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白山/大白水谷〜大倉山

 青白い水と乳白色の滝が印象的でした
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 山域  白山 大白川/大白水谷
 山行日時  2004年10月11日(月)
 天気  晴れのちくもり時々雨 
 登山形態  沢登り
 メンバー  K子、N村、M田、T世
 行程  大白川⇒大白水谷⇒支沢⇒大倉山⇒大白川
 温泉  ひだ荘川温泉 桜香の湯(700円)  他には平瀬共同浴場(330円)





2004年の体育の日3連休は、初日に台風22号が首都圏を直撃。計画していた2泊3日の沢旅はあえなく中止。台風通過後も台風一過の晴天とはいかず、スッキリしない天気が続くような予報。晴れの特異日である10月10日が晴れないとは・・・。アメダスチェックをすると、北陸方面はそれほど台風の影響はなかったようで、降水量は普通の雨並み。ということで、K子さんと白山の大白水谷に行くことにした。

大白水谷は白山山頂まで詰めれば1泊2日の行程だが、核心部だけ遡行し、途中の支沢で大倉山に詰めれば日帰り可能だ。3連休の中日の午後松本を出発し、御母衣湖で名古屋組と落ち合う。そして、通行止めのスノーシェードの下で前夜祭。七輪による炭火焼肉パーティーが日付が変わる直前まで続いた。宴会中は断続的な土砂降りで、明日の沢登りはどこかに消えかけていた・・・。

大白川 入渓(7:55)⇒転法輪谷(8:50)⇒ゴルジュ終わり(10:45)⇒支沢出合(12:25)⇒大倉山避難小屋(13:15〜40)⇒大白川(14:55)

朝起きると青空が広がっている。この青空は予想の範囲内だったが、増水していない川は予想していなかった。登山道での白山紅葉見物に固まりかけていたが、大白川の登山口に着いた時点で、せっかくだから沢に入ろうということになった。いざ沢に入ると、濁ってはいないものの、さすがに平水というわけにはいかない。最初の平凡な部分は大丈夫だろうが、滝場に入って苦労しそうなら撤退するつもりで進んでいった。

入渓直後の渓相
長いゴーロが終わり、ゴルジュの始まり
ゴルジュ1つ目の滝  2条4m

大白水谷の水は岩から白い成分が溶け出しているようで、色は青白く味も少々ショッパ目。あわせて周囲は潅木なので、とても明るい渓相だ。1時間弱のゴーロ歩きだが、あまり苦にならなかった。転法輪谷を分けて少し進むと、側壁が迫ってきて、やっと滝場のお出まし。


ゴルジュ出口の2段15m
最初の2条4mは難なく越えられたが、次の3mがいやらしい感じ。右も左も登れないことはなかったが、右岸の草付から高巻くことにした。出だしが悪いのでロープを出す。ついでに次の25m大滝も巻くことにするが、途中のルンゼをトラバースするのが不可能。ルンゼの上まで巻くとなると、かなりの大高巻きとなってしまう。仕方なく、いったん25m滝の下に下降し、活路を見出すしかなさそうだ・・・。

25m滝下までくると、高巻き中の印象とは違い、意外と簡単に登れそう。ただ、高さがあるのでスリルは満点だ。K子さんがトップで25m滝はクリア。結果的にこの一連の滝は、全て直登するのが一番安全で効率的だったような・・・。

澄み切った青空が広がっていたのがウソのように、この滝場に差し掛かったところで雨となってしまった。ここで手間を食ってしまっただけに、先がちょっと心配だ。ただ、10月というのに気温は高いようで、雨が降っているにもかかわらず、それほど寒さは感じない。

ゴルジュから抜け出すとすぐに2段15m滝。ここは近くに行って吟味もせずに右から巻きにかかった。ここを越えてからが大白水谷の楽しいところ。ほとんどの滝が直登可能で、快適に登ることができる。色は違うが、赤木沢風の滝もいくつかあって、気分も上々。いかんせん天気が・・・。これで太陽がギンギンに当たっていれば、明るい渓相がさらに明るくなったことだろうに・・・。

トイ状のナメ滝
4m幅広滝
5m2条滝

途中から乳白色の滝がしばしば現れるようになる。水で洗われるところがとくに白くなっていて、そこから白い成分が溶け出しているようだ。ところどころ溶け出した成分が泡のような粉のような形になり、流れのよどんだところにある石に付着していた。この白い滝に太陽が当たっていなかったのが、なんとも心残りだ。滝が減ってくると谷は開けはじめ、同時に両岸の潅木が水際付近まで降りてくる。紅葉もいい感じだ。日が当たっていればなあ・・・。

楽しい遡行が続くところ
K子さんのみ直登  あとは右を巻く
乳白色の6m滝

本流が右にカーブするところで、大倉山に突き上げる支沢に入る。この出合がなかなか素晴らしいテン場になっていた。今度来る時はここに泊まって、翌日白山の本峰に上がるのもいいかなと思った。大倉山への支沢は全く困難なところはなく、登山道並みのペースで高度を稼ぐことができた。直下まで水が流れており、最後わずかに10mほど笹を漕ぐと、大倉山の西の鞍部に飛び出した。

大倉山へ突き上げる支沢との出合
大倉尾根下山中は白水湖がよく見える
大倉尾根の下のほう  紅葉はもう少し 

稜線に出てわずかに登ると大倉山避難小屋。ここで沢装備解除。なかなか居心地の良さそうな小屋だった。異様に青い白水湖を眼下望みながらの下山。潅木の紅葉や、幹の白い巨大なダケカンバ、下のほうでは紅葉しはじめのブナを楽しみながら、1時間チョイで大白川の登山口に着いた。

このルートはかなりお勧めできそう。大滝あり、美瀑ありと、かなり濃い内容の大白水谷本流を遡行し、ツメの支沢は困難なところはなく、ヤブ漕ぎも極小で快適。下山は1時間少々と、いいとこ取りの沢であった。




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