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猫又谷 山スキー


稜線からの剣岳の展望は圧巻だったけど、アプローチで骨が折れる・・・


長い長い猫又谷


 山域  北アルプス 剣岳北方稜線 猫又山
 山行日時  2012年5月19日(土)
 登山形態  山スキー
 天気  晴れ
 メンバー  T世
 温泉  金太郎温泉(700円/1時間 1000円/3時間)

GWも明けて5月も中旬になれば、行くとこ探すのに困るようになります。行ける場所も一部を除いて谷ルートばかりで変化に乏しい。で、今回は久しぶりの片貝川エリアへ。2004年の毛勝谷以来となる猫又谷に行ってきました。ま、谷ルートなんですが。スキーを使えるようになるまでのアプローチが長かったりと骨は折れますが、猫又谷と稜線に出てからのロケーションはなかなかのもんでした。

駐車場(6:50)⇒南又発電所(7:50)⇒最終堰堤(9:35〜55)⇒二俣(11:15〜35)⇒稜線(13:05〜14:10)⇒最終堰堤(14:45〜15:00)⇒南又発電所(16:05〜15)⇒駐車場(17:10)

猫又谷の核心はアプローチにあります。車がどこまで入るのか、どこから雪がつながっているのか・・・?朝4時に家を出て、6時半頃に駐車場に到着。南又林道に入ってどのくらい進めるのか不安だったが、1.5キロくらいで早くも通行止め。そこにはアスファルトで舗装された立派な駐車場がありました。数えてないけど20台くらいとバスも2台止めれるスペースありでした。

 
南又林道を1.5キロくらいで・・・ 立派な駐車場が完備されてます

天気は谷底ルートにはもったいないくらいの快晴。最近舗装されたアスファルト道を歩きます。洞杉と川沿いの道が別れるあたりまでは車が入れそう。実際に入ってる人もいましたが、落石とか心配なので所定のところに止めるのが安心でしょうね。歩いて30分ほどのことだし。長い長い林道歩きですが、空が青くて新緑がまぶしくて、川の水もキレイなので多少は気が紛れます。

 
時々雪が残ってます 新緑と残雪がキレイ

南又発電所でひと休みし、さらに猫又谷左岸の林道を進みます。だいぶ雪は出てきましたが、雪には自転車の跡が付いてます。この長いアプローチに自転車を使う人は多いみたいですね。登りはそれほど変わらないでしょうが、下りは格段に楽でしょうね。帰りに2時間みっちり歩かなくて済むわけですので。地形図上の林道終点は沢になっており、勢いよく水が流れています。雪から水際に降り、流れをジャ〜ンプ!して、また雪の上に這い上がります。難所ですが変化があって楽しい。

 
林道終点近く  林道の雪が割れ結構な流れが・・・ アプローチは長いが景色が良かったのが救い
 
林道終点より猫又谷全容 やっと沢に降ります
 
最終堰堤を越える ここからやっとこさシールで歩ける

地図上では終点でしたが、林道はもうしばらく続きました。終点からはこれから登る猫又谷の全容が望めます。う〜ん、遠い・・・。最終堰堤の手前で川に降り立ち、最終堰堤を越えたところでやっとスキーが使えるようになる。2時間半以上かかったかな。距離にして約5キロ以上、標高差は約500m。これでやっと肩の荷が下りるってもん。猫又谷の雪はほぼ割れていて水流が出てます。すぐ上流の釜谷から上はほぼ埋まってそうです。まあ、それにしても見える稜線の遠いこと・・・。


最終堰堤を越えたあたりの猫又谷

スケールが大きいだけに、景色もなかなか変わっていかない。時々デブリはあるけど、だいぶ角が丸くなっている感じ。フラットな雪はだいぶ汚れているけど、これは滑りやすい証拠。林道で大汗かいたけど、谷に降りたら正面からヒヤ〜ッとした風が吹いてくるので涼しい。汗も引いたし、ノドも乾いてこない。稜線直下に2名。真ん中あたりに1名。割と下の方に1名の先客が見えた。車はもっとあったから、もう稜線に上がってしまった人もいるはずだ。そのうち1人、2人と滑ってきた。

 
登り始めます 長い長い
 
最初は緩い 二俣で休憩

落石やらブロックやらが散乱しているので、やたらめったら休憩することはできない。比較的安全と思われる、二俣を分ける尾根の末端で休憩。前の景色はあまり変わらないように感じるけど、振り返って見るとだいぶ登ってきたような気がする。二俣で標高1500mくらい。稜線まではまだ700mもあるけど、この先はゆっくり休む場所はないでしょう。マイペースで登って立ち止まり休憩しながらも一気に稜線まで登りましょう。


二俣


前を登る知らない人


振り返ると一直線に猫又谷


ヨコの斜面の雪は不安定


稜線近くなると新雪で真っ白

1700mぐらいからか、新雪が出てきた。滑るのは厄介かもしれないけど、適度に緩んでいて登るには好都合。かなりのところまで直登できた。ジグザグし始めてからも踏めばシットリとした雪は安定していて、全く後ずさりすることもなく、横ズレすることもなく稜線まで登ることができた。スキーでも楽に登れたけど、恐らくツボ足でも楽に登れる雪だったと思う。このあたりは好みかな。稜線が近くなるにつれて無風となり、さっきまで快適だったのに汗かくわノド乾くわ。

 
猫又谷の代名詞のような絵


猫又山

さてさて、稜線に出ると正面に剣岳がドカーン!と目に飛び込んできます。稜線越しに見えるのかと思っていたら、谷を隔てて見える感じで高度感バツグン!以前、赤谷山に登った時に見た剣岳よりも、大きくて迫力があるように感じた。まあ、それは秋だったから、雪が付いた今とは全く見える印象は違うんでしょう。天気とかでも見え方は違うし。


赤谷山と後立山


もうちょっと左側


剣の雲はかかったり取れたり

T世さんはまだだいぶ下を登っている。猫又山まではあと200m弱。行ってこれるかと思ったけど、コルからでも剣岳がしっかりと見えたので満足。ここまででいいや・・・となった。ここからだと白馬鑓以北の後立山が猫又山本体に隠されてしまって見ることができない登れば気になる駒ヶ岳や僧ヶ岳も見えるだろうけど、また秋にでも登りにくることにしましょう。ほぼ快晴だけど、剣岳の山頂にだけ雲があって、山頂が見えたり隠れたりしていた。


さて、いよいよ

さて帰りましょう。新雪は引っ掛かるかなあ・・・。滑ってみると意外と板が走ってくれた。下からツボ足3人が登ってきている。端っこを降りる。ドロドロ雪崩にはならないけど、雪だるまがゴロゴロと転がって谷の真ん中に寄っていくのでしばらく待機。ツボ足の人は泊まりのようで、毛勝三山を縦走するとのこと。天気が良いので稜線で泊まるのもいいだろうなあ・・・。ある程度登ってきたのを見計らってから再び滑りだす。猫又谷の一番急なところでも程よい斜度。カチカチとか極悪雪でない限り恐さは感じないと思う。


最終堰堤のところ

二俣あたりで斜度が緩み、しばらくデブリを避けながらの滑り。振り返ると順光になった猫又谷がキレイに見えていた。登りの時もいっぱい写真を撮ったけど、下りでもたくさん撮る羽目に。谷が割れてきて最終堰堤。足はかなりヨレッてきたけど、心地よさもたくさんあった。さっきまでいた稜線はもう遥か彼方。スキーは早いな。あんなとこから1時間で降りてくるんだから。ツボ足でも相当早く降りてこれると思う。ここで再びスキーがザックに付くことになる。試練の林道。

 
最終堰堤で林道歩きに備えて休憩 まずは林道へと這い上がる

この帰りの林道歩きがなかったらどれほど楽だろう。行きはガマンするけど帰りは苦痛だな。下りのぶん楽は楽だが足が痛い。できるだけ雪を拾って歩き、衝撃を少なく抑えて足の負担を軽減。後半は花を見ながら歩く。花にはそれほど興味があるわけではないが、見たり写真を撮ったりしていると、林道歩きの苦痛から多少は解放される。舗装が新しくなってやっと長い長い林道歩きが終了。

 

温泉は結局「金太郎温泉」。悪くはないけどチョット高いのが難点。このあたり温泉不毛地帯?知らないだけかもしれないけど・・・。夕食は滑川の「丸亀製麺」でうどん。そして富山から41号で山に分け入り、明日の山に備えて細入の道の駅で車中泊としました。

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GPSの軌跡ではないのでご注意を!

  

 


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