白山 北縦走路から平瀬道へ大倉山の前後はダケカンバの黄葉がキレイでしたねぇ〜
夏はクソ暑そうな白山の北縦走路。涼しくなって紅葉もいい感じな体育の日3連休を利用して行ってきました。紅葉はまずまずだったんですけど、肝心の天気にはイマイチ恵まれませんでした。まあ、要所要所で晴れてくれたのが救いかな。たいして見えはしなかったけど、だんだんと白山主峰が近付く感じが面白かったなあ〜。 白山の飛騨側は登山道の付き方が良くないです…。平瀬からの平瀬道と、白川郷からの北縦走路しかありません。石川県側みたいにグルッと回るルートが取れません。白山の飛騨側は交通の便が悪いです。車の回収が難しいです。車2台用意するのが現実的なんでしょうが、3人なのでそれもねぇ〜。今回は大白川に自転車を仕込むことで、車の回収という難題をクリア。 ◆10月12日(土) 大窪登山口⇒野谷荘司山⇒ゴマ平避難小屋 くもり時々小雨10月に入って糸魚川で猛暑日になるなど、直前まで記録的な暑さ。この3連休でちょうど空気が入れ替わるタイミングのよう。初日は寒気が残りそうだけど、あとの2日はだいたい晴れてくれそうな感じです。3時に波田役場を出て6時頃に大白川。雨は降ってないけど、天気は良くないです…。宴会ヶ岳御一行様がいらっしゃいました!もともと同じ北縦走路の予定だったみたいだけど、天気が芳しくないので南竜ヶ馬場定着に変更したとのこと。まあ、あの酒と食材を背負って歩くんだから、天気が悪いと厳しいですわな〜。
登山口の案内板に自転車をくくりつけて、大窪登山口へと向かいます。登山口向かいの駐車スペースには5,6台駐車可ってとこです。ギリギリ止めることができました。北縦走路へはどんぐらい向かったんだろう…?日帰りの人や逆コースでここに車を仕込んだ人もいるだろうなあ。
登り始めてしばらくでブナ。これから色付くってところ。ブナが終わると灌木帯。この辺は結構紅葉してました。ただ天気がねえ〜。登山口あたりでは時々日が差してましたが、稜線に近付くにつれて暗くなっていきます。稜線直下で雲の中に突入です。そして小雨も降り始めました。予報もこんなような感じだったのであきらめましょう…。2時間半ほどで北縦走路に乗りました。
ガスガスで視界がない北縦走路を南下。晴れてたらところどころで白山が見えるんだろうなあ…とか想像しながら歩きます。諦めモードで歩いていたところ、急に雲がなくなって前方にカッコイイ山が。妙法山でした。青空ではないものの、視界は良好です。妙法山の前後は紅葉が良かったですね〜。妙法山の山頂からは白山主峰は見えませんでしたが、間名古の頭と思われるあたりまでは見えました。
これはいいぞと歩いていると、再びガスに包まれてしまいました。さっきまでは霧雨に毛が生えた程度の雨だったのが、今度は粒のしっかりした雨に。カッパのズボンは着ずに済む程度。というか、暑いから着たくなかった…。天気が悪いなりに稜線を歩いているうちは良かったけど、稜線を離れて川を渡ってゴマ平避難小屋までの登りは道が荒れ気味で疲れました。
◆10月13日(日) ゴマ平避難小屋⇒白山⇒南竜ヶ馬場 くもりのち晴れ5時前起床。まだ暗い中、西側の窓の外を見ると霧っぽい。しかし東側を見ると朝焼けしかかってる感じ。夜中は本格的に降った気配はないし、今日は期待できるんじゃなかろうか…。朝飯は雑炊。最近は雑炊が定着してますね。ほとんどの人が出発してからの出発となりました。
横の空は晴れてるんですが、真上に雲があって、これから登る斜面にかかってます。だんだんと縮小傾向なんじゃなかろうか…と期待。最初の200mくらいの斜面登りは退屈。稜線に出てからは巻いたりしながらも快適な道となりました。そして目の前の雲がなくなり、まだ彼方ですが白山の主峰群が見えてきました。振り返れば何年か前に登った笈ヶ岳らしき山も。
やっと晴れてくれた!意気揚々と稜線を歩きます。ところが、白山主峰に小さな雲がかかり始め、徐々に増殖傾向。そのうち一定の高さから上は雲の中となってしまいました…。これからって時に…。地獄覗あたりはまだマシだったけど、北弥陀ヶ原とか見どころが続くようになって雲の中へ。いったん晴れて喜ばせておいてコレか…。
晴れてたらいいとこなんだろうなあ…と思いながら暗い稜線を登っていきます。一段登るごとにお花畑っぽくなるところとか、白馬岳の清水尾根に似てるなあ。お花松原に差し掛かるところで空が明るくなり、フーッと雲がなくなり、目の前に剣ヶ峰と御前峰が…。なんというドラマチックな現れ方か。
少し進むと紅葉真っ盛りのお花松原へ。稜線のナナカマドは葉っぱは残らず落ちてしまっているけど、お花松原のナナカマドは今が盛り。谷っぽくなってるから残っているんでしょうか…?この高さの紅葉は諦めていたので、すごく得した気分でした。ここまでが悪すぎたこともあって、この景色は感動もんでした。
お花松原は無風快晴で今回初めてゆっくり休憩できました。チングルマの残骸もたくさん残ってるし、夏はきっと一面のお花畑なんでしょうね〜。カール状で雰囲気も良いので、夏にまた来てみたいところです。白山の山頂方面から数名来てました。室堂とかからお花松原までは足を伸ばしにくるんでしょうね。
剣ヶ峰を見ながらカールっぽい谷を頑張って登ります。地面に昨日の雪が残っています。歩くには支障はないけど。また風はかなり強そうで、たまにかかるガスがすごい勢いで舞ってました。急坂を登り切ると荒涼とした平原に。同時に登山客も激増です。客層も今風です。ここはもうメジャーな白山の領域なんだと実感。
池巡りをしながら御前峰を目指します。なんだかもう観光気分。翠ヶ池がエメラルドグリーンできれいでした。剣ヶ峰には道がないんですね。登った記憶があるけど、思い違いか…。山頂は意外と風が弱くて休憩できました。人はさすがに多かったです。10年以上前に登った小白水谷を覗きに東側へ。いわゆる白山東面台地の紅葉がスゴイ!明日下る大倉山あたりもキンキラキンになっています。明日が楽しみだ!
階段を15分ほど下ると室堂。なんと言ったらいいんでしょうか…室堂は。立山の室堂とまではいかないけど、山の上にある建物とは思えないですね。要塞のような感じです。しばらく休んだ後、今日のテン場であります南竜ヶ馬場へと向かいます。
いったん弥陀ヶ原に下って、分岐を左に曲がってエコーラインへ。弥陀ヶ原の末端からは急な下りとなりますが、南竜ヶ馬場を見下ろす感じがスバラシイです。箱庭のような感じで。ビール3本買ってテント場へ。テントの張り数はそこそこあったけど、キャパが大きいので広々と張ることができます。
奥へ奥へと行くと、ありました…でっかいテントが。宴会ヶ岳御一行様です。豪華食材と大量のアルコールを囲んで、すでに大盛り上がりです。後から参入しますとあいさつしておいて、とりあえずテントを張ります。テントを張りながらまずビール。今日は行動中あまり喉が渇かなくて、あまり水分は要らない感じでした。しかし、ビールは入っていきますね〜。美味しかったです。
さて、宴会ヶ岳に参入ですが、あまりの盛り上がりに気後れしてしまいます。こういう時は酒の力を借りるしかないです。いつの間にやら調子よくなってました。日没とともに宴会場は巨大テントに移り、そのタイミングでウチら3人はオイトマさせていただきました。宴会ヶ岳の神髄を見ました。まだまだ氷山の一角かもしれませんが…。 ◆10月14日(月) 南竜ヶ馬場⇒大白川 晴れ今日は晴れるでしょ!降りるだけってのがもったいない…。夜はやや冷えた感じで、夏用の寝袋では少し寒かったです。中に着ていたユニクロダウンが逆効果だったか…?3時ごろから近くのテントが賑やかで目を覚まします。トイレがガマンできなくなったところで起床。5時前だったかな。まだ真っ暗で星がたくさん出ていました。
下山してからチャリでの車回収に2時間ほど見積もっています。一緒に降りて長いこと待たせるのもなんなので、一足早く下山開始するとします。木道にはほんのチョット霜が降りてて、たまにヌルッときました。だいぶ昔に霜の降りた木道でツルットと滑ってクルッとひっくり返ったことがあるので、木道に降りた霜は恐怖なのであります。
長袖ヒートテック+半袖Tシャツ+長袖シャツで出発したけど、日が当たり出して一気に暑くなり、アルプス展望台でTシャツ一丁に。アルプス展望台からはアルプスは見えず…。下界は雲海の下なんですが、その雲海が盛り上がってて、北アルプスの視界を遮っているように見えました。北アルプスも天気自体は良さそう。
1時間ほどで室堂からの平瀬道に出ました。あとは下るのみなんですが、今日のメインディッシュはここからです。大倉山あたりの紅葉が楽しみ。ただ、朝は進む方向に太陽があるので逆光になります。
太陽の向きというのはいつも気にしていて、平瀬道の紅葉を見るなら朝登るのがいいとは思っていました。北縦走路は南下すると太陽の方に向かって歩くことになります。太陽の向きだけを考えると、平瀬から登って北縦走路を北上するのがいいんですが、やっぱり白山を目指したいですよね〜。だんだん下って、最後がダラダラになるのは気持ち的にイヤだったのであります。
大倉尾根の前半の紅葉はイマイチ。降りるにしたがって灌木の紅葉が鮮やかになってきます。大倉山が近付くと巨大ダケカンバがお見事です。根元周辺にはナナカマドが赤くて、とっても雰囲気が良かったです。早く降りて車を回収しなければいけないんですが、写真だけはしっかりと撮っておきます。
紅葉のピークとしては大倉山のやや下くらいになりますかね。逆光なので振り返りながら楽しみます。樹林の間から白山が見えるところがあったりで、目を楽しませてくれます。ブナ帯に入ってもいい感じです。ブナの紅葉はまだまだこれからなんですが、紅葉し始めのブナは結構好きなんでございます。今回のメインはもちろん北縦走路。そこの紅葉が天気悪くてパッとしなかたぶん、平瀬道で紅葉を堪能することができました。
下りは下山する人が多くて追い抜くのが大変かと思ってたけど、下る人はあまりいませんでしたね。まだ早かったのか…?そのかわりに登ってくる人が多くて、すれ違いに手間を食いました。早くから待つと日が暮れるので、結構攻めてからギリギリで道を開けるようにします。平瀬道は上から下までいい感じの道です。
さて、車の回収。…の前にビールなど。ところが大白川の売店には缶ビールが売ってない。生ならあるって言うけど、準備しながらビールを飲もうと思っていたので残念…。瓶の飲み物だけでペットボトルのジュースもなかったなあ。仕方ないので水だけ飲んで喉を潤しておきます。 大白川から平瀬までは急な下りで、カーブが多くて路面が悪い。ブレーキかけっぱなしでしたね〜。時々水が流れてて、泥除けがないもんだからその度に水を浴びます。ほとんど日影だったので半袖では寒かった…。平瀬からは緩い下りベースの国道。こっちの方が斜度は緩いけど、ずっとスピード出せました。荒谷を渡ってからの大窪への200m弱の登りは、頑張ったけど最後で力尽きて押しました。この登りは汗ダラダラ。 登山口に着くと駐車スペースの草刈りをしているおじさんが。話しかけると「おやじがこの道を作った…」とか。鶴平新道を作った大杉鶴平さんの息子さんでした。以前は登山口の真向かいに家があって住んでおられたようです。10分以上はしゃべっていたのかな。自転車の前輪がなかなかはずれず、手伝ってもらったりしてました。
今回の白山北縦走路、前半は天気が悪くて低調でしたが、後半は晴れてくれて挽回できたかな。悪いままだと再チャレンジしないといけないところでした。あと面白かったのは宴会ヶ岳チームとのバッタリ〜ですかね。今年のGWに鳥海山の麓でで2日連続お会いした宴会ヶ岳の浪花恋しぐれ夫婦隊、9月の白毛門沢で偶然会ったばっかりのfwixさん、お初の(実は2度目撃はしている?)青い山、白い山のまきchin隊、その他いっぺんにお会いしたので覚えきれませんが大勢の人の出会いがありました。山に出会いに宴会に楽しい山登りでした。
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