山登りのページTOP 山行記録 山スキーのページ 沢登りのページ 北アルプス全山縦走 南アルプス全山縦走 リンク PLOFILE |
2004年の体育の日3連休は、初日に台風22号が首都圏を直撃。計画していた2泊3日の沢旅はあえなく中止。台風通過後も台風一過の晴天とはいかず、スッキリしない天気が続くような予報。晴れの特異日である10月10日が晴れないとは・・・。アメダスチェックをすると、北陸方面はそれほど台風の影響はなかったようで、降水量は普通の雨並み。ということで、K子さんと白山の大白水谷に行くことにした。
朝起きると青空が広がっている。この青空は予想の範囲内だったが、増水していない川は予想していなかった。登山道での白山紅葉見物に固まりかけていたが、大白川の登山口に着いた時点で、せっかくだから沢に入ろうということになった。いざ沢に入ると、濁ってはいないものの、さすがに平水というわけにはいかない。最初の平凡な部分は大丈夫だろうが、滝場に入って苦労しそうなら撤退するつもりで進んでいった。
大白水谷の水は岩から白い成分が溶け出しているようで、色は青白く味も少々ショッパ目。あわせて周囲は潅木なので、とても明るい渓相だ。1時間弱のゴーロ歩きだが、あまり苦にならなかった。転法輪谷を分けて少し進むと、側壁が迫ってきて、やっと滝場のお出まし。
ゴルジュから抜け出すとすぐに2段15m滝。ここは近くに行って吟味もせずに右から巻きにかかった。ここを越えてからが大白水谷の楽しいところ。ほとんどの滝が直登可能で、快適に登ることができる。色は違うが、赤木沢風の滝もいくつかあって、気分も上々。いかんせん天気が・・・。これで太陽がギンギンに当たっていれば、明るい渓相がさらに明るくなったことだろうに・・・。
途中から乳白色の滝がしばしば現れるようになる。水で洗われるところがとくに白くなっていて、そこから白い成分が溶け出しているようだ。ところどころ溶け出した成分が泡のような粉のような形になり、流れのよどんだところにある石に付着していた。この白い滝に太陽が当たっていなかったのが、なんとも心残りだ。滝が減ってくると谷は開けはじめ、同時に両岸の潅木が水際付近まで降りてくる。紅葉もいい感じだ。日が当たっていればなあ・・・。
本流が右にカーブするところで、大倉山に突き上げる支沢に入る。この出合がなかなか素晴らしいテン場になっていた。今度来る時はここに泊まって、翌日白山の本峰に上がるのもいいかなと思った。大倉山への支沢は全く困難なところはなく、登山道並みのペースで高度を稼ぐことができた。直下まで水が流れており、最後わずかに10mほど笹を漕ぐと、大倉山の西の鞍部に飛び出した。
稜線に出てわずかに登ると大倉山避難小屋。ここで沢装備解除。なかなか居心地の良さそうな小屋だった。異様に青い白水湖を眼下望みながらの下山。潅木の紅葉や、幹の白い巨大なダケカンバ、下のほうでは紅葉しはじめのブナを楽しみながら、1時間チョイで大白川の登山口に着いた。 このルートはかなりお勧めできそう。大滝あり、美瀑ありと、かなり濃い内容の大白水谷本流を遡行し、ツメの支沢は困難なところはなく、ヤブ漕ぎも極小で快適。下山は1時間少々と、いいとこ取りの沢であった。
|