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白馬岳周遊 山スキー大雪渓〜柳又谷源頭〜瀬戸川源頭〜白馬沢右俣
鉢ヶ岳の稜線 富山平野は途中から雲海に・・・
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白馬岳の東面は切り立っていて急斜面が中心になりますが、西面にはタラ〜っとしたテレマーク向きの斜面がたくさんあります。昨年のGW明けに柳又谷と清水谷の源頭を滑りました。どちらもとっても気持ちの良い斜面。今回は気になっていた柳又源頭のその先と瀬戸川源頭を滑り、そのあと白馬沢右俣とつなぐ周回ルートを考えました。標高差の合計2000m弱で最後はヨレヨレになりましたが、天気・雪に恵まれ、今シーズン最高のツアー(多分)となったのでありました。
飯豊も考えていたが、木・金で季節外れの寒気。あんまり積もったら気持ち悪いので、遠い飯豊はご遠慮させてもらい、近場の白馬でガッツリルートを模索。そして、Koちゃんを誘ってこのルートに挑む。最近体力低下が著しく、計画した本人が途中リタイアする恐れもあったが、ヤバけりゃ瀬戸川源頭をパスすれば大丈夫でしょう・・・。
八方でKoちゃんと合流し猿倉へ向かう。6時過ぎで猿倉の駐車場は結構な車。この時期になると行くとこ限られるから・・・。昨日までの寒気で山は化粧直し。岩にも少し新雪が付いているが、どんぐらい積もったのか気になるところ。たくさん積もっていたら、白馬沢はオッカナイかも・・・?寒気が抜けたばかりの空は、透明感バツグンの青さ。サイコーです!
今シーズンは真冬の雪は多くなかったと思うけど、春が寒かったので残雪は多い。猿倉の駐車場からシールで歩けた。金山沢出合もまだ埋まっている。ブリッジではなく全面雪だ。来週も余裕で渡れそう。大雪渓は景色が変わらずイヤになるので、何も考えず黙々と登った。新雪はあるにはあるが、落ちてきそうな感じではなかった。村営宿舎の上で稜線に上がる。
旭岳に登って北面を滑ることも考えていたが、昨年滑ったし、時間短縮にもなるのでコルから滑ることにした。柳又谷には新雪が溜まっている。引っかかる?突っかかる?警戒しながら滑りこむが、これがまた意外なことに滑りやすい。間違ってもパウダーではないけど、パウダーに似た感触・・・。スポンジ系にしては板が走る・・・。抵抗は全くない・・・。もちろんザラメではない・・・。どう表現したら良いのやら・・・。とにかく、どこまででも滑って行けそうな快適な雪だった。Koちゃんあんなとこまで一気に滑って行って、点になってしまいました。確かに止まるのがもったいない。足がもたなくなるところで、仕方ないから止まるといった具合。短いスキー人生だけど、初めて味わった不思議な雪でした。
旭岳東面を滑るボーダーを見物した後、2本目。2本目も同じ感じ。だだっ広い緩斜面。板が走るので快適極まりなし!ロケーションも雪も最高!この雪、降ってから冷えたままで保持されたから良いが、今晩冷えたら賞味期限おしまいなんだろうなあ。平原になるところまで滑って柳又谷源頭滑降おしまい。
2本滑って休憩。ビールタイム!大雪渓にはあれだけの人がいたのに、ここには他に誰もいない。静かで風もなく穏やかそのもの。旭岳北面にも1本のシュプールあり。気持ち良かっただろうなあ・・・。いつまででも居られそうな場所だったけど、先が長いので重い腰を上げる。
さて、登り返しです。風上斜面なので雪付きは悪い。稜線付近はどこも雪が切れていた。地図を見定め、三国境の一段下の台地状を目指して登る。風がないので暑い・・・。異常に喉が渇く。100%のオレンジジュース、最初は濃かったけど、雪を補充していくうちにチョードよくなり、最後のあたりはオレンジ風味の水になってしまった。ビールも含めると、合計2リットル以上飲んだと思われる。稜線直下で雪が切れ、小石ゴロゴロ地帯を登ることに。緩々に緩んでいて蟻地獄状態。ほんの少しだったと思うけど、この蟻地獄で消耗してしまった。三国境の下、2650mあたりの稜線に出た。
蟻地獄で消耗し、もうこのまま白馬沢でもいいやと思いかけた。いやいや・・・今日のこの絶好のコンディションを逃したら、絶対に後悔するぞ。次といってもなかなか来れる場所でもないし・・・。ヨレヨレになってでも行っとくベシ!しばらく足を休め、次は瀬戸川源頭へ。
登り上げたところから瀬戸川源頭に入るつもりだったが、雪庇になっている。しかも、谷はハーフパイプになっていて、途中から滑り込んだのでは、ほとんど滑れずに終わってしまいそう。疲れた体にムチを打って、ハーフパイプのスタート地点まで登った。瀬戸川源頭部もどこまででも滑って行けそうな緩斜面が続く。でも、滑った分だけ登ることになるので、ひと滑り半で自粛。2500mまで滑った。
本日2度目の登り返し。本日最後の登りだ。標高差は200m。このつながっている雪の筋を登ると、ピッタリ白馬沢の滑り出しに出るはず。疲れてはいたが、ペースを落とせば登る力は残っていた。滑る力は残ってないと思うが・・・。ちょっと前まで富山平野や能登半島げクッキリ見えていたのに、いつの間にやら雲海の底に沈んでしまっていた。
滑り出しで白馬主稜の最後の雪壁を登る人を見ながら、ゆっくり足を休める。多分回復はしないと思うけど・・・。白馬岳方面からボーダー2人がやってきた。この2人、滑るところを見物している。もう足はガタガタなのでギャラリーはいて欲しくない・・・。
さて、滑ります。Koちゃんに一番を頼みます。太陽が斜になってきているので、直下は早くもクラストしている模様。やれやれ・・・。ボクも滑るが、後ろ足のエッジが流れてこけた。表面以外は柔らかいので、すぐに止まる。しばらくで重い雪に変わる。気の抜けない雪だが、なんとかかんとか滑れるように。ボーダー2人も降りてきた。上から滑って来られると、ドロドロ雪が落ちてきそうで気になる。
斜面が少し東に振るだけで、表面が再びクラストし始める。かと思うと、重いグサグサ雪になったりで、雪質は七変化。白馬沢右俣は最初が広くて緩めの斜面だが、降りるにつれて細く急になる。5年前に来た時はもっと急に感じたが、今回はあまり斜度は感じなかった。前は締まったザラメで、こけると滑落しそうだったけど、今回はこけても止まる安心感があったかも。
ノドに差しかかる。インゼルになっていて、荒れた右側を避け左を滑る。そして落石地帯突入。前は板をはずして抜けたが、今日は落石がほとんどない。大雪渓もフラットだったし、今年は条件いいみたい。GWの暑さでデブリが平らになったのかも・・・?落石がなかったのは良かったけど、足はもう限界・・・。少し荒れだしただけで滑れなくなる。ボーダーはあっという間に消えていき、Koちゃんも安全地帯まで行ってしまった。あああーーっ辛い!広くなったところで少し休憩。ここからの広大緩斜面は長持ちはしないが、少しは楽しく滑ることができた。あとは太ももプルプルで猿倉へ。
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