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湯檜曽川/高倉沢右俣(沢登り)

 山域  谷川/湯檜曽川 高倉沢右俣
 山行日時  2005年7月9(土)
 天気  くもり&霧
 登山形態  沢登り
 メンバー  T世
 行程  土合⇒高倉沢右俣⇒高倉山⇒天神平スキー場
 温泉  上牧温泉 風和の湯(500円)   その他の温泉・・・水上町観光協会




この週末は泊まりの沢を計画していたが、梅雨に土日が晴れる確率は薄い。土曜日の夕方から降り始めて、日曜は丸々雨の予報となった。てなわけで、土曜日の日帰りの沢を検討。夕方からの雨に引っ掛からないよう、さっさと片付けられる短い沢・・・、湯檜曽の高倉沢右俣に決定!時期的にやや早めかなとも思ったが、谷川方面の残雪チェックがてら行くことにした。

土合駅(8:45)⇒高倉沢出合(9:10〜20)⇒二俣(9:45)⇒チムニー滝(10:30)⇒40mスラブ下(12:00)⇒高倉山山頂(14:00〜14:10)⇒天神平スキー場(14:30)

8時前に土合に着くが、霧雨・・・。予報では夕方からだったのに・・・。最近自分の中で流行っている自転車デポ作戦。この日は下山口であるロープウェイ駅に自転車を置いておいた。車は土合駅なのであまり意味がない。かえって手間を食ってしまうくらいだ。土合駅から国道を歩き、スノーシェード(トンネル)の手前から河原に下りた。釣り師2名をやり過ごし、高倉沢出合へ。ちゃんと見てないと、どの谷がどの谷かわからなくなってしまいそう。出合は貧相。

最初のナメ滝
15m滝の上部
15m2段滝・・・だったっけ?

出合からしばらくゴーロを歩くと、ナメ滝が出始めてくる。まあまあいい感じなんだけど、如何せん天気が・・・。降っていた霧雨はいつの間にかやんだものの、暗〜い天気で谷の中も暗くて湿っぽい。最初の15m滝は左から巻いて、2つ目の15m滝は残置ワイヤーにつかまって登った。ほどなく二俣。

6m2条滝
二俣から先は結構長いゴーロ歩き。短い沢にギッシリと滝が詰まっているのかと思いきや、意外と間延びする部分が長い。雪解け直後ということもあってか、沢も全体的に荒れ気味なのか・・・?

うんざりする頃にまたチョロチョロと滑床が見え始め、やっと滝が出始めてきた。6mの滝は登れない。左から巻いた。小滝をいくつか越えると、前方にチムニー滝と思われる滝が。はじめの3mはツッパリで登る。が、岩はヌメヌメだし、引っ掛かるところが少なくて見た目よりも苦労した。
3mチムニー状滝
続いて出てくる12m3段。う〜ん・・・難しそうだ。でも、半分まで登れれば易しくなりそう。降りれる目を残しながら、ジワリジワリと登っていく。岩の凸凹が少なく、ガチッとつかめるホールドがない。親指の下はフェルトが無くなってツルツル。そんな靴で立っているのはドキドキもんだった。易しそうに見えた後半もヌメヌメ岩で、ギリギリのフリクションでなんとかかんとか滝上へ。

上に着いてホッとするのも束の間、支点がないなあ・・・。右岸のゆるゆるの草つきを5m登って潅木にセット。下りは懸垂。お待たせしました!って感じでT世さんをビレイする。やはりツルツルだったようで、2,3回テンションがかかった。支点の回収も厄介・・・。捨て縄1本捨ててきてしまった。難しかったのでガイドを見たら、右から巻いていた。直登できてうれしいが、時間の無駄だったか・・・。

核心を越え、あとは滝らしい滝はない。・・・が、やっぱりありました、雪渓が。はじめは崩壊後の横にへばり付いたやつだったが、やっぱりありました、スノーブリッジが・・・。しかも、崩壊寸前のヤツが。数年前の西横川で、スノーブリッジ高巻き中に、真横で轟音と地響きとともに崩壊したのを思い出す。迷わず巻きの可能性を探る。数メートル登ってみるものの、雪解け直後の草つきはゆるゆるで不安定。巻くが危険か、くぐるが危険か・・・を天秤にかけ、結局はくぐる方を選択。自分がくぐる時よりも、上でT世さんがくぐってくるのを待っている時のほうがドキドキした。
崩壊寸前のスノーブリッジ出現!
巻きを試みるが悪そう・・・
意を決してくぐる(上からの絵)
雪渓を無事通過すると、沢は二俣状になる。右には40mスラブ。40mといっても、下の3分の1はガレに埋まってしまっている。調子よく登っていたが、中間あたりで行き詰る。難しくはないが、もし滑ると下まで落ちるので、次の一手に躊躇してしまう。なんとか登ってT世さんを確保したいところだったが支点がなく、ハーケンを打つことに。

このスラブを登り切り、一安心といきたいところだったが、実はここからがこの沢の第2の核心。40mのスラブが細くなっただけで、そのままずっと上まで続いている。フリクションはかなり効くのだが、なにしろホールドが細かい。フリークライミングをやってる人なら喜ぶかも・・・。かなり急なので、落ちて下手すれば、かなり下までいってしまいそう。はじめは岩ばかりだから良かったが、上のほうになると泥やら草やらかぶってきて、さらにいやらしくなる。てこずっているうちに、後から来た若者2人にあっさり抜かれてしまった。やっと尾根に出る。あとは潅木のヤブを、薄い踏み後を追いかけていけば高倉山の山頂であった。

山頂にはさっきの若者2人組と、高倉沢出合で見掛けたと思われる3人組がいた。左俣でも登ってきたのか。天気はガスガス。晴れてれば谷川連峰の大パノラマが見えるのかな・・・?なにも見えないので、さっさと下山。すぐにスキー場のゲレンデとなるが、濃いガスでホワイトアウト状態。道も判然としないので、ゴンドラの音と思われる機械音をたよりに下っていった。

貧乏一家としては、ロープウェイの下を歩いて下るつもりだったが、気分的に歩く気にはなれず、2000円払って恩恵にあずかることに。あとは自転車で車を回収して終了。その自転車だが、一度も漕ぐことなしに土合駅まで飛ばす。楽チンなのだが、服がビショビショだったので凍死寸前であった。




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