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ヌク沢左俣

大滝をはじめ、登れる滝が多くて楽しかった。堰堤さえなければ・・・
 
 山域  奥秩父 笛吹川東沢 甲武信ヶ岳周辺
 山行日時  2003年6月7日(土)
 天気  くもり 
 登山形態  沢登り
 メンバー  I波、I川、T世
 行程  西沢渓谷入口⇒ヌク沢左俣⇒木賊山⇒戸渡尾根⇒西沢渓谷入口
 温泉  はなかげの湯(500円)   その他 山梨県の温泉情報




ウチを3時に出て、みんなを拾いながら松本インターへ。高速に乗っても西沢渓谷へは2時間半くらいかかってしまう。意外と遠いといった感じだ。駐車場は登山客で賑わっていた。甲武信ヶ岳という100名山を有し、釜ノ沢、ヌク沢、鶏冠谷というメジャーな沢のベースになっているだけはある。ここにいる登山客の半分以上は沢屋さんっぽかった。土曜日ということもあり、その中でも半分は釜ノ沢に行くのではないだろうか。予報では午前中は晴れて、午後はにわか雨があるということ。

西沢渓谷入口(6:25)⇒出合 入渓点(6:50〜7:10)⇒平成13年の堰堤高巻き後(8:25)⇒奥の二俣(10:00)⇒大滝中段下(11:00)⇒ガレの始まり(12:45)⇒稜線(13:45〜14:10)⇒トクちゃん分岐(15:30)⇒西沢渓谷入口(17:40着)


天気は霞んだようなくもり空。遊歩道は登山客がゾロゾロと歩いている。ヌク沢にかかる橋の手前の踏み跡から沢に入る。堰堤を越え、河原に降り立ったところでガチャをつけた。この河原で釣り師が釣りをしていた。このへんでは何が釣れるのだろう。

下流部はこんな感じ
はじめは薄暗く、荒れた感じの渓相が続く。そのうちナメが現れはじめ、5mくらいの滝が連続するようになった。岩がヌメヌメでちょっとイヤらしい感じ。晴れていればもう少し明るいんだろうけど、曇っていて樹林に覆われているので陰気な感じだ。やがて近丸新道が木橋をかけて渡っている地点に。と同じに前方に巨大な堰堤が・・・。平成13年の真新しいヤツだ。

堰堤を越えるには一筋縄ではいかなそうだった。先行パーティーは右岸を巻いている。左岸を見ると、高巻きの高さは同じようなものだが、傾斜はこっちの方がゆるそうだ。右岸がガレと草付きのミックスなのに対し、左岸は草付きと潅木のミックス。偵察がてら登ると、なんなく登れそうだ。みんなをこっちに呼んで、一応落ちたらヤバイので、ザイルをたらしてゴボウで登ってきてもらった。慣れた人なら余裕でノーザイルだろう。

堰堤にはバックウォーターが。というより汚い水溜りだ。まったくもって興ざめである。この先も平成6年、7年、8年と立て続けに堰堤が・・・。8年と次のは右岸に踏み跡がついていたので、いっぺんに巻くことに。この高巻き中に橋が見えたので、そこが二俣ということか。これで堰堤地獄は終わり、ここからヌク沢の真骨頂といったところだ。

奥の二俣先のトイ状ナメ滝
蓮瀑帯の登りは楽しい
滝だかナメだか・・・


奥の二俣を過ぎると傾斜が増してきて、小滝連続という楽しい場面が続く。I川君先頭で進み、立て続けに樋状、幅広、階段状のナメ滝が現れる。そして260m大滝の下段に行き当たる。なかなか豪快な滝だが、傾斜が緩いのでそのまま登る。それを登り切ると、圧倒的に迫る中段が立ちはだかっていた。

階段状のナメ滝
260m大滝中段
260m大滝上段

下から観察すると、たいした傾斜ではないし、ホールド、スタンスとも十分に見えた。しかし、間違って落ちたら下まで行ってしまうのでザイルを出すことに。ボクがトップで登って行く。中間くらいからはルートがわかりづらくなる。いたるところにハーケンが打たれており、それが逆にルートを不明瞭にしていたようだ。またシャワーがジャマして、ホールド、スタンスが見にくい。結構緊張しながら登った。あとで思ったが、ガイドの文章よりも水量が多かったのかもしれない。ビショビショになってやっとビレイ点についた。このビレイ点は確保中に微妙な滝のしぶきがかかり、メチャクチャ寒かった。1人上がったところでカッパを着た。この先は寒かったので、右の凹角に逃げた。大滝を登り切って降りかえってみると、一気に高くなっていて、左岸の林道ははるか下になってしまった。

大滝上は開ける
大滝から先は一気に源頭の雰囲気に。そして傾斜がグッと落ちる。下部は鬱蒼としていた沢も、大滝手前くらいからは明るく開け、この先も快適な滝が続く感じの良い渓相。そのうち両岸のガレが目立ち始め、時折水流がそのガレに隠されたりしながらも、先週のナメラ沢よりも水が切れずに続いてくれた。最後は沢から離れて、右目右目と稜線を目指した。

縦走路の岩の上で下山の身支度。天気は終始くもり空。今日ここまで薄日が2、3回照ったかな・・・。戸渡尾根をウンザリしながら下る。登ってくる人とたくさんすれ違った。この時間なので、今日は上でお泊まりかな。下っている途中は何回も雷が鳴っていた。車に着くまでは降り出さないでくれと思いながら下っていた。


駐車場に着くと、すでに駐車場泊の人たちが宴会を始めていた。温泉は牧丘村営のはなかげの湯に行った。駐車場に着くや否や、雷と伴に大粒の雨がポツリポツリ・・・。数秒後には土砂降りとなり、車から温泉の玄関までは猛ダッシュ!温泉のあとは、甲府駅の北側にある小作へ。ほうとうを腹いっぺー食って、韮崎から高速に乗り松本へと戻る。

ヌク沢は前半の鬱蒼とした渓相、中間の堰堤地獄はかなり興ざめだったが、それを取り返すのに余りあるくらいに中流部は良い沢だった。小滝連続あり、大滝ありとバラエティーに富んだ沢だった。次回来ることがあれば、紅葉の時にでも・・・と思っている。


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