週末の予報はイマイチで、今シーズの沢初めは青岩谷から雲取山にでも登ろうかと考えていた。しかし、前日になって急に晴れの予報となり、気温も下界では30度を越えそう。急にテンションが上がってくる。ならば、泳げる大常木谷に行こう!と急遽行き先を変更。日帰りでも主脈縦走路まで遡行するのは可能かと思ったが、そこまでテンションは高くないので、会所小屋跡から大常木林道を利用して下山することにした。
4時過ぎに自宅を出発。7時過ぎに大常木谷の下降点である切り通しに着いた。下山するであろう二ノ瀬付近に自転車をデポ。谷に降りる踏み跡は3つみつけたが、どれが一番楽なんだろう・・・?踏み跡がしっかりしているのは一番上流のやつ。しかし、降りてから出合までが遠そうだ。とりあえず、跡は薄いが出合に一番近い踏み跡を下ることにした。小石や土を落としながら急斜面を下る。ポツポツ生えている木がなかったら厳しい感じだ。最後、10mほどの懸垂で川床に降りた。しばらく一之瀬川を下降すると大常木谷の出合となる。
大常木谷の出合は両岸が全て高く圧迫感がある。岩が黒く樹林が生い茂って暗く、個人的にはあまり遡行意欲が沸く感じではなかった。水量はイメージ(勝手な・・・)していたよりはずっと少ない。春先からずっと雨が少ないからかなあ・・・。岩がヌメヌメで滑りそうになる。確か隣の竜喰谷もこんな感じだったような記憶が・・・。
この先は釜付きの滝が連続。ガイドでは巻きになっていた滝(下の真ん中の写真)は、ホールドかありそうだったので、一応チャレンジしてみることに。泳いで右壁に取り付く。手はすぐにみつかったが、足がなかなかみつからない。水中を探りに探るがみつからない。手だけでは這い上がれないので困った・・・。そのうちヒザに引っ掛かりが・・・。手とヒザのフリクションで強引に這い上がった。続いてM田君。やはり足がなくて悪戦苦闘。10分近く粘ったが断念。左から簡単に巻いて滝上へ。
そのあとすぐにまた釜付き滝(下の左の写真)。ここも泳いで右壁から取り付く。ここはシュリンゲがぶら下がっているし、足も手も豊富なので楽勝。ただ、ザックを片手だけで背負って泳いだため、這い上がる時に肩から外れてしまい、あとでザックを荷揚げすることになってしまった。このあと少々冷えたので、日の当たる岩の上でしばらく休憩。山女魚淵、早川淵を名のあるゴルジュが連続するが、幅は狭まるものの通過するのは楽勝。物足りないくらいだった。
不動ノ滝は名があるだけになかなか立派。下段は右から楽に登れる。上段は左から。ホールド、スタンスともあるにはあるが、やや細かくてヌメヌメ。落ち口手前ではちょっと緊張した。シーズン初めでまだ免疫ができてないようだ。不動ノ滝を過ぎると両岸はなだらかになってきて、暗かった沢も幾分明るくなってくる。いたるところに泊まった跡が残されていた。あとはとボケーっとして会所小屋跡を通り過ぎないように注意しながら遡行。左に石積みがあるので、よっぽどボケーっとしてない限りは大丈夫であった。 ここで沢装備を解除。ビールを開けて大休止。さて、下山開始だ。左に伸びる大常木林道を利用して二ノ瀬に降りるのだが、これがまた大変な下山ルートだった。谷、尾根、谷、尾根・・・といくつも巻き、しかも徐々に高度を上げていく。下山とは言えない道が延々と続く。一ヶ所崩落があって、いやらしいところがあった。竜喰谷を渡るところまで約2時間。そこから二ノ瀬の車道に出るまで1時間半もかかってしまった。遡行した標高差はたったの250mくらいなのに、下山で3時間半もかかるなんて・・・割に合わない!唯一の救いは下山したところに自転車を置いていたこと。車道をあと3キロ歩かなくてはいけないところだったので助かった。急な下りを自転車で8分で車を止めたところに到着。 ■おまけその1・・・温泉 温泉おたく(?)のM田君に温泉は全権委任。第一希望の裂石温泉へ。ところが本日は入浴・休憩はやってませんとのこと。残念・・・。第二希望の岩間温泉へ行くが、ここは普段は大丈夫だが、偶然にも法事かなんかで今日はダメで残念・・・。沢の後で早く風呂に入りたいのになかなか入れない。最後の砦は塩山温泉郷。宏池荘という旅館に併設されている公衆浴場に入ることができた。ここは露天はないものの、加熱槽と源泉槽があったのでM田君満足のようだった。 ■おまけその2・・・ダニ 初めてダニに噛まれてしまいました・・・。おそらく下山の大常木林道です。一緒に行ったM田君は2ヶ所もやられたようです。ボクはノドの下を噛まれました。翌日風呂に入っていて、偶然鏡を見ていて見つけました。普段滅多に鏡なんか見ないのに・・・。最初はほくろから毛が生えているように見えました。ところが毛が動いているではありませんか!よ〜く見ると足!ウワ〜っダニだぁ!無理やり引っこ抜くと頭だけ残ってしまうというのは、Y井先生から教わっていました。知らなければまだしも、知ってて飼うのもいやなので、さっそく病院に電話(夜間のやってないとこ)をして切開して取り出してもらいました。結構深く切開したようです。ガーゼは血でベッタリでしたから。気分的には蛭よりいいけど、蛭なら自分で取れることを思うと、金銭的には蛭のほうがマシなのかなあ・・・。
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