浅間山 前掛山〜Jバンド〜黒斑山外輪山と浅間山
ここんとこ単独になりそうな気配濃厚の時でも、誰かが相手してくれてました。山仲間には恵まれているのかな…。今回は単独。久々の。行きそびれている浅間山へ行くことに。浅間山はだいぶ前の冬に峰の茶屋から登ったことがあります。一昨年には浅間山荘からトーミの頭の往復。今回は前掛山と西側の外輪山を周遊してきました。岩屑だらけの前掛山、不思議な景色の広い火口原、快適岩稜の外輪山…と盛りだくさんの内容でした。 沖縄が梅雨真っ盛りということで、本州はずっと晴れが続いています。ただ、午後のゴロゴロも続いています。午前中勝負だな…と早出。4時過ぎにウチを出て、6時前に浅間山荘。すでに先客10台以上。料金徴収のおじさんも待ち構えていました。駐車料金500円。昼間は真夏みたいですが、朝はまだ涼しいです。浅間山荘は1400mあるので、さらに涼しいです。
浅間山荘から火山館の先までは蛇堀川沿いの道を進みます。単調なんですけど、林の雰囲気が気持ちの良い区間です。地形図に『長坂』とあるあたりからは開けてきて、お花畑っぽくなってきます。牙山(きっぱやま)も鋭いです。ガス噴出区間を過ぎると火山館はすぐ。大迫力の外輪山の火口壁も見えてきます。
火山館は無料休憩所となってますが素通り。一段登ると火口原の一角に。右に荒涼とした浅間山、左に外輪山の壁…すごい景色です。両側は荒っぽい景色ですが、火口原自体はまったり系。いつぞやの噴火で焼け野原となり、生えてる樹林がすべて若いです。それがまたこの珍しい景色に一役かっていますね〜。
先に前掛山に向かいます。浅間山の山腹を時計回りで回り込みながら登ります。登るにつれて外輪山と火口原の見え方が変わっていくのが楽しかったです。最後は箱庭みたいになりました。残念なのは遠くの景色が霞んでしまっていること。気温高くて水分が多いのかと思っていたら、どうやら黄砂が飛んできていたようです。まったく…
浅間山の内側の外輪山?に出たとこで、道は真南に向きを変えます。退避壕が2つ。団体さんが休憩してて、まさに出発しようとしてます。そういえば浅間山荘にバスが止まってたなあ…。辛うじて前に出れました。あとは内側の外輪山の縁を辿っていけば前掛山となります。ここも面白い景色でした。まさに火山っぽい感じですね。
内側の外輪山の一番高いところが前掛山。ここから先は規制されてて立ち入り禁止。百名山的には前掛山を踏めば浅間山に登ったことになるのかなあ…?一応内緒で山頂には行ってますが。以前は前掛山にも入れず、黒斑山で浅間山に登ったことになってたような…?黒斑山で浅間山登頂は納得いかんですね。前掛山ならまあ許せる範囲かなと思います。
来た道戻ってJバンドの分岐まで。火山礫?岩?のガラガラ下り。外輪山と火口原を常に見ながら下ることになるので、歩いてて下りの方が面白かったです。登ってくる人多かったです。Jバンドへの分岐から先は少し踏み跡が薄くなりました。針葉樹混じりだった林がカラマツの灌木になり、面白い展望が広がります。
Jバンドへは急な火口壁を登りますが、登るにつれ火口原を見下ろす感じになっていきます。さっきの前掛山からの箱庭とまた別の箱庭。火口原に奥行があって、左に荒涼とした浅間山、右に切り立った外輪山…。あっさり登り切ったところが『Jバンド』の看板のあるとこ。鋸岳の直下。反対側が見えました。嬬恋の高原野菜畑とその先に四阿山。
なかなかやるな!と思ったのが外輪山の稜線。明るい岩稜帯が続いてて、北アルプスの稜線に引けを取らない爽快さ!両側の景色も珍しい感じの景色続きで、歩いてて楽しかったですね。この岩稜帯は鋸岳から蛇骨岳までの間のみ。蛇骨岳から黒斑山にかけてはシラビソ林主体の稜線となってガッカリな感じ。まわり方としては時計回りより反時計回りの方が楽しめそう。時計回りだと岩稜帯が下り加減になるので、スケール感が落ちますね。
岩稜帯の中間にある仙人岳で中休止とします。仙人岳は今日歩いた中でも随一の展望でした。前後の岩稜もいいし、火口原を見下ろす感じもいいし、浅間山の見え方もいいです。ビールを開け、コンビニで買っておいた冷やし中華を食べます。日差しは強いけど風が心地よく、昼寝したくなるような場所でした。下界は暑いんだろうなあ…。
蛇骨岳から先のシラビソ林は結構雪が残っていました。今年のあの大雪が効いているんでしょうね。普段の年がどんなもんだか知らないので、今年が多いのか少ないのかはわかりませんが…。汚い雪だし、ぬかるんでたりで快適とは言えない区間でした。展望もイマイチだし。黒斑山の山頂にはお客さんがたむろってました。外輪山の最高峰ですから、ここを目指して来る人も多いんでしょう。
黒斑山は素通りして、さらに展望の良いトーミの頭へ。ここも賑わってました。高峰高原の方から来ると、ここで一気に浅間山の展望が開けるので、感動する場面であります。ボクの場合は最後の見納めとなるんですが。観光客に毛が生えた程度の格好で来てる人も目立ちました。ゆっくりしようかとも思いましたが、なんか落ち着かなかったので下山することにします。
草滑りを急降下です。かなり急な斜面ですが、歩くところは草ではないので滑りません…。結構登ってくる人がいます。この時間なら黒斑山の往復がいいとこかな。ミヤマキンバイやハクサンイチゲが咲いてました。前回は6月20日に来てて、もっとたくさん花が咲いてました。ユキワリソウとか…。
斜面が急なだけに一気に下って、あっという間に浅間山を見上げるような標高に。登ってきた道に合流します。帰りの火山館も素通りで一気に浅間山荘まで下りました。浅間山荘まで下るとさすがに暑いと感じますね。午後の天候急変を警戒して早めに動きましたが、今んとこ不吉な雲は湧いてきてません。浅間山とかいつも入道雲が湧いてるイメージですが、今んとこ大丈夫。若干雲が多くなり、黄砂のおかげで視程は悪かったけど、今日は近くの景色を楽しむ山ということでヨシとしましょう!
温泉は浅間山荘はパス。茶色い湯で秘湯めぐり的に入るならいいけど、山の後にはちょっとなあ…。ということで、小諸まで降りて『あぐりの湯』という温泉へ。結構大きな農協の施設です。風呂も広くて大広間も広くてゆっくりできる温泉です。ちょっと寄り道することになるのがタマニキズですけど…。
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