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赤谷川 笹穴沢

大滝あり、ナメ滝あり 登れる滝が多くておもしろかった
 
 山域  上越 平標山(1984m)
 山行日時  2003年10月11日(土)〜12日(日)
 登山形態  沢登り
 メンバー  H口×2、T世
 行程  1日目 川古温泉〜笹穴沢出合
 2日目 笹穴沢出合⇒平標山⇒元橋
 温泉  猿ヶ京温泉 まんてん星の湯(600円)   越後湯沢 外湯めぐり  




先週の西ゼンに続き、紅葉狙いの沢登りは赤谷川笹穴沢。週間予報はこの3連休の土日は晴れの予報が出ており、行楽日和になるようなことを言っていた。しかし、前日になり急に日曜が雨になるという。あれまっ・・・。行程は日帰りも考えたが、メンバー的にかなり遅くなりそうだったのし、沢で泊まりたい気持ちがあったので、1泊2日で行くことにした。泊まる場所は笹穴沢の出合。ここなら初日は林道歩きのみで、沢に入らなくてもすむ。仮に2日目が朝から大雨でも、林道を戻ってくればおしまいだ。泊まりの道具を背負って登るのは無意味かもしれないが、まあ翌日は休みなのでゆっくり帰ればよいだろう。



■10月11日(土)   くもり   川古温泉⇒笹穴沢出合

川古温泉(13:40発)⇒笹穴沢出合(15:20着)

当日は朝8時に豊科のローソンでH口夫妻と合流し、下道で湯沢へと向かう。天気はスカッとした青空ではなかったが、山はクッキリと見えていた。平標山メインの登山口である元橋に車を1台止めて、もう1台で川古温泉へ。川古温泉はひなびた温泉かと思っていたが、結構立派な旅館が立っていた。また3連休ということもあってか、お客さんのほうもかなり入っているようだった。駐車場を心配していたが、温泉手前のスペースに車を止めることができた。

林道をテクテクと歩き出す。旅館を過ぎたところで、下に雰囲気の良さそうな露天風呂が見えた。混浴のようで、おじさんとおばさんが入っていた。下山後に入れたらありがたいなあ・・・。外来入浴できるかどうかだ。あと時間的なものと・・・。

わりとしっかりした林道が赤谷川橋あたりまで続く。そのあとは若干荒れ気味になった。終点に着いて川に降り、キャンプ適地を探す。降りたところには平らな部分はあったが、肝心のマキが少なかった。仕方なく沢靴を履いて少し下流に行くと、流木のかたまりがあったので、今日はそこで泊まり&宴会をすることに。

準備していた鍋用のつくねを冷蔵庫に忘れてくるというハプニングはあったものの、酒とつまみでおなかは十分だ。いつものように調子に乗って飲みすぎ、寝る直前には気持ち悪くなり、翌日に備えて無理やり指を突っ込んで少し吐いておいた。



■10月12日(日)   雨のちくもり   笹穴沢出合⇒平標山⇒元橋

テン場(7:40発)⇒金山沢出合(9:00〜15)⇒二俣(10:35〜45)⇒大ナメ滝下(12:55〜13:10)⇒奥の二俣(14:50〜15:00)⇒登山道(15:30)⇒平標山の家(16:30)⇒平標登山口(18:10着)

ここのところの疲れからか、夜はグッスリと寝ることができた。でも夜中から雨が降り始めていたのはわかった。6時頃に起きたが、その時はわりと小雨。予報では午前中が雨で、午後は回復するということだった。朝ご飯を食べたりしながら様子を見ることに。遡行するには全く問題ない降りだが、あとは気持ちの問題だ。H口さんは10月にして今年の沢初め(同じに沢納めでもある)。行きたい気持ちが強そうだったので、小雨をついて出発することに。

4mナメ滝
笹穴沢に入るとすぐにゴルジュとなり、夏なら泳いで突破できそうな釜が出現。なんの迷いもなく、左岸の巻き道へ入り、このゴルジュを一気に巻いた。平凡な河原歩きとなるが、徐々に葉っぱが色づき始め、晴れていれば良い雰囲気だろうなあ・・・とか思いながら歩いていた。平凡な中にも大岩乗越、ちょっとした釜付きの滝、ナメ滝などあって飽きることはなかった。ここらあたりはほぼコースタイムどおりに通過できた。
金山沢出合を過ぎると、ナメと滝が少し増えてくる。前方に紅葉で色づいたクロガネ岩峰を仰ぎ見ながら進む。太陽が照っていれば、もう数倍きれいだろうに、今日は残念だ。でも、降っていた雨は知らないうちに上がってくれた。背後に太陽の気配も感じられるようになってきた。はるか前方に30m2段の滝が見えてくると、左から左俣を合わせる。30m2段の滝を見ながら少し休憩した。

30m2段滝を皮きりに、ここからは大物の滝のラッシュとなる。まずはじめの30m2段は右を登る。下段の登り始めと、少し登ったところでの2mくらいのトラバースがいやらしかった。登り始めはお助けロープをたらし、トラバースは新しいハーケンが2本打ってあり、それにシュリンゲをかけてトラバース。ありがたい残置ハーケンであった。続く15m滝は水流の左側を登る。見た目はいやらしそうだったが、登ってみるとそんなことはなかった。10m滝は左側が階段状になっていて、簡単に登れた。25m滝は滝の左にある乾いた壁を登って、最後落ち口に向けてトラバース。最後の締めくくりは、大ナメ滝手前の30m滝。ここは左側を簡単に登れるが、高さがあったので、H口さん妻にはお助けを小出しに出しながら登って行った。これで大物滝は終了。

30m2段滝
笹穴沢 30m2段滝
15m滝
10m滝
大滝手前の30m滝


大物滝の後は笹穴沢クライマックスの120m大ナメ滝。下から見るとナメ滝という風ではなく、手前の30mを少し緩くしたような感じに見える。しかし登っていくと徐々に傾斜の緩くなったナメが、蛇行しながら続いていた。振り返って見ると、蛇行しながら流れ落ちている水流が大変きれいだった。

120m大ナメ滝下から
笹穴沢 120m大ナメ滝(1)
120m大ナメ滝中段
120m大ナメ滝の上段から下
笹穴沢 大ナメ滝(3)
                        
これを越えると大物はなくなるが、まだまだナメと滝は連続。でも、両岸の幅は広がり雰囲気は源頭に。それでもまだ15mの滝が出てくる。中央突破できそうだったが、左に巻き道があったので、無難にそっちに行った。クライマックスが終わっていて、登攀意欲がなくなっていたかもしれない。沢が直線となり、はるか先にまたまた大滝が見えてきた。しかし、これは近づいてみるとそれほど落差はない。遡行図によると6m滝のようだ。でも、これはかなりの曲者。左の溝状のところを登ったのだが、最初の一歩が難しかった。ここではザイルを出したのだが、支点を登ってすぐの潅木で取ったため、笹ヤブの中での確保になってしまった。ここが一番辛かった。もう少し伸ばして、安定したところに支点を取れば良かったと後悔。このあとは笹原となり、あとは詰めていくのみ。まだ遠いが稜線も望める。本流を追いかけて登ったが、最後の分岐を左に進んでしまったため、ちょっとした笹ヤブ漕ぎをするハメになった。右に進んでいれば、草原のまま最後まで詰めれたかもしれない。
笹穴沢の源頭は笹の中の小川
山頂をトラバースする登山道は木道になってはいるものの、笹が覆い被さっていて歩きにくい。縦走路にでるところでは進入禁止の柵があり、廃道になっていた。縦走路に出たところで、沢装備を解除する。ここから先は過剰整備かと思うほどの道で、小屋まではほぼ階段でつながっていた。そこから先も滑りやすいところは全部といっていいほど、丸太で階段状になっていた。林道に降りたあたりからナイター。この林道がやたら長く感じた。
ツメを振り返る

このあと再び川古温泉へ車の回収に。温泉は猿ヶ京の「満天星の湯」というところに行った。値段も安く、立派な日帰り入浴施設で、大変満足。満足したのは束の間で、着替えのズボンを忘れてきていて、入浴後にまた沢のズボンをはいて帰ることに。不快極まりなかった。8時に猿ヶ京を出て、日の変わった12時過ぎに自宅に到着。


■感想

  • 笹穴沢は期待以上に楽しい沢だった。前半は平凡なゴーロがあるものの、二俣を過ぎてからは大物の滝が連続。ちょっと難しいのもあるが、ほとんどが登れる滝だったのが楽しい要因だ。
  • 紅葉の時期としては盛りは中流部。稜線あたりはもう終わりといったところ。晴れて太陽が当たっていれば、とってもきれいだったと思う。晴れた時に是非もう一度来てみたいと思った。
  • テン場は大ナメ滝までの間は随所に適地があった。とくに左俣との出合あたりは、平らなところもあり、マキも多そうで良さそうだった。


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