蝶ヶ岳 カモシカハイキング蝶ヶ岳からの穂高連峰
蝶ヶ岳には何度も登っていますが、横尾からの道は一度も歩いたことがありません。長塀尾根も冬にしか歩いたことがないので、夏はいったいどんなところやら…?上高地からクルッと回ってくれば一緒に片付きますが、上高地まで行くのが面倒で…。そんなわけで、三股からいったん蝶ヶ岳を越えて横尾に下り、徳沢からまた登り返して2つのルートに赤線を引くことにしたのでした。こっちの方がキツイけど…。 前夜になって急きょ同行者が…。長丁場でペースも違うだろうから、一緒に歩くというのは厳しいでしょうね〜。当日の朝集合した時は小雨が降っていたので中止ということに。でも、せっかくの平日休みなので、ダメ元で一人三股へ。夜が明けて天気がそんなに悪くないのを確認してからのスタートです。
平日はあっという間に満車になる三股の駐車場ですが、さすがに平日はガランガランです。出発準備をしている人もいません。天気も良くないしね…。とりあえず蝶ヶ岳まで登ってみて、天気がもちそうなら横尾へ下る。ダメそうなら三股に戻るというつもりで出発です。
今日の一番手なんでしょうね、クモの巣が気になります。蝶ヶ岳など常念山脈は稜線直下まで濃い針葉樹林帯となっています。見どころが少ないかわりに、黙々と登ることができてはかどります。あと、日を遮ってくれるので涼しいのもメリット。カモシカ的山行には良いエリアと言えるのかな。
稜線が近づき、広葉樹に変わるあたりで花もチラホラと。オオサクラソウがたくさん咲いていました。あとはサンカヨウや黄色いスミレ…等々。稜線直下のお花畑(大滝山の分岐)はまだ雪が融けたてのホヤホヤで、花はこれからといった感じでした。
蝶ヶ岳の稜線に立つと、槍・穂高の稜線がド〜ン!と目に飛び込んできます。初めて見た人はあまりの唐突な出現にビックリします。初めてでなくてもビックリしますので…。今日は曇りがちでやや暗めですが、やっぱりこの迫力ったらスゴイですね。先は長いけど、瞑想の丘でしばらく眺めることにします。1本目のビールをプシュ!
止まって見るのもいいですが、歩きながら槍・穂高を見るのもいいですね〜。横尾に降りる分岐まではしばらく稜線歩きとなります。稜線の形が変わると、槍・穂高の見え方も変わるのが面白いです。槍・穂高の眺めがスゴイぶん、大きな槍・穂高が壁になって、その向こう側が見えないことだけが難点と言えるかも…?
今回の目的として、未踏のルートに赤線を引くこと以外に、体力の減退具合を確認するというのもあります。ここんとこカモシカ山行はやってなかったので、どこまで体力が落ちているのか確認したかったのです。スピードや馬力が落ちているのは実感しているんですが、持久力的なところはどうかな…と。
結果として、2度目の蝶ヶ岳への登りの最後と、最後に三股に下るところは疲れました。まあ、極端にペースが落ちてしまうことはなかったので、少し安心したところです。急ブレーキになるのは、バテバテになるまで歩いてみないとわかりませんね〜。
横尾に向けて下ります。あっという間に針葉樹林帯です。それにしても、蝶ヶ岳は森林限界を越えているのはほんのチョットだけです。もっと低かったらこの展望もなかったのかと思うと…。中村新道の樹林帯のようなことになるわけです。この道は全く見どころありません。よって下りがはかどります。少々ガラガラしたところはあったけど、概ね下りやすい道だったような。
横尾に到着。いつもの喧騒がウソのように静かです。やっぱり平日ってもんですね〜。横尾では小休止にして徳沢へ向かいます。今年のGWは重荷で大変でしたが、今日は軽いので足も軽いです。ほぼ平坦な道を歩いてわかりますが、人間は平坦なところを歩くように出来ているんでしょう。なんて楽なことか…。とはいえ、時間が経つと飽きてきて、しばらくで平坦な遊歩道にウンザリしてきました。
徳沢も静かなもんです。小屋前のベンチで2度目の蝶ヶ岳の登りに備えて腹ごしらえ。朝セブンイレブンで買っておいた冷やしうどんを食べます。パンやおにぎりよりもツルツルと喉を通るので美味しいです。最後に酸っぱい汁が余ると大変なので、計算しながら徐々に汁を消費していくのがコツです。
長塀尾根に取り付きます。こちらは横尾ルートに比べると距離が倍くらいあります。内訳は前半で大半の標高差を登ることになります。後半は緩いアップダウンを繰り返しながら、徐々に登っていくという感じです。こちらも針葉樹林帯には見どころがないので、ひたすら登るのみ。長塀山あたりから池やお花畑が出てくることになります。
長塀尾根も直下まで針葉樹の森ですが、池や残雪が遅くまで残るような場所はお花畑となっています。これが結構大規模で花の密度も濃くてビックリでした。シナノキンバイなどの黄色い花、ハクサンイチゲなどの白い花。そして、ハクサンチドリの群落がなかなかすごかったかな。これまで蝶ヶ岳に登っても、そのまま降りてオシマイでした。せめて妖精ノ池までは足を伸ばすべきと感じました。 さて、2度目の蝶ヶ岳。今度は南端の蝶ヶ岳の看板があるとこで休憩です。午後から下り坂ということでしたが、なんとか持っています。ただ、黒っぽい雲はかなり増えてて、槍・穂高の稜線を覆うようになっています。なんとか下るまで雨は降らないでもらいたいところ。2度目の蝶ヶ岳で2本目のビールをプシュ!旨い!
さて、あとは三股へと下るのみ。このルートは超メジャーなルートなのですが、足元はあまり良いとは言えません。登山道上にガラガラした石が不安定に積み重なっています。なので、下りで飛ばすことができません。どうしてもスピードを殺すようになるので、脚への負担も大きいです。さすがに疲れてきました。まめうち平あたりから小雨がパラパラと…。降ったりやんだりでしたが、本降りになることなく下山できました。長時間行動でしたが、重荷で一日歩くよりも楽ですね〜。
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