとからテントの人が来て、いつの間にかいっぱいになってしまった。逆に移動させられそうで不安だった。明日の長野県中部の天気予報は雨の一言。山は確実に雨だろう。こんな吹きさらしのところでの停滞はつらいだろうなあ。できれば動きたいところだ。


⇒ 西岳〜槍ヶ岳〜双六岳
1、白沢登山口〜餓鬼岳
2、餓鬼岳〜唐沢岳〜餓鬼岳
3、餓鬼岳〜燕岳〜大天井岳
4、大天井岳〜殺生ヒュッテ
5、殺生ヒュッテ〜槍ヶ岳〜北穂高岳
6、停滞
7、北穂高岳〜奥穂高岳⇔前穂高岳
8、奥穂高岳〜前穂高岳〜上高地
9、上高地〜西穂高岳〜焼岳〜上高地
10、上高地〜徳本峠⇔霞沢岳
11、徳本峠〜大滝山〜蝶ヶ岳
12、蝶ヶ岳〜常念乗越
13、常念乗越〜大天井岳〜西岳
14、西岳〜槍ヶ岳〜双六岳
15、双六〜笠ヶ岳〜双六
16、双六〜黒部平
17、黒部平〜薬師峠
18、薬師峠〜スゴ乗越〜五色ヶ原
19、五色ヶ原〜雷鳥平
20、雷鳥平〜大日岳〜称名平
21、称名平〜上市駅〜立山駅
22、立山駅〜室堂〜剣沢
23、剣沢〜剣岳〜剣沢
24、剣沢〜立山〜タンボ平
25、タンボ平〜黒部ダム〜家
26、家で待機
27、家で待機
28、家〜扇沢〜針ノ木峠
29、針ノ木峠〜蓮華岳〜船窪
30、船窪〜烏帽子岳
31、烏帽子岳〜野口五郎岳〜雲ノ平
32、雲ノ平〜高天原〜三俣
33、三俣〜水晶岳〜赤牛岳〜平
34、平〜黒部ダム〜扇沢
35、扇沢〜針ノ木峠
36、針ノ木峠〜種池〜冷池
37、冷池〜鹿島槍〜五竜岳〜白岳
38、白岳〜唐松岳〜白馬岳
39、白馬岳〜雪倉岳〜朝日岳
40、朝日岳〜黒岩山〜栂海山荘
41、栂海山荘〜白鳥山〜親不知の海岸
42、親不知の海岸〜親不知駅