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那須連峰 井戸沢 沢登り


登れる滝が多く、明るく開けた楽しい沢でした





 山域  那須連峰
 山行日時  2012年9月15日(土)
 登山形態  沢登り
 メンバー  T世
 温泉  板室温泉 グリーングリーン(500円)



9月の3連休・・・。どこか沢に行きたいなあと思いつつも、なかなか予定が決まらず、決まりかけた予定も流れたりと、直前まで定まりませんでした。結局はT世さんと旅行がてら東北方面に行くことに。那須の有名沢である井戸沢、吾妻連峰の有名沢である大滝沢、そしてオマケで安達太良山ハイキングを企てる。秋の長雨やらで計画しても雨で流すことの多い9月3連休ですが、今年は9月に入ってもずっと夏のような天気が続いて沢日和となりました。沢以外は暑過ぎる感じ。とくに車中泊とかは・・・。

林道ゲート(8:20)⇒入渓点(9:15〜30)⇒井戸沢出合(9:35)⇒二俣(10:55〜11:10)⇒登山道(12:05)⇒流石山(12:20〜45)⇒大峠(12:15〜25)⇒峠沢(13:35〜40)⇒中ノ沢出合(14:15)⇒入渓点(15:00〜10)⇒林道ゲート(16:00)

ワタクシ前夜発は好きではなく、早朝発派であります。山にもよるけど東北道沿いで早朝発でも大丈夫な限界が那須あたりかなと。早朝3時出発。早起きは苦ではありません。随分前の話ですが、北関東道が開通したのは大きいですね〜。予定通りの8時ごろ着。インターを降りて値段の看板のないガソリンスタンドで入れたら159円という法外な値段。ボッタクラレタ・・・。入れる前に値段を聞けばよかった・・・と後悔。周囲のスタンドは140円台だったのに。

 
林道終点 三斗小屋宿跡は牧場みたい

板室温泉から那須連山の西側に回り込み、深山湖を過ぎてダートになってしばらくでゲートあり。「エアリア」にP3台と書かれている場所。先客は2台。ここから歩き始める。天気は晴れだが変な雲も出ている。少しずつ増殖しているので心配。林道を三斗小屋宿跡に向かって歩く。少しで林道が枝分かれ。疑うことなく直進しようとしたが、偶然地形図を出して見たので間違いに気付く。正解は左折です。直進には車止めのゲートがある。間違える人が一杯いるでしょうね。ちっちゃくても何でも標識が欲しいところ。一応登山道なんですから。

 
三斗小屋宿跡にあった看板 那珂川源流の碑

三斗小屋宿跡は牧場のような明るい草原が広がるところでした。その昔は会津中街道というのが通っていて、その宿場町だったそうな。墓や石碑が多くありました。林道は三斗小屋宿跡まで続いているのですが、林道の終点あたりに車がたくさん止めてありました。歩いている途中にも1台通ったけど、みなさんここまで車で入るようですね。一応ゲートのところに「通行禁止」とあったけど、ゲートにはカギが付いてなく、自己責任で・・・のスタンスなのかもしれません。

 
井戸沢出合は貧相 ログハウス調の堰堤
 
堰堤は降りるのが大変 まずはこの滝から

川に降りて入渓準備。初心者向けの沢ということで装備は必要最小限。心配していた変な雲、真上にはないけどこれから向かう流石山の上空に増殖してきた。歩き始めてわずかで井戸沢出合。伏流しているのもあるけど、何とも貧相な・・・。この先に美渓があるなんて到底思えない。しばらく伏流のゴーロを歩くと、写真でよく目にするログハウス調の堰堤。下りは備え付けのロープを使って降りる。


井戸沢核心の15m滝  右の岩場に取り付く

ここから滝場の始まり始まり!最初の小滝は難なく越えるが、次の15mはちょっと厄介。恐らく井戸沢の核心でしょう。水流際は登れないので、右のカンテ状の岩に取り付く。途中でかぶったところがあり、そこにハーケン支点のシュリンゲと木の枝からのロープが残置してあった。これらに頼って登ることになるが、一動作だけ思い切りが要った。難しいわけではないんですがね。

 
ナメ状の滝が次々と 船窪小屋も真っ白け

最近では色々なことが恐くなってしまっている。この残置シュリンゲにしてもそう。体重掛けてハーケン抜けたら落ちて死ぬかも・・・。枝が折れたら落ちて死ぬかも・・・。残置を使わずに登ろうとすると足で突っ張る必要があったが、足がツルっと滑ったら落ちて死ぬかも・・・。ハーケンも確認し、ロープの支点となっている枝も確認し、それでも全体重を任せるのは恐かった。昔はそんなことなかったんですけどねえ・・・。慎重になるのは悪いことではないが、気持ちが消極的になり過ぎるのは考えもんだなあ。


井戸沢は明るく開けている


明るいので遡行感度は高い!

井戸沢は滝が連続するけど、難しい滝はなく直登できる滝がほとんど。15m級の滝も出てくるけど、階段状になっていてスタスタ登れて楽しい。ヌルヌル感はなく、細かくてもカチッと決まるホールドが多いのがいいですね。クライミングが苦手なワタクシにとって、手がしっかりとあるというのは安心なのであります。初心者がいても最初の15m滝だけしっかり確保すれば十分楽しめそうな沢です。

 
登T世さん 井戸沢においてトイ状は珍しいかな
 
ツルツルに見えるが手足とも豊富 晴れていないのが残念だ

また井戸沢の渓相は二重丸が付けられそうです。岩がキレイで水がキレイ。周囲に生えている木が明るいので沢が開放的になります。紅葉の時期に登るととってもキレイそうな予感。残念なのは今日の天気がイマイチなこと。いくら谷が明るくても太陽の光が差してくれないと明るさ半減。贅沢を言えば空が真っ青でないとさらに半減されてしまいます。今日はたま〜に日が差す程度で、目指す流石山上空は鉛色でした。残念・・・。


階段状の15m滝  どこでもスタスタ登れる

 
ナメがキレイです ナメがキレイ!
 
水もキレイ 岩がキレイ

1時間少々で二俣。だいぶ高度を上げ、振り返ると沼原池なども見えてきた。まだあまり歩いてないけど既に源頭の雰囲気。周りは笹原になって谷も細くなってきた。枝沢を分けるだびに沢形はさらに細くなるが、水流はしぶとく上流の方まで続いていた。最後は沢形が消えて笹ヤブになる。笹の丈が低く、踏み跡もしっかりと付いているので、ヤブ漕ぎと言えるようなものはナシで稜線に出た。

 
これこそ階段状 階段を登る
 
早くも源頭の雰囲気 いつまでも岩盤が続き水が涸れない

稜線はなかなか明るい感じで、登山道を15分ほど歩いたら流石山に到着。広くない山頂だったが誰もいなかった。3連休だけど人気ないんですかねえ・・・?那須でもメインのエリアはワーワーしてそう。ガスに覆われている時間が大半だが、たまに晴れた時には那須連峰の最高峰である三本槍岳や噴気を上げる茶臼岳を望むことができた。

 
沼原池も見えてきた 最後のツメです

巨大な台風が北上中で、その影響で湿った南風が吹いていた。南斜面を駆け上がって雲ができているような感じ。井戸沢はちょうど南斜面なので、雲ができやすかったのかもしれないなあ。流石山の雲が切れると他の山々は常に見えていたので。風はとても生ぬるくて、強い風が吹いても寒くなかった。

 
登山道に出て流石山に向かう 流石山の山頂

さてさて、下山開始。展望良好の尾根道で気持ちがいいです。夏は暑そうだけど・・・。まあ今日も夏のようなもんですが。初夏にはニッコウキスゲが咲き乱れるそうな。大峠に下る途中で手ぶらの2人組が登ってきた。大峠にザックがデポってあったけど、恐らく日帰りだろうがデポるほどのザックではないような・・・。大峠はその昔、会津中街道が通っていて、お地蔵さんとかが置かれていた。標識は全部ボロかった。

 
三本槍岳と大峠 大峠

ここから稜線を離れて三斗小屋温泉への登山道へ。最初に渡る大きめの沢が峠沢。登山道でも降りれるけどかなり遠回りしてそうなので、まっすぐに三斗小屋宿跡に向かう峠沢を下降することにした。記録を見ると結構降りられているようです。井戸沢の隣にありながら渓相は正反対で、こちらの峠沢は森の中の沢という感じ。登りたいなという気はおきない。

 
ここから峠沢に 中ノ沢を合わせるとナメが発達

二ノ沢を合わせると黒ナメが発達してくる。キレイとは思わないが、珍しいので面白かった。下るのにもゴーロよりは楽だし。1時間少々で三斗小屋宿跡あたりの入渓点に降り着く。標高は200mちょっとで滝らしい滝もなく、下降に適した沢といえるでしょう。最後の1時間弱の林道歩きがダルかった。ゲートに到着して車に乗り込んだところで雨が降り出した。なかなかのタイミングでした。

温泉は板室温泉のグリーングリーン。夕食は須賀川までガマンして丸亀製麺。二人で贅沢しても1000円でお釣りがくるので貧乏人にはありがたい店です。9月も中旬というのに暑い日が続き、さらに台風の影響で蒸し暑い夜になりそう。夏はもう車中泊はないということで網は処分してしまった・・・。平地で泊まるのは自殺行為。ちょっとでも標高の高い道の駅を探す。福島の土湯温泉の道の駅で泊まることにした。標高は700m以上あるので、平地よりはずいぶんとマシでしょう。それでも車の熱が冷めるまでは暑かったなあ・・・。






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