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妙高外輪山 山スキーツアー


景色も雪も地形も盛りだくさんのツアーでした


神奈山山頂より  左奥:鉾ヶ岳 手前左:容雅山 右:大毛無山



 山域  妙高山  
 行程  三田原山⇒黒沢ヒュッテ⇒大倉山⇒神奈山
 山行日時  2007年3月10日(土)
 天気  くもり時々晴れ
 登山形態  山スキー(テレマーク)
 メンバー  K野×2、T世
 温泉  杉野沢温泉 苗名の湯(450円)




雪が少ないならば、山歩きをするべし!もちろんスキーは使う。ということで、今日は妙高山の外輪山をグルリと周って、次から次へと変わる景色を堪能。シール⇒アイゼン⇒シール⇒ツボ足⇒スキー⇒シール⇒スキー⇒ツボ足⇒スキー⇒ツボ足⇒スキー⇒ツボ足⇒スキーと大忙し。思わぬパウダーにありつけてウハウハだったり、アイスバーンにビクついたり、最後は雪がなくて板を持って歩いたりと、まさに盛りだくさんの1日だった。

杉ノ原スキー場トップ(8:30)⇒三田原2300m(10:15〜25)⇒三田原山(11:10〜35)⇒黒沢小屋(11:45〜12:25)⇒大倉山(13:00〜20)⇒神奈山(14:45〜15:20)⇒国民休暇村(17:35)

怪しい予報だったが、なんとかもちそうなので決行!K野さん一族と豊科で待ち合わせ、車2台で妙高へ向かう。1台を下山予定の国民休暇村に置きに行く。昨年来た時は、駐車場が雪で埋まって止めることすらできなかったのが、今年は雪はかけらしかない。こんなに広い駐車場だったのかとビックリした。K野号で杉ノ原に向かった。杉ノ原のスキー場は下のほうは地肌が出ており、そろそろやばそうな雰囲気。雪もカチンコチンだった。ゴンドラに乗り込み、上のリフトが動き出す間の時間でシールを付けておく。

スキー場から一歩出ると
最初の沢のトラバース
朝一番は青空だったが

今年4回目の三田原山への登り。今日は1等賞!果たして三田原山へは何等賞で着くのか・・・?おととい海沿いでたくさん降った雪は、やはり妙高までは届いていないようで、スキー場の上あたりでもまぶした程度の新雪しか降っていない。その下にはカチンコチンのアイスバーン。残っていたトレースを使ってなんとか登っていたものの、途中で苦労するようになる。こりゃ〜背負ったほうが早いな・・・ということで、板は担いでアイゼンで登ることになった。さっきまで澄んだ青空だったのが、気付いたら鉛色の空に変わっていた。夕方から天気が悪くなり、明日は大荒れの予報が出ている。

三田原より高妻山
三田原より大倉山(右)と神奈山(左)
三田原より焼山と火打山

どうしたことか、三田原2300m地点も1等賞で到着。今日は人少ないのか・・・?視界は良好だが、なんせ空の色が悪い。外輪山ツアーは天気が良く、景色が見れてナンボのルート。この時点でガスに巻かれたりしてたら、三田原南面を滑って終わりにするところだが、なんともビミョーな感じだ。お天気チェック!雨雲はまだ近づいてきてないようだ。行くべし!

再びスキーを履いて三田原山の山頂へ向かう。進むにつれて焼山、火打山が見えてくる。天狗原山の東斜面は先月に比べると雪が減ったようみ見える。山頂直下でまたエッジの立たないアイスバーンに捕まり、またもやツボ足でしのぐことになった。三田原山山頂に立つと、これから辿る外輪山がカーブしながら神奈山へと続いていた。遠いなあ・・・。

黒沢ヒュッテ
火打山をバックに大倉山へ
容雅山と大毛無山

三田原山からは稜線をひと下りし、そこから黒沢ヒュッテに向かって浅い谷を滑る。稜線通しに大倉山に向かった方が、距離も近いしアップダウンも少なく、効率はいいはずだ。でも、それでは遊び心に欠けるのでこのルートを選択。これが功を奏した。この浅い谷で思いがけないパウダーに当たってしまった。新雪は深くはないものの、底当たりはない。逆に新雪が薄いおかげで、斜度がないこの斜面でもスピードに乗れる。ウハウハ!止まりたくない気持ちだったが、もったいぶって3回に分けた。そして、黒沢池のある大雪原に出てすぐに右に大きくトラバースし、黒沢ヒュッテに滑り込む。

ここでアクシデント発生。待てども待てどもK野一族がやってこない。しばらくでK野さんの呼ぶ声が聞こえ姿も見えた。雪原をトラバースせずに、まっすぐに進んでしまったようだ。こちらからは逆風になるので声は届きそうもない。そして姿も見えなくなった。まあ、目標が小屋なので、そのうち来るだろうけど。そしたらしばらくで来た。トラバースするところで一旦停止すればよかった・・・と反省。

黒沢ヒュッテ周辺もいいところだ。ここで泊まってあっちこっち滑って周るのも楽しいだろうなあ・・・。ガラソノ沢源頭に広がるメローな斜面も気になるし、大倉山から北に広がる斜面も楽しそう。来シーズンに是非!ここからシールを付けて大倉山を目指す。標高差は150mくらい。トラバース気味に登っていく。途中、何度も下に向かって滑りたい衝動に駆られる斜面があった。

大倉山からの妙高本峰
大倉山から神奈山
大倉山の北面もパウダー!

大倉山に登り、再び外輪山に復帰。妙高本峰の現れ方が、三田原山と同じだった。神奈山もだいぶ近づいた。大倉山から1954mのコルへと下るが、ここも小さな沢形を滑る。またもやパウダー!斜面はずっと下まで続いている。いいところでトラバースしなければいけないが、もうひと滑り・・・が仇となって、1954mのコルよりも20mくらい低いところに出てしまった。失敗・・・。でも、そのぶんパウダーをたくさん滑れたことになるのでオッケイにしよう。他の皆さんスミマセン。

パウダー!
妙高本峰
神奈山まであと少し

1954mから次のポコへはわずかの登り。ここはツボ足で登る。新雪の下はしっかり固まった雪があるので、ラッセルは多くてもスネ。これくらいならラッセルと言わなくてもいいくらいだが。このポコで外輪山の尾根と北東へ続く尾根が分かれている。道なりは北東の尾根。外輪山の尾根は雪庇の下から伸びていたので、最初ここに着いた時はどこから続いているのかわからなかった。雪庇はほぼ落ちていたが、大きく張り出していたら、下降点に悩むだろうなあ・・・。ここから1837mのコルへ滑り込むが、ここはクラストしていた。滑り出しでひっくり返った。

1837mコルからはまたツボ足で神奈山を目指す。シールでも登れないことはなかったが、ラッセルもたいしたことないし、時間的にはシールを付けるよりも早いだろう。神奈山までの間、ニセピーク1個は認識していたが、2つあったのでガッカリ。ちょっぴり遠く感じた。でも、登りはこれが最後。頑張るべ!

神奈山からの容雅山と大毛無山
神奈山から上越の平野を見下ろす


心配していた天気だが、今のところは持ちこたえており、逆に三田原山にいる頃よりも青空が多くなってきた。神奈山からの景色は最高だ!高田の平野が間近に見えていて、高度感が抜群。北にある大毛無山、容雅山も興味深々。反対側には妙高の本峰がそそり立っている。妙高や火打の北側にもたくさんのスキーエリアが潜んでいそうだ。

さて、あとは滑るのみ!・・・なんだけど、ここから先に核心が潜んでいるかもしれない。まずは神奈山からの尾根下り。悪いと何かで見たことあったが、やっぱり良くはなかった。雪も固かったし・・・。なんとかクリアーし、下に滑ったり、トラバースしたりしながら高度を下げる。滝ノ沢の源頭がパウダーだったのでヨシ!と思ったが、パウダーの中に固い雪球が混ざりこんでいた。暖かかった今週初めに、上から転がり落ちてきた雪球がそのまま固まってしまったのだろう。まともに滑れない・・・。

神奈山下りの核心部
滝ノ沢源頭
藤巻尾根のブナの密林

滝ノ沢の源頭から広い疎林の尾根に乗る。するとここがアイスバーン&モナカ。なかなか一筋縄ではいかない。この雪ではまともに曲がれない。このまま密林地帯に突入したらヤバかったが、密林地帯に入ると締まり雪になり、事なきを得る。密林地帯に入ると今度は視界が利かず、ルート取りが難しくなる。藤巻尾根も末端に近づくとペンキ印が出てきたりした。次なる難関はヤブ・・・。藤巻山からの下降は雪が切れてたりで、どうにもならずに板をはずす。やっと林道に出て、あとはこれを辿って休暇村へ。

GPSではないのでテキトーです
やっと着いた。やっぱり神奈山からの下りが核心で時間を食った。まあ、この雪の少なさでは仕方ない。みなさんお疲れさんでした。でも楽しかった!

杉ノ原のスキー場へ車を回収しに行き、杉野沢温泉の苗名の湯で汗を流す。熱かった・・・。豊科まで戻って久しぶりの外食は中華料理。山の後というのは腹が減っていても、食い出だしたらすぐに食えなくなってしまう。最後に残った自分が注文した唐揚げが苦しかった。

雪が少ない今シーズンだが、今日の妙高外輪山ツアーはなかなか楽しめたと思う。興味深いルートも見出せたことだし。満足満足!





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