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前穂高岳 北尾根5年ぶりに乾いた岩を登ってきました
こんな大パノラマを見ながらの爽快クライミング! |
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いつか行こうとは思っていたけど・・・ ■9月5日(土) 上高地⇒横尾⇒唐沢 晴れ時々曇り前日まで不安定な天気が続いていたが、計ったように週末から晴れマークが並んだ。ヨシヨシ!タクシーで上高地に入ると、向こうで手を振る人発見!H口夫妻だった。今日涸沢まで行って、明日は一日涸沢でのんびりして、明後日下山とのこと。ウ〜ン、マッタリだ。
荷は重い。ザックの中身は3:4:3の割合で、普通の装備:登攀具:酒&つまみ。今晩全て飲んで食えば、重量3割減ってことになる。苦痛以外の何物でもない上高地から横尾までの横歩き。今日は6人でペチャクチャしゃべりながらなので、早い早い!苦痛を感じるヒマがなかった。
徳沢のテン場が大盛況!徳沢は良いところに違いないけど、こんなにテントが張ってあるのは初めて見た。・・・と思ったら、山岳テントの見本市だった。この週末は「涸沢フェスティバル」なるものが開催される。徳沢もサテライト会場になっていたのだった。若者が異常に多い。
涸沢に着くと、こちらも大盛況。こちらはほとんど泊り客。マンガ「岳」の作者である石塚さんのサイン会やら、田部井淳子さんの講演やら、イベントがあるようだ。最近山に若者が増えたと聞くが、今日の涸沢は8割が若者だったように感じた。噂でしか聞いていなかったスカートをはく女性なるものも初めて見た。かなり賑やかな涸沢だった。
乾杯してひと通り飲んだところで、涸沢小屋へ遊びに行く。涸沢小屋はカーリーの古巣。新築ホヤホヤでとてもきれいになっていた。小屋はヒュッテに比べると地味な存在。カールの正面に聳える涸沢のシンボルのような涸沢槍はヒュッテでないと見れないが、逆に前穂の北尾根がドーンと大迫力で迫る。テラスからの眺めは◎。テン場に戻って宴会再開。盛りあがったが、明日は早いので8時には切り上げて寝袋にもぐった。 ■9月6日(日) 涸沢⇒五・六のコル⇒北尾根⇒前穂高岳⇒上高地 晴れのち稜線は曇り 3時に目覚ましが鳴った。外は満月で月夜。ランプ無しでも歩けそうなほど。やがて満月は涸沢岳に沈んで、少し暗くなった。かと思うと、東からだんだん夜が明けてきた。第1陣、第2陣と五・六のコルに向けて出発する人たち。5時には出るつもりが、なんだかんだと遅くなり、結局出たのは5時20分。ま、いいか。
適当に踏み跡を辿って五・六のコルへと向かう。前に2人組と4人組。直下で2人組を抜いた。コルに着いた時、その前の4人組が五峰へと向かった。あとに来た2人組が先に出発。後ろからはだれも来ていないようだ。どうも休むと長くなってしまう癖が今日も随所に出てしまう。五峰までは登山道並みの踏み跡で体力勝負。
五峰から四峰を見ると、いかにも悪そう。先客が登っていたので、観察しておいた。四峰に取り付くが、見た目ほどは悪くはない。3分の2ほど登ったところでドンツキとなる。左にトラバースすると、先を行っていた2人組が降りてきた。どうやら行き詰ったみたい。とりあえずは2人組が降りてきたルートを登る。悪い箇所を抜けるが、その先で行き詰まり涸沢側の踏み跡に入る。怪しい踏み跡で、かなりガラガラだったが、行けそうだったのでそのまま登って四峰へ。涸沢側に逃げるところを頑張って越えると、一番スッキリしていたかもしれない。2人組は奥又側を巻いて四峰に登ってきていた。良し悪しはあるものの、ルートは何通りかあるようだ。
四峰からは三峰が圧巻!でも、意外と斜度が緩く感じた。上部に4人組、1ピッチ目に次の4人組が取り付こうとしていた。しばらく待ちだな・・・。いつの間にか高度を上げており、すでに吊尾根と同じくらいの高さになっている。目の前の三峰まで登れば、ほとんど前穂の山頂と同じくらいの高さだ。4人組はかなりモタモタしていた。(ウチらもモタモタしたけど・・・)次の2人組が1ピッチ目に取り付くまでは四峰でゆっくりしていよう。ここで登攀具をつける。ここから見る限り、そんなに難しそうに見えなかったので、登山靴で登ることにする。保険で持ってきていたクライミングシューズは保険で終わりそう。
4人組のラストが登り始めたところで、こちらも三・四のコルへと向かう。巻いて行ったらけっこう悪かった。コルに着いてから見ると、四峰から稜線伝いに来るのが正解だったみたい。2人組が1ピッチ目を登っていったが、上でつかえてそうなので、もうしばらく待ってから出陣。
さあ、核心の三峰。なにが核心?登ることにはそれほど不安はなかったが、何しろ5年ぶりのマルチピッチ。自分の中での核心はロープワークだったのである。それと乾いた岩・・・。最近は沢ばかりなので、畑違いのよそ行き気分。どうなることやら・・・。後ろに人がいないから気は楽ってもん。
Nねーさんと高P、ボクとカーリーで組む。ボクが先陣を切る。まずは左へトラバースしてから上へ。なんだか難しいぞ・・・。登れないことはないけど、ホントにここかなあ・・・?心配になったので、いったん下って再確認。やっぱりここか。ちょっと渋いのは最初の凹角だけで、あとはサクサクと登れる。あとで聞くと、どうやら3本あるルートのうちの真ん中のルートを登ったみたい。1ピッチ目の終了点にはまだ先客がいたので、手前でピッチを切る。えーと、えーと、えーとで支点を作り、カーリーに登ってきてもらう。そんで予定していた1ピッチの終了点までそのまま登って行ってもらう。そのあとにトップで登ってきたNねーさんの後を追い、そのまま3ピッチ目に突入!ここは苦労なし。
1ピッチ目の出だし以外は、概ねルートも明瞭で快適!5ピッチ目ともなるとロープ扱いにも慣れてきて、やっとはかどるようになってきた。緊張からも解放されて、楽しさだけが倍増。最後の最後、かぶり気味のところでザックやメットが岩に当って苦労する部分があるものの、なんとか越えるとそこはもう三峰の終了点であった。この三峰、4ピッチで登るとずっとツルベで行け、コンテになる部分がないのでいいかも。
三峰でロープをしまい、二峰まではあっという間。二峰の下りはクライムダウンするものの、意外と手も足も細かかった。そして、あとは楽々で本峰に登っておしまい。よそ行き気分の前穂北尾根終了だ。残念なことに、少し前から稜線は雲がかかるようになり、西側が全く見えなくて残念だった。それでも、北尾根を登っている最中はスカッ晴れ!最高のロケーションの中を登ることができ満足。ねーさんもカーリーも高Pも満足そうだった。
さあ、長い下りの始まりだ。1600mも降りなきゃ・・・だ。休憩のタイミングを失い、一気に岳沢ヒュッテ跡まで。良い雰囲気だった岳沢ヒュッテが石畳の更地になっていて、なんだか寂しい限りであった。再建はあるのかなあ・・・?ダラダラと上高地まで降りて、全て予定終了。無事下山。 |
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