梅雨の時期限定となっている奥秩父での沢登り。今シーズンの第2弾は鶏冠谷右俣。昨年は左俣を遡行したので、今年は右俣。天気予報は良くはないが悪くもなし。グレードもひとつ低いようだし、下山が左俣の鶏冠尾根とちがい、戸渡尾根の登山道なので気楽に臨んだ。
7時半頃に西沢渓谷の駐車場に着いた。いつもならもっとたくさん車が止まっていて、大勢の人がこれから山に登る準備をしているのだが、何故だか今日はポツリポツリと車が止まっているだけ。駐車場が一杯なのも困るけど、こうも少ないとちょっと寂しいくらいだ。通い慣れた(ってほどでもないが・・・)西沢渓谷への道を歩き始める。二俣で吊橋を渡り、ロープの間から東沢への踏み跡に入る。東沢に降り付くと、学生風6人組が沢支度をしていた。でっかい荷を背負っていたので、おそらく釜ノ沢かなにかだろう。
鶏冠谷の出合は暗い・・・。本当にこの先に明るいナメがあるのか、二度目でも疑いたくなるくらいだ。まあ、ヌク沢にしてもそうなのだが・・・。暗い谷に入っていく。M田君は果敢に水線通しに進んでいく。ほどなく魚止滝10m。昨年の左俣の時は、次回は直登してやろうと思って巻いたのを思い出した。今回も巻くことにした・・・。ここで無駄に頑張っても仕方ないしね・・・。このあとは、平凡なゴーロが続く。こんなに長かったっけ・・・。ゴーロに飽きる頃に左から飯盛沢、奥飯盛沢が出合い、3段12mのナメ滝となる。前回は右から巻いた1段目は、今年はフリクションぎりぎりで直登した。
3段12mと一連になっている20m逆くの字滝。屈曲点まではそのまま登ったが、そこからはいやらしいので確保することに。4本下がっているシュリンゲを束ねて支点とし、確保してもらって滝上へ。前回はもっといやらしかった気がしたが、今回はあっさりと突破。手や足の置き方が違ったのかなあ・・・?滝上から肩がらみであとの2人を確保する。後続が3段12m滝の下にいるのが見えた。こりゃ〜あっという間に追い越されるな。 二俣の日当たりの良い乾いた一枚岩の上で日向ぼっこした後、右俣へと進路をとる。右俣に入ってすぐの25m滝は手前から高巻きとなっているが、一応下からお目にかかりたいので沢通しに進む。ところが、手前の4mが登れそうもないので、とっとと引き返して巻きに入る。左俣側から尾根に取り付くほうが良いとのことだったが、右俣側からでもそんなに悪くは感じなかった。
25m滝を越えると両岸が狭まり、ゴルジュの様相に。ゴルジュといっても水量は少ないので楽々だ。と思っていたら出口の5mくらいの滝が行く手を阻む。右はヌルヌルで滑りそう。左は結構なシャワーになりそう。巻きは最悪か・・・。そう寒くないので、カメラだけザックにしまって、果敢に水流を登ることに。胸まで浸かって水流左に取り付き、中間で水流を右に渡る。浴びながらホールドを探しなんとか登り切る。ここはザイルを投げて後続2人を引き上げる。ここまで暑いくらいだったが、ビショビショになってしまい体はブルブルに。 すぐに30m滝となる。左の細い水流から直登を試みるが、中段に這い上がるためのホールドが見つからない。残置ハーケンがあり、頑張れば登れそうだったが、手前のバンドから簡単に巻けるので、わざわざザイルを出すのも面倒なのでやめた。上半身を水流にさらしながらホールドを探したが、ただの濡れ損であった。
下山後は以前から気になっていた、山梨市のフルーツ公園のさらに上にあるほっからかし温泉に入ってきた。ここは標高約700mに位置し、甲府盆地を眼下に望める展望抜群の温泉。フルーツ公園を過ぎ、道が細くなって、本当にこの先に温泉なんてあるのか疑いたくなる頃に到着。広〜い駐車場に一杯車が止まっていて驚いた。しかも県外車が大半。これは芋荒い状態だぞ〜っと心配したものの、それに比例するくらいの巨大な風呂で、ゆったりと入ることができた。空気が霞んでいて、ややぼやけた甲府盆地だったのが残念だったなあ・・・。冬の空気が澄んだ時期に来れば、絶景間違いなしだろう。ちなみに夜景とご来光が売りで、日の出前から夜10時まで営業している。温泉でおなかペコペコにしたあと、年に一度の恒例のほうとうを食べに小作へ。諏訪まで20号を走り、諏訪インターから高速に乗る。帰ったら11時であった。翌日は完全休養です。
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