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風吹大池と風吹岳風吹大池
今年の3月の半ば、スキーで風吹大池を訪れた。その時は栂池から入り、風吹大池、横前倉山、北小谷と滑ったが、今回は北小谷からの往復。雪で埋まって雪原になった風吹大池もよかったが、ちゃんと水のある風吹大池もまたよし。同じ大池でも森林限界上にある白馬大池に対して、ここは針葉樹と潅木の混じる植生。また違った趣きでたたずんでいた。
いつものようにロクに下調べもせずに出発。いきなり登山口へのアプローチでつまずいてしまう。持っている登山地図の情報が古いのかわからないが、掲載されている林道は通行不能で、地図にない林道を進んでいくと登山口に着いた。冬に下山した時は地図に掲載された林道を滑って降りたが、今回アプローチした林道はどこをどう通っているのか不明。でも、ちゃんと登山口に着いたから不思議。まあ、よくわからないが、道は最後の方が荒れていて、軽バンではギリギリセーフくらいだった。
登山口の駐車スペースには先客2台で、どちらも軽自動車。紅葉は登山口あたりで散り始め。林道の途中が一番きれいだった。登山道は散った葉っぱが積もっていて、下地が見えなくて苦労する。枯葉の下にぬかるみが隠されていて、たまにニュルッとはまってしまう。見覚えのある細い尾根を通る。温泉マークのある所では、沢が白く染まっていた。葉っぱは落ちているものの、展望はイマイチ利かない。雰囲気のいいブナ林を登り、それに飽きた頃からトラバースに入り、傾斜が緩むとひょっこりと風吹山荘に出くわす。小屋はもう冬支度が終わっていた。
池には先客の老夫婦が。池のほとりでしばらく休憩。風がなくて日が差し、もうすぐ11月とは思えないようなポカポカ陽気。人も少なく静か。とても居心地がよかった。いつまででも居られそうだったけど、まずは左回りで池を1周することに。
ひと登りで風吹天狗原の湿原に飛び出す。白馬岳の方から見ると白馬乗鞍岳はただのこんもりとした台地だが、ここから見るとたいそう立派な山だ。池は潅木が邪魔して、時々チラチラと見えるだけだった。少し進むと雪倉岳が見えてくる。10月7日に降った雪がまだ少し残っていた。あれから3週間、雪はほとんど降ってないはずだが、まだ残っているということは、相当降ったんだろうなあ。
風吹大池周辺には登山地図に載っていない散策路があちこちにある。その一つ、血池と神ノ田圃へ行ってみる。血池は針葉樹に囲まれて、大池と違って開放感はない。神ノ田圃は道のどん詰まりあたりで棚田風の地塘があった。そのあと小敷池にも立ち寄る。冬はこの上を通って横前倉山に登った。横前倉山にも登れるようなことを書いてあった気がするが、見つからなかった。小敷池のほとりに下りる薄い踏み跡があったが、これが横前倉山まで続いているのか・・・?
また大池の池畔に戻り、少し進むと風吹岳への道があった。この道も登山地図には載っていない。針葉樹の中の急登を進むと、しばらくで休憩舎の立つ山頂へ。展望はすこぶる不良・・・。木の間から高妻山が見えるだけだった。長居する気もしない山頂だ。大池のほとりの方が気持ちがいいので、さっさと降りて再び池で休憩。お昼になってさらにポカポカに。ビールを持ってきて正解だった。下山は積もった枯葉のおかげではかどらない。それでも1時間ちょうどで登山口へ。
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