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これまで塩見岳には無雪期には3回登っているが、積雪期の塩見岳に登頂できるまでには長い道のりであった。過去2回は2月の建国記念の日がらみの連休で挑戦していたが、2度ともラッセルがひどかったりで途中撤退となっていた。今回は不本意ながら、入山者の多い年末年始で挑むことにした。年末年始なら、よっぽどのことがない限り登頂できるだろうということで・・・・。
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林道ゲート(7:53発)⇒塩川小屋(8:35〜50)⇒尾根取付(9:53〜10:05)⇒2000m付近(11:40〜55)⇒2300m付近(13:00〜13)⇒三伏峠(14:30着) |
ヘアピンを曲がったところでゲートがあり、手前には10台以上の車が止まっていた。狭かったが隙間に車を止めることができた。天気は上々で、気温はかなり高めのマイナス1度くらい。10センチくらいの新雪が積もっていた。大晦日に降ったものだろう。
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塩川小屋までの林道は、車道にしてはかなり急傾斜でつらい歩き出しとなる。また、ところどころ凍っているところがあって歩きにくい。塩川小屋に着くが、29日に来た時よりもずっと雪が増えていた。 塩川小屋からは徒渉を繰り返しながら、沢沿いの道を進む。三伏峠からの下山の人とたくさんすれ違った。1時間ほどで沢から離れて尾根に取り付く。取り付いてしばらくのところにある、急斜面のトラバースがちょっといやらしかった。雪の量が中途半端なので、余計に滑りやすかった。T世さんは早めにアイゼンを着けていた。 緩急を繰り返しながら、ひたすら尾根を登っていく。結構ゆっくり歩いていたが、ほぼ夏のコースタイムのペースで高度を稼いでいた。 |
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はじめ少なかった雪も、主稜線に近づくにつれて多くなってくる。おととしの2月に登った時は、2000mより上は結構なラッセルだったが、今回は年末年始ということで入山者が多く、しっかりとしたトレースが終始ついていた。 三伏峠周辺には10数張りのテントが。樹林の中に隠れているものもあるだろうから、20張り以上はあったかもしれない。ウチらも樹林の中を狙っていたが、パッと見たところ、快適そうなところがなかった。結局、夏のテン場になる広いスペースに張ることにした。三伏峠周辺で、積雪は50センチくらいか・・・。 テントを張ったところで見たことのある顔が通り過ぎようとしていた。通り過ぎるかどうかというところで、むこうもこっちも同時に気付いた。1999年の南全山縦走中に会ったS本さんだった。塩見新道から登ってきたらしい。 |
三伏峠(7:05発)⇒本谷山(8:00〜10)⇒塩見小屋(9:40〜10:05)⇒塩見岳(11:30〜47)⇒塩見小屋(12:30〜13:00)⇒最低コル(13:35〜45)⇒本谷山(14:25〜40)⇒三伏峠(15:35着) |
今日は塩見往復ということで長丁場。トレースがバシバシあるので大丈夫とは思うものの、早めの出発としたかった。目を覚まして外に出てみると、星がたくさん出ていた。思ったとおりの快晴だ!と思った次の瞬間、フーッと白くなって雪が舞ってきた。まあ、弱い冬型ということなので、悪くても歩いているうちに晴れてくれるだろう。朝めしを食っている間に、塩見方面に3パーティーが向かったようだ。
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朝食を終えて外に出ると、すっかり雲はなくなり快晴に。ただ、昨日は南風だったが今日は北風に変わり寒い。 三伏山まで登ると樹林がなくなり、360度の大展望に。カメラの機材をたくさん持った人が、ここで塩見岳を狙っていた。三伏山を越えるとまた樹林帯に。そして、本谷山までの長い登りとなる。 |
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本谷山からの塩見岳は、両肩がしっかり見えて格好いいのだが、いかんせん逆光だ(写真)。塩見だけでなく、荒川三山をはじめ、南の山々も全て逆光になっていて残念。 弱い冬型ということで北アルプスはかけらも見えない。中央アルプスは稜線付近に雲がまとわり付いていた。 本谷山からダラダラと下り、深い樹林帯へと入っていく。そして、夏道のとおりに権右衛門山を巻くトレースが付いていた。稜線に出るといっへんに視界が開ける。 |
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塩見小屋で休憩。稜線は風が強かったが、小屋は窪地にあるため風がなくて暖かかった。気温はマイナス10度くらい。 休んでいると上から人が来た。小屋の人だった。営業しているわけではないが、年末年始は管理に入るようだ。今年は雪が少ない・・・としきりに言っていた。例年だと小屋はスッポリ雪に埋まるとか・・・。小屋の人によると6人組と単独の人が山頂に向かっているらしい。 ここでアイゼンを着けて、ストックからピッケルに持ち替える。 |
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小屋から山頂への間、冬型なので北風が吹くはずなのに、ずっと南側から風が吹いていた。植生を見ても、常に南からの風が吹いている様子だった。登山道は南側についているので、ずっと風が当たって寒かった。 小屋から山頂までの間で、難しいところというのはとくに無し。敢えていうと、山頂直下のトラバース気味に登るところくらいか・・・。技術的なことよりも、上に人がいたりしたら、落石に注意が必要か・・・。現に拳くらいの石が落ちてきた。そのあと、単独の人と6人組とすれ違った。 |
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山頂はすごい展望だ!仙丈・甲斐駒、白峰三山が太陽を浴びて白く輝いている。東を見ると富士山が聳えている。南のほうの山々は相変わらず逆光になって見づらいのが残念だった。 1時間くらいゆっくりしたいような素晴らしい展望だったが、山頂は風が大変強くて寒い。ここで長居はせずに、暖かい塩見小屋でゆっくりすることにした。 |
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北のほうから縦走してきたと思われる人が、塩見岳東峰に登りついた。僕たちが塩見小屋に着くと同時に、その人も塩見小屋に立ち寄った。そのあと三伏山にいたカメラマン風の人もやってきた。 北から来た人は、やはり全山縦走中だった。ここから先の小屋の状況やらルートについて、しきりに小屋の人に尋ねていた。僕もいずれはやりたいと思っているので、真剣に話を聞いていた。今年は天候も安定しているし、積雪も少ないので、全山縦走するには好条件だ。 |
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夏のコースタイムでは、三伏峠から塩見岳が4時間半、逆が3時間半となっている。この1時間の差は塩見小屋から塩見岳山頂までの間の差。三伏峠〜塩見小屋は行きも帰りもほとんどかわらない。三伏峠までは距離もあるし、大きな登り返しも2度ある。疲れそうだ・・・。でも、テントも張ってあることだし、ゆっくり歩いて暗くなるまでにテン場に着ければいいだろう。 時間とともに太陽が西に回りこみ、塩見岳や荒川三山にも太陽が当たってきた。本谷山ではきれいに太陽が当たった塩見岳を拝むことができた。 |
三伏峠に着くとテントはほとんどなくなっていた。見える範囲ではウチらの他には2張りのみ。たくさんあったテントの人は、ほとんどが下山したようだ。5日から仕事初めのところが多いので、今日下山して、明日ゆっくりしようということだろう。
三伏峠(7:30発)⇒2000m付近(8:10〜21)⇒尾根取付(9:02〜10)⇒塩川小屋(9:45〜55)⇒林道ゲート(10:20着) |
今日は昨日よりも穏やかな天気になるようだ。朝から雲ひとつない快晴だ。下山するだけなので、この天気はもったいないくらいだ。下りは快調だった。登りは尾根取付から三伏峠まで4時間半かかったが、下りはわずかに1時間半。下りが早いというよりも、登りが遅いだけだったのかも・・・。林道のゲートまでも3時間を切るタイムで下ることができた。
2年前に引き続き、下山後の温泉は「山塩館」。ここはちょっぴり塩味で、とても気持ちのよい湯だ。駒ヶ根で昼食を取り、家に着いたのが3時半くらい。片付ける時間がちゃんとあって助かった。
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