岡沢集落からハンノキ平 山スキー


黒菱山の直下がカチカチで敗退となりました


 山域  妙高 ハンノキ平、黒菱山
 山行日時  2014年4月1日(火)
 登山形態  山スキー
 天気  快晴!
 メンバー  単独
 温泉・メシ  家
 コースタイム 岡沢除雪終点(6:05)⇒第三発電所(7:35〜45)⇒1134m(9:25〜35)⇒ハンノキ平(10:20)⇒尾根(11:15〜30)⇒約1750m断念(12:25〜35)⇒ハンノキ平末端(12:55〜13:10)⇒黒菱川(13:15〜20)⇒1134m(13:45)⇒第三発電所(14:20〜25)⇒⇒岡沢除雪終点(15:15)

火打山から岡沢集落に下るコースは何本かあります。どれも素晴らしそうだけど、その中でも一番盛りだくさんなのが(想像で)黒菱山からハンノキ平のルート。尾根あり、崖あり、滑り台あり、谷あり、林道あり…。楽しそうなんですが、車の問題が…。登山口の笹ヶ峰から下山口の岡沢集落までは、35キロもあって交通の便も悪い…と。車を仕込む必要があり、となると、なかなか実現しないのであります。


クリックしたら多分拡大します

少し前にこーちゃんと話してて、なるほど下からね〜。往復なので車の問題はナシです。火打山までは届かないだろうけど、ハンノキ平くらいまでなら余裕でしょう。今日4月1日は空白の1日で仕事は休みとなります。しかも快晴予報!行くなら今日しかない!この手のツアーは単独に限ります。足を引っ張ることも引っ張られることもないし、ただの修行になっても恨まれることはありませんので。

 
登山口に向かう途中  神奈山〜火打山〜容雅山 岡沢除雪終点

はじめが林道なので、気合の入った人なら暗いうちから歩き出すことでしょう。そこまでは・・・。4時にウチを出て6時前に岡沢の除雪終点へ。よくはわからないけど、雪は少ないんでしょうね〜。岡沢に向かう車からもハンノキ平が確認できます。ほぼ正面なので平というよりも斜面です。ハンノキ平は置いておいて、妙高の北面の荒々しさは凄いです。でキレイです。

 
キャットの跡を追います 第三発電所に降りるところからの黒菱山

下から登るのが悪いんですが、この林道がなあ…。5キロくらいあるのかなあ…?朝一の林道はウォーミングアップにはいいけど、5キロは長過ぎます。しかも雪上車のキャタピラの跡がそのまま凍ってて歩きにくいことこの上なし。ほとんどは脇を歩けるんですけどね。スキーの跡が何本かあります。今日は火曜日。日曜は雨だったので、きのうの物かな。どこを降りてきたんでしょ?ダムへの下降点からは黒菱山と容雅山が…。手招きしています。第三発電所に向けて下りトラバース。凍っててシールでは大変でした。

 
澄川を見下ろします 意外と怖い吊り橋
 
もう春っぽいですね〜 送水管の尾根

発電所の吊り橋渡って休憩です。日向はポカポカです。2010年4月18日に容雅山に登ったんですが、雪はその時と同じくらいかな。半月分も少ないことになりますね〜。送水管の尾根を登って台地へ。いいとこですね〜。送水管は忠実に尾根筋に付いてますが、左の浅い沢形を進みます。周りが開けたところで、登りやすいところから尾根に登り上げました。


台地に上がるといい感じ!


ブナ林の広い尾根に登り上げました

登り上げたところは、だだっ広いブナの台地。いいとこですね〜。しばらくで尾根が狭まって雪庇が発達。落ちかけの雪庇が多数。往きはよいよい、帰りは気温上がりそうで怖いなあ〜。尾根が痩せると視界は開けます。妙高の北面が大迫力で迫ります。いくつかキレイな斜面がありますが、ほとんどが中段から下が崖になってて、人を寄せ付けない感じです。


雪庇の稜線  展望すこぶる良好です!


妙高の北面は荒々しくて人を寄せ付けない雰囲気


左は濁俣川


1134mポコ  ここから黒菱川に降ります

1091mからは緩やかに下ります。帰りはシールかなぁ〜。グイッと登ったら1134m。山頂は広いブナ林でした。なんだか名前とかブナに掘ってあって嫌な感じ…。150mほどの下りなのでシールで降りようとも思いましたが、斜度がありそうなのではずします。はずして良かった〜。北斜面はエッジも効かないくらいにカチカチでした。黒菱山の北面が心配だ…。


黒菱側に降りました


黒菱側を遡るとだんだんと開けてきます

黒菱川に降ります。明るい谷です。滝と思われる部分だけ穴が開いてて、あとはほぼ埋まってます。黒菱川を詰めていきます。地図では右へ右へと遡ると自然にハンノキ平に出る感じですね。で、いよいよハンノキ平です。出た瞬間はおおおっーーー!思ったよりは狭いけど、景色がスゴイ!ほぼ中間に出たから狭く感じたかな。帰りは末端まで行ってみよう。


そして、、、ハンノキ平に!


容雅山

ハンノキ平は上半分は凹で下半分は凸になってます。凹の部分に入ると、無風快晴の蒸し風呂。今日は帽子を忘れてきてしまい、日焼けが心配だ…。日焼け止めも残り少なく、ブシューってなるし…。雪面はフィルムクラストしてて、歩くと氷の欠片がシャーシャーと流れ落ちていきます。今滑れば板走るだろうなあ…。


ハンノキ平の上半分


ハンノキ平の下半分

さて、どこから右手の尾根に上がりましょうか…。雪庇がたくさん出てますね〜。滑る時はかなり奥の方みたいですが、登るのはちょっとヤバそうな…。手前ほど楽に登れそうです。でも、登ったあとの尾根歩きが厄介だったらイヤだし、できるだけハンノキ平を歩きたいところ。1364mの先の平坦に見えるところが雪庇がないので、そこを目指しましょう。傾斜は意外と緩く、シールで直登できるかできないかくらいの斜度。登るにつれ、ハンノキ平を見下ろすようになります。


尾根に向けて一段登ると・・・


ところどころ雪庇が発達しています

尾根に出ました!容雅山がカッコイイです!南面もキレイに雪がつながっています。川に降りるところがどうなってるか…?ひとつ先のポコで休憩しようと、もうひと登りします。北斜面に絡むと雪が堅いです。結構ヒヤヒヤしながら登ってました。滑ったら谷底まで〜。ポコに着いたけど、どうせ黒菱山はツボ&アイゼンでしょう。黒菱山の基部まで行ってツボに変身しがてらの休憩としましょう。さらに進みます。一気に600m以上登っちゃったなあ。


容雅山と大毛無山


不動山は登れそうもない・・・


ハンノキ平最上部


尾根に上がって黒菱山を


ひつこく容雅山と大毛無山

久しぶりのアイゼン。足にくるなあ〜。引き返すタイムリミットを13時に設定しています。まだ1時間半あるので、普通に登れば黒菱山までは登れそう。緩いうちは良かったけど、斜度が増すのに比例して雪が堅くなります。ただ堅いだけならまだしも、フレーク状に脆く崩れるし…。透明な堅い氷はアイゼンの歯が丸くて効かないし…。少しでも斜度が緩くて登りやすいところを探します。しかし、トラバースも怖い。落ちたら下まで行くだろうなあ…。


黒菱山はカンバの疎林を登ります


見下ろすとまたまたハンノキ平

黒菱山ごときで無理して落ちてもなんなので、登るの諦めます。下るのも怖いので、ダケカンバの穴に避難。きわどい体勢で板を履きホッ…。スキーってものは凄いですね〜。緊張はするけどカチカチの斜面でも降りていけます。斜度の緩いところまで降りてひと安心。今日はここまでとなりましたが、さすがに次回も下から狙うって気はおきませんね。普通に上から行きましょう!


さらに登って・・・


こちらは空沢尾根か・・?


カンバに氷が貼り付いています

尾根は雪庇だらけ。登り上げたところまで下ってからハンノキ平に滑り込みます。この斜面は南向いててグサグサ。でも気持ちよかったなあ〜。ロケーションがスゴイので。ハンノキ平はスキー場の初心者コースくらいの斜度。フィルムは融けてしまったけど、広いし雪は平らだし滑りやすいです。最高に気持ちよかったです。


ハンノキ平の側壁を滑ります


ハンノキ平の中間あたりか


ハンノキ平の上側を


またまた容雅山


ハンノキ平末端のダケカンバ林に入る前に

登りに使った右手の沢に入ると効率よく下れますが、せっかくなので末端まで行ってみます。最後は緩い登りでダケカンバが密生しています。末端からはそのダケカンバが邪魔でハンノキ平の全貌は見れませんが、素晴らしいロケーションでした。出来方は違うかもしれませんが、巨大滑り台ということでは、浅草岳の早坂尾根が有名です。規模は浅草岳の方が大きいけど、滑り台の出来はハンノキ平が圧倒的勝利。あと周りの景色も。末端で中休止。ここでビール。大汗かいたので旨いこと!


ハンノキ平末端


ハンノキ平末端より黒菱山

少し戻って浅い谷から下りますが、すぐに急になってドロドロ雪崩頻発。そのたびに斜面を変えながら下りました。黒菱川の谷底でシール装着し、1134mまで登り返し。カチカチだった雪はすっかり緩んで、余裕のシール登行。次の1091mでも少し登ることになるので、ついでにそこまでシールで。多分正解。その時の雪にもよるとは思いますが。1091mでシールはずします。ほぼ登ってきた通りに降りたのかな。約3キロがあっという間でした。楽しかったし。


雪庇の尾根を・・・


最後の登り返しを終えて黒菱山と容雅山を・・・

発電所から降り口まで最後の登り。近くに見えてて結構長い…。そして最後の試練であります車道。キャタピラの跡は接地面が少なくなるせいか、板がよく滑ってくれました。おかげで30分ほどで除雪終点まで戻ることができました。まだ15時過ぎ。雪の状態が良い時に、もう少し早く出発すれば、火打山まで登って、明るいうちに降りてこれるかも…。今日のところはハンノキ平に行けて、妙高の北面を眺めることができたので満足であります。快晴の天気に感謝です!

   




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