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湯檜曽川/大倉沢

湯檜曽川の十字峡に流れ込む大倉沢はスラブとナメで構成される明るい沢。登り応えのある沢を詰め、地塘を巡って朝日岳に登り詰める。いかんせん、天気が悪いのだ残念で仕方なかった・・・。
 
 山域  上越 朝日岳 
 山行日時  2002年9月15日(日)〜16日(月)
 登山形態  沢登り
 メンバー  S藤、A津
 行程  1日目  土合駐車場⇒武能沢出合⇒白樺沢出合
 2日目  白樺沢出合⇒十字峡⇒大倉沢⇒朝日岳⇒土合
 温泉  谷川温泉 湯テルメ谷川(500円)   水上町観光協会





■9月15日(日)   くもり   土合⇒白樺沢出合

この3連休の天気予報は芳しくなかった。当日の朝もどんよりとしたくもり空で、時折小雨も降っていた。大倉沢はガイドによると前夜泊日帰り。でも、長そうな沢なので初日に朝初の1泊2日で行くことになった。豊科インター近くを朝11時に出発し、下道を走って、11時頃に土合の駐車場に着いた。

土合(11:15発)⇒武能沢出合(13:00〜13:30)⇒白樺沢出合(15:30着)


天気はくもり。湯檜曽川右岸の登山道を上流に向けて歩き始める。2時間弱で武能沢出合に到着。入渓の準備をしていると、マウンテンバイクの集団が通りすぎていった。蓬峠まで行くらしい。武能沢を下降して、湯檜曽川に降り立つ。はじめは広い河原を歩くが、すぐに細くなって魚止ノ滝が現われた。右岸をへつるのだが、一歩が越えられない。残置ハーケンはあったが怪しかったので、ボクが馬になりS藤さんに越えてもらった。この先はいい感じのゴルジュで、快適に右岸を進んでいく。

ゴルジュが終わって、広い河原となる。行き過ぎると泊まれそうなところがなくなるので、この河原から良い泊まり場を探しながら歩く。白樺沢出合の少し上流にそこそこのところがあったが、S藤さんのお気に召さないようで、もう少し先まで行くことに。河原が終わってナメと瀞が出てくる。難しい所はなかったが、胸まで浸かってへつる場面があった。さらに進むと両岸が狭まってきて、これ以上進んでもないだろうということに。また胸まで浸かって、結局白樺沢出合まで戻ることに。行動を終える直前で胸まで濡れるのは、結構つらいものがある。おまけに曇りだし・・・。

となると早く焚き火・・・。ところが、この周辺にはマキが少ない。白樺沢を少し登ったところまで、マキ拾いの遠征に出掛け、なんとかかんとか今晩の火種を確保。さっそく火をつけて温まる。同時に酒も出てきて宴会開始だ。宴会の途中に割り込むような形で夕食のシチュー。この日はなんとか降らずに持ってくれた。酔っ払ったまま焚き火の横で寝てしまい、気が付いたら夜10時半。当然ほかの2人はテントに入ってグーグー寝ていた。



■9月16日(月)   くもりのち雨   白樺沢出合⇒大倉沢遡行⇒朝日岳⇒土合

天気は今日も曇り空。見る限りでは、きのうよりも雲が厚い。きのうテン場を探しに行くのに胸まで浸かって往復した渕をまた通ることに。朝イチで胸はさすがにきつかった。きのう引き返した地点からがやっと本番の気分。しばらくで細長長い渕に。よく写真に出てくる赤渕だ。S藤さんは泳いで突破しようとしていたが、あまり水に入る気がしなかったので、巻くことを進言。左岸の岩棚を簡単に通過できた。

白樺沢出合(7:10発)⇒十字峡(7:45)⇒6段25m滝上(9:00〜15)⇒3mCS滝上(11:30)奥の二俣(13:40)⇒登山道(14:40)⇒笠ヶ岳避難小屋(15:20〜50)⇒白毛門(16:20)⇒土合(18:50着)


そのあといくつかナメ滝を越えると、有名な十字峡。晴れていれば絶景なんだろうけど、今日はあいにくの天気だ。左から入る大倉沢へと入っていく。当然のことながら、水量は一気に減る。しばらく5m前後の快適に登れる滝が続くが、10m滝が出てきて立ち往生。直登は無理。巻きもいやらしい。結局ボクが左岸の泥壁を登る。いつの間にか降り出した雨のせいか、泥が緩んでおり足場が非常に悪い。指を泥に突っ込み、足はズリながらなんとか大きな倒木に辿り着く。怪しかったがその倒木にお助け紐をセット。あまり体重をかけないようにと、2人にゴボウで登ってきてもらった。滝は小さく、両岸切り立っているわけではないが、特有の草付き&泥壁が多かった。

40m大滝に出くわす。中段までは右側をフリーで登る。ビレー点がちゃんとあり、ここからはボクがトップで登ることに。傾斜も緩めで難しくはないが、高さがあったので慎重に登った。この先も、晴れていたらきれいだろうなあ・・・というところが続く。

次に行く手を阻んだのは3mほどのチョックストーン滝。見るからに手がかりがなく、登れそうもない。ここは両岸とも5mくらいのほぼ垂直の側壁となっていた。その5mを登れば巻けそうだった。しかし、簡単に登れそうなところはない。ザックを降ろして空身になり、力ずくで狭いテラス状に這い上がった。あまり効いてなかったがハーケンを打って、セルフビレイと荷物のビレイの支点にした。良い支点がないので、あとの2人にも自力で登ってきてもらうしかない。この狭い所で3人分の荷物を引き上げるのには疲れた。ここから滝上までトラバースしたいところだが、悪そうな草付きで恐そう。落ちたらタダでは済まないので、S藤さんがさらに20mくらい上に登って、潅木を支点を取る。にこの草付きは振り子トラバースで突破。この3mCSの通過に1時間半くらいの時間を費やしてしまった。

難所はここまでで終わり。あとは小滝連続の快適な遡行。しかし、立ち止まことが少なくなったぶん、足の疲労が増してきた。水が涸れる所で休憩し、そこからすぐに左側のヤブの踏み跡に突っ込む。そんなにうるさいヤブではなかったが、A津さんはかなり苦労していた。草原になったりヤブになったりを繰り返しながら、やっとこさ朝日岳山頂から少し南の登山道に出た。

稜線は霧。おまけに北からの強風が吹き荒れていた。とりあえず笠ヶ岳の避難小屋まで休まず歩く。何度もアップダウンがあり、登りに差しかかると足が止まった。避難小屋は狭くて窮屈だが、こういう天気の時は大変助かる。あとの2人は靴を履き替えていたが、どうせ濡れるので沢靴のまま下山することに。

時間はもうすでに夕方の4時前。白毛門からしばらくは潅木なのでよかったが、樹林帯に入るととたんに暗くなり、ヘッドランプのお世話になる。もう少しで下山というところで、A津さんがダウン。もうヒザがヨレヨレになっていた。精魂尽き果てたみたいだ。なんとか励まして土合の駐車場に辿り着いた。


この大倉沢の帰りにボクの愛車リベロがご臨終となってしまった。藤岡ジャンクションを少し越えた所でオーバーヒート。レッカーを呼ぶが、今すぐ修理はできないとのこと。高速から降りてコンビ二まで引っ張ってもらい、仕方ないのでイチかバチか水を継ぎ足しながら松本に向かって走ることに。ヒヤヒヤもんだったが、なんとか無事(?)集合場所まで着くことができた。深夜の1時半だった。寝たのは2時半頃。次の日は朝4時に起きて仕事に行ったが、さすがにしんどかった。みなさんご迷惑をお掛けしました・・・というしかなかった。

結局、リベロは修理にも出さないまま、おはらい箱にすることに。すでに170000キロ走っており、どっちみち3ヶ月後にくる車検の前に廃車いするつもりでいた。まあ、よく頑張ってくれた・・・。


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