秋の薬師沢左俣 沢登り薬師沢左俣の渓相
10月1週目の週末、紅葉が盛りとなった北アルプスはどこも混雑必至。混雑するところには行きたくない…。ということで、北アルプスの薬師沢左俣に行ってきました。一応は紅葉狙いです。紅葉がキレイかどうかの検証ということで。キレイなだけなら、お隣の赤木沢の方でしょうけど、あそこはちょっと浸かるので…パス。この時期、ヒザより上は濡らしたくないです。薬師沢左俣ならばヒザ下で行けそうな感じ。 10月4日(土) 折立〜太郎平〜薬師沢左俣 晴れ!メンバーは4人。15年近く前、ボクがマツキンに入った当時にいた懐かしい面子。折立へは通常は平湯経由で行きます。今回は珍しく富山経由。この春から富山に住んでるこーちゃんを拾いつつ折立へ。記憶を辿ってみると、富山経由で折立に入ったのは実に約20年ぶり。山を始めたばっかりの時以来となります。その時は奈良に住んでたなあ…。料金所手前の亀谷温泉で合流して1900円節約。有峰林道100円上がっとる。 ■折立の駐車場はガラガラ折立の駐車場はスカスカ。林道奥の広場は覚悟してたけど、余裕で正規?の駐車場に止められました。折立から入る山で、紅葉狙いで行く山はないからなあ。みなさん他に流れたんじゃないかと推測します。または、好天続きだったシルバーウィークで満足してしまってるとか。で、来週は体育の日3連休だし。ま、人が少ないというのは良いことであります。 山行形態は一応沢登りですが、大半は登山道歩き。アプローチ5時間で下山が4時間半。普通はこんな沢行かないわな。まずは太郎平まで1000mの登りから始まります。天気はスカッ晴れ!朝は寒かったけど、登り始めれば汗かきます。折立からしばらくはブナ混じり。色付き始めといった状況です。もともとお客さん少ない上に、出発が遅いので、ほとんど人に会いません。
■三角点から太郎平小屋までが長い〜三角点で展望が開けます。剱岳なんかも見えてきました。薬師岳を見てみても、紅葉してるとこは全くといっていいほどないですな。三角点で標高は半分稼いだけど、距離は3割進んだかなあ…?ここから太郎平までの長いこと。傾斜が緩い上に、アップダウンも取り揃えてあります。折立⇔太郎平のこの道、ここ何年か下りでは使っています。登った記憶を掘り起こしてみると、なんと約15年ぶりでした。
■太郎平小屋から薬師沢方面へ太郎平前の広場、夏はごった返してるけど、今は閑古鳥もいないくらい静かです。薬師峠のテン場もガラガラだろうな。一応、登ってる時に何人かはテント入ってそうなザックの人はいました。太郎平から薬師沢小屋方面に向かいます。こっち面の方がやや秋色でした。一本目の橋が太郎沢、二本目の橋が薬師沢左俣となります。橋を渡って入渓準備。
■薬師沢左俣を30分ほど遡行して・・・沢に入って30分くらいのとこにある広河原?が本日の宿予定。前回遡行した時にチェックしてあった物件です。30分の河原歩きで、完全沢装備にするのもなんなので、靴を沢靴にして、あとはヘルメットだけ被っておきます。このあたりは針葉樹が多いんですが、沢沿いには紅葉する木もチラホラ。水と石がキレイなので、日が当たると雰囲気良いです。
■本日の宴会場に到着!宿予定の広河原。段丘があるけど、昨日未明までの雨のためかジュクジュクで不可。広河原に2人用のテントを2張りです。タープならどこでもOK!だけど、テントは要土木工事。この時期はもうテントじゃないと寒いから無理です。薪集めが大変でした。沢の傾斜が緩くて、おまけに広いから、流木が流れてこないのかな?だいぶ遠征したりで30分以上は集めてました。
薪は湿っていたせいか、最初の着火はすぐだったけど、なかなか大きな火にならず…。薪不足だったので、長持ちしてちょうど良かったです。本日の宴会料理はほとんどフライパン利用。串も持ってきたけど、翌日の焚き付けになりました。この時期はもう鍋が良かったのかな…と思ったのでありました。
谷なので空は狭いけど、満天の星空です。太郎平で天気予報見た時に、明日は未明から朝にかけて雨…。ほんとに雨なんて降るのかなあ…?最後に時計を見たのは22時頃。まぶたを開けておくのが大変になってきました。いつも宴会は最後まで頑張っていますが、今日は無理…。人より先に寝てしまったのでした。 10月5日(日) 薬師沢左俣遡行〜北ノ俣岳〜太郎平〜折立 くもり時々薄日5時半ごろに目を覚まします。恐る恐るテントから外を覗くと…晴れてない。まだ薄暗いからハッキリわからないけど、満天の曇り空のような…。さすが天気予報!悪い方には当たる!とりあえず火を点けたいが、焚き付け不足で、朝から集めてまわることに。みんななかなか起きてこないなあ…。遅くまで起きてたのかな? ■朝からどんより曇り空です・・・一応、午後ほどよくなる予報。朝からダラダラします。天気良くなるのを待ちますが、逆に雲が厚くなってきたような…。それでも出発する頃には、たま〜に薄日が差すように。回復を期待して出発です。そんなに期待していなかった薬師沢の紅葉。太陽が当たると結構キレイです。ただ、沢は南に伸びているので、朝のうちは太陽が当たりません。赤木沢は西を向いて進むので、朝から太陽ギンギンなんですけどね。
■穏やかなイメージの薬師沢左俣だけど、立派な滝が続きますしばらく河原歩きしてると滝場が始まります。厄介な滝はないんですが、わりと立派な滝が連続します。ここもやっぱり朝は日が当たらず、暗くて残念なのです。日が当たって明るい薬師沢左俣を遡行したいのなら、ゆっくりスタートしてもう1泊薬師峠か、遅くなるの覚悟で下山するかだな。滝をどう登ったとか、2年目に来てるのに記憶がないなあ…。 天気がなかなか回復しません。青空が多くなって期待すると、また全面雲に覆われ…の繰り返し。日が差しても部分的。全体的に日が当たることはなく、写真を撮ってもパッとしないです。それでも山にかかっていた雲はなくなり、滝場が終わる頃には稜線の雲はなくなりました。
■天国渓の薬師沢左俣だけど、天気が・・・薬師沢左俣の真骨頂は源頭部にあり!アホほど広い草原の中を流れる小川の雰囲気がたまりません。夏は両側がお花畑です。果たして秋はどんな感じになるのか…?これを検証しに今日来たのであります。結論からいくと、やっぱり夏の方がいい…。秋の枯草よりも、夏の緑の草の方が断然ヨカです。花も咲いてるし、薬師沢を取り囲む山々も青くて残雪があったりで。今日は曇っててアレだけど、枯草に日が当たっても夏ほど良くなるとは思えないですね。とは言っても、夏に比べて劣るだけで、ここは他にはない素晴らしいロケーションなのであります。
■稜線に詰めたあとは、長い長い下山が待ってます北ノ俣岳と赤木岳のコルに詰め上げます。日本海側ほど雲が多くて、内陸ほど晴れている感じですね。槍の方はちゃんと晴れてる様子。北ノ俣岳から薬師岳にかけては雲が取れたりかかったり。風も強くて寒いです。夏は賑わう縦走路も、今日は太郎平までの間に単独×2とすれ違い、単独×1に抜かれただけでした。今日も太郎平前の広場は閑古鳥。折立までの長い下山道をトボトボと下ったのでした。
なんだかんだで4時過ぎての下山。亀谷温泉の白樺ハイツで温泉です。亀谷温泉って『かめがい』って読むんですね〜。知らなんだ〜。ちなみに610円。糸魚川の龍喜で晩飯。チャンポン美味しかった。汁が。安曇野に着いたのは夜の9時頃となりました。
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