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ここ1週間は真夏の日差しが照り付け、連日35℃前後まで気温が上がるという夏本番状態。「梅雨の中休み」という言葉で片付けるにはちょっと・・・といった感じの天候だ。その陽気も金曜日までで、週末にかけて梅雨空が戻ってくるという。まあ、中止にするほどの崩れではないみたいなので、とりあえずは決行。行動中に降られるのは覚悟するが、なんとか宴会中は降らないで欲しいものだ。
■7月10日(土) 晴れのちくもりのち雨 豆焼橋⇒4段50m滝上(泊)初日の行動時間が少ないので朝はゆっくり。ボクだけ早朝の仕事を片付け、7時半に合同庁舎集合。今のところ天気は上々で気温も高い。このところ天気予報はハズレがちなので、今回もはずれてこのまま良い天気で経過してくれたらいいのだが・・・。初めての雁坂トンネルを越え、1つ目の橋がホチの滝の上にかかる第2豆焼橋。トンネルを越えた次の橋が豆焼橋。豆焼沢ははるか下を流れていた。橋を渡ってすぐ左に駐車場がある。
駐車場から少し車道を戻るとワサビ沢に分け入る踏み跡がある。それを追っていくと豆焼沢に降り立つことができた。なんとか天気はもっていて、青空が広がって暑い。躊躇することなく水に入れそうだ。わずかの間ゴーロだが、すぐに谷が狭まる。ここらの岩盤は真っ黒で、黒光りしている。硯の上を水が流れているようだ。きれいなナメというよりも、渋みのあるナメという感じ。
小1時間ほどでホチの滝に出くわす。滝の上には第2豆焼き橋。なんとも妙なシチュエーションだ・・・。ホチの滝は直登不能なので、右岸の踏み跡から高巻く。高巻き中にタラの木を握ってしまった。素手で・・・。滝上に降り立つとすぐに2段目があった。これも登れないので、また巻き道に戻ってまとめて巻くことに。巻いている途中、2段目の滝上で噴水のように水が噴出しているのが見えた。すごいヒョングリの滝だなあと思っていたら、トンネルの排水(だと思う)が塩ビ管から放水されているだけだった。なんとも興ざめ・・・。いつの間にか空は雲で埋め尽くされてしまっている。
ホチの滝を通過するとしばらくで、ゴルジュの中にある5m+3mの滝が立ちはだかる(上の左から3番目の写真)。右壁には残置のシュリンゲが垂れており、残置ハーケンもところどころあった。S藤さんが挑戦するが手強いよう。ヌルヌルの岩とグラグラのハーケン。辞めといたほうが良さそうだなあと思って見ていたが、やっぱり無理みたいで断念。水流際にも残置シュリンゲがあり、挑戦してみたかったが、人数も多いので巻こうということになった。両壁とも高くて切り立っており、巻きも悪そうに見えたが、左岸に登山道並みの巻き道ができていた。あっさり高巻く。
懸念していた雨が降り始める。行動中はさして気にならないが、やや寒くなってきた。水に入るのはためらってしまう。5m+3mのゴルジュでは手間を食ったが、それ以降は快適な遡行となる。トイ状の滝をまたいで通過したり、ややスリリングなへつりをしたり、シャワー気味に登ったり・・・と楽しめるところだ。登れない滝も、巻きが小さいので苦にならない。
テン場自体は平らで快適そうだが、すぐ下は4段50mの滝。また、すぐ上には6mルンゼ状の滝があり、圧迫感は抜群。ただ、6mの滝を巻くための巻き道がテン場の脇にあるので、安心は安心だった。そんなところなので、薪は豊富とはいえない。でも、なんとか必要最低限の薪は確保できた。 ■7月11日(日) 晴れ(一瞬)のちくもり テン場⇒雁坂小屋⇒黒岩尾根⇒豆焼橋目覚めたのは6時半くらいか。みんなはもっと早く起きていたが・・・。一番早く寝て、一番最後まで寝ていた。朝から快晴!天気が良いと、気分も違う。欲を言えば、きのうがずっと良い天気だったら良かったんだけど・・・。餅入り味噌汁雑炊で腹ごしらえをして出発。
6mのルンゼ状の滝は巻き道を行かず、極力水流通しで突破。最後の左岸をへつり気味に登るところがやや悪めだった。4段24m(6m+4m+6m+8m)はどうやって登ったっけ?直登したような気はするが、記憶がない・・・。最近では年とともに脳細胞が激減しているみたいで、きのうのことも思い出せない。体力の衰えよりも、脳みその衰えのほうが早いようだ。
スダレ状を通過し、左から支沢を分けてもまだ水量は豊富。もうすぐ遡行はフィナーレなのに・・・。この先ミニゴルジュ帯が2ヶ所現れるが、程よいスリルを味わいながら、快適に登ることができた。そのあとは右からガレが押し出してきており、一時水流は消える。水流が再び現れると、正面に水のないガレ沢。左に水流のある支沢の二俣となる。本流は正面のガレ沢に見えたが、水のある方に進むことに。先行パーティーはガレ沢を詰めて行った。
右の支沢に進路を取ると、水量は半減した。しかし、小滝が連続する、なかなか楽しい部分が続いた。ひとつ、水流があるにもかかわらず、全面明るい緑色の苔に覆われた滝があった。その先も小滝が続き、なんともあっけなく登山道に出た。登山道の先も滝が連続していた。登山道の少し上に、雁坂小屋の水源があった。ということは、今遡ってきたのが本流ということだ。正面のガレ沢が本流かと思ったのだが・・・。休憩していると、ガレ沢を登って行った先行パーティーがやって来た。少し休憩して雁坂小屋へ。
雁坂小屋で下山の身支度をする。天気が良ければ雁坂峠に行く予定だったが、悪いのでパス。下山は黒岩尾根。登山地図では破線の道だったが、歩いてみるとしっかり整備された歩きやすい道。スタスタ歩けるが、なにぶん距離が長い。なかなか高度を下げないのが辛かった。最後は豆焼橋からはるか下の豆焼沢を見下ろして、今回の沢歩きを振り返って終了。牧丘村まで戻り、「はなかげの湯」で汗と沢臭を掻き落とす。
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