この週末は泊まりの沢を計画していたが、梅雨に土日が晴れる確率は薄い。土曜日の夕方から降り始めて、日曜は丸々雨の予報となった。てなわけで、土曜日の日帰りの沢を検討。夕方からの雨に引っ掛からないよう、さっさと片付けられる短い沢・・・、湯檜曽の高倉沢右俣に決定!時期的にやや早めかなとも思ったが、谷川方面の残雪チェックがてら行くことにした。
8時前に土合に着くが、霧雨・・・。予報では夕方からだったのに・・・。最近自分の中で流行っている自転車デポ作戦。この日は下山口であるロープウェイ駅に自転車を置いておいた。車は土合駅なのであまり意味がない。かえって手間を食ってしまうくらいだ。土合駅から国道を歩き、スノーシェード(トンネル)の手前から河原に下りた。釣り師2名をやり過ごし、高倉沢出合へ。ちゃんと見てないと、どの谷がどの谷かわからなくなってしまいそう。出合は貧相。
出合からしばらくゴーロを歩くと、ナメ滝が出始めてくる。まあまあいい感じなんだけど、如何せん天気が・・・。降っていた霧雨はいつの間にかやんだものの、暗〜い天気で谷の中も暗くて湿っぽい。最初の15m滝は左から巻いて、2つ目の15m滝は残置ワイヤーにつかまって登った。ほどなく二俣。
核心を越え、あとは滝らしい滝はない。・・・が、やっぱりありました、雪渓が。はじめは崩壊後の横にへばり付いたやつだったが、やっぱりありました、スノーブリッジが・・・。しかも、崩壊寸前のヤツが。数年前の西横川で、スノーブリッジ高巻き中に、真横で轟音と地響きとともに崩壊したのを思い出す。迷わず巻きの可能性を探る。数メートル登ってみるものの、雪解け直後の草つきはゆるゆるで不安定。巻くが危険か、くぐるが危険か・・・を天秤にかけ、結局はくぐる方を選択。自分がくぐる時よりも、上でT世さんがくぐってくるのを待っている時のほうがドキドキした。
このスラブを登り切り、一安心といきたいところだったが、実はここからがこの沢の第2の核心。40mのスラブが細くなっただけで、そのままずっと上まで続いている。フリクションはかなり効くのだが、なにしろホールドが細かい。フリークライミングをやってる人なら喜ぶかも・・・。かなり急なので、落ちて下手すれば、かなり下までいってしまいそう。はじめは岩ばかりだから良かったが、上のほうになると泥やら草やらかぶってきて、さらにいやらしくなる。てこずっているうちに、後から来た若者2人にあっさり抜かれてしまった。やっと尾根に出る。あとは潅木のヤブを、薄い踏み後を追いかけていけば高倉山の山頂であった。 山頂にはさっきの若者2人組と、高倉沢出合で見掛けたと思われる3人組がいた。左俣でも登ってきたのか。天気はガスガス。晴れてれば谷川連峰の大パノラマが見えるのかな・・・?なにも見えないので、さっさと下山。すぐにスキー場のゲレンデとなるが、濃いガスでホワイトアウト状態。道も判然としないので、ゴンドラの音と思われる機械音をたよりに下っていった。 貧乏一家としては、ロープウェイの下を歩いて下るつもりだったが、気分的に歩く気にはなれず、2000円払って恩恵にあずかることに。あとは自転車で車を回収して終了。その自転車だが、一度も漕ぐことなしに土合駅まで飛ばす。楽チンなのだが、服がビショビショだったので凍死寸前であった。
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