今日は白峰南嶺を越えて、北岳山荘まで行く予定。あわよくば、肩の小屋を視界に入れながら・・・。肩の小屋まで行っておくと、広河原をお昼頃発のバスに乗れるから。それを逃すと次は16時10分までない。というわけで、きのうと同様ポリシーに反して暗いうちからゴソゴソし始める。昨日で日の出が5時半だということがわかているので、それに合わせて準備。5時過ぎに明るくなって南峰を出発。北峰で御来光ということにした。北峰と南峰のコルでテントを張っている中高年の3人組がいた。なんでまた、こんなむさ苦しいところで・・・。
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本日の日の出 |
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今日も富士山の左から |
今日の御来光もまずまず。程よい雲の量でした。南峰はカンバ林に囲まれているが、北峰は森林限界上。これから進む白河内岳や農鳥岳、間ノ岳が見える。南の低い稜線は雲の下になっていて、昨日の朝いた笊ヶ岳が雲海に浮かんでいた。笹山からはいったん樹林帯に下る。そして、160mくらい登り返して白河内岳になるけど、思ったよりも距離があった。でも、今日からは荷物が軽いので心も軽い。
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蝙蝠岳と塩見岳 |
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きのうはあそこから歩いてきた 笊ヶ岳 |
針葉樹を抜けると段々状に高度を上げていく。何ヶ所かテン場があった。白河内岳直下の広い斜面を登るところで、上の方から声が・・・。「道ありますかー?」と。薄い踏み跡は追えていたが、「よくわかりませーん!」と答えておいた。100%合ってるとは思えなかったので。それでもそのおじさん、せっかく半分以上登ったのに、降りてきてしまった。そして、ボクの後ろをピッタリマーク。まあ、しっかり視界があるので、踏み跡は参考程度にして、歩きやすいところを登っていく。ガスってたりしたら、ちょっとヤダかもしれないが・・・。でも、しっかり探せば踏んだ跡やケルンをみつけることはできると思う。
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白河内岳はのっぺりしている |
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笹山を振り返る |
こんもりとした丘のようなところを登り切ったら白河内岳。広い山頂。見える山は全部クッキリ見えているけど、太陽が出てこない。なんか白黒っぽい景色だ。白河内岳から先も踏み跡は薄い。山頂が広いだけに、ガスってたらわかりにくそう。尾根っぽくなるまでは、必死になって踏み跡やケルンを探すよりも、狙いを定めて適当に進むのがよさそう。大籠岳あたりまで行くと道はハッキリしてくる。
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蝙蝠尾根と荒川三山 |
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こちらは塩見岳 |
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右端には北岳 大きいのは広河内岳 |
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右端が白河内岳 |
白河内岳から広河内岳の根本までは、アップダウンも小さくてあっという間。根本から広河内岳までは200m弱の登り。広河内岳までおじさん付いてきていた。山頂には6人。山頂で人がいたのは布引山以来。付いてきていたおじさんと、笹山のダイレクト尾根を登ってきた510さんお二人。伝付からの男の人。大門沢下降点からの若いにーちゃん。
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今日の富士山はずっとこんな具合 |
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白峰南嶺の最北の山です |
広河内岳から南南西に伸びる尾根の方が主稜線で、白峰南嶺は支尾根に見える。間違ってそっちに行ってしまう人が多いらしいけど、意識してなければそうなるのかなあ・・・?南嶺の方は斜面だもんな。結局、笹山から広河内岳までの間は太陽が出ることはなかった。あーあ。
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広河内岳には5人もいました |
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右端が白河内岳 |
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広河内岳から南に伸びる尾根と蝙蝠岳、荒川岳 |
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広河内岳からの農鳥岳 |
あっけなく大門沢下降点。しかし、あっけなかったなあ・・・。笹山からここまで。ま、とりあえず白峰南嶺がつながったということで、メデタシメデタシ!ここで奈良田に降りてもいいんだが、やっぱり北端の小太郎山は行っておきたいな。この白黒の天気だと、白峰三山は消化試合的になるが頑張って越えよう!
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左が広河内岳 |
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農鳥岳に向かいます |
農鳥岳の登り。こんなにいーとこだったっけ・・・。二重山稜っぽい広い尾根。後は白峰南嶺がウネウネと連なってるし。消化試合気分は吹き飛んで、楽しく歩くことができた。日が差さないのだけが残念・・・。連休最終日だけあって、下ってくる人が圧倒的に多い。
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ここから見ると伸びやかな白峰南嶺 |
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右が塩見岳 左奥は荒川岳 |
農鳥岳で休憩。西農鳥岳に向かうくらいで、気分が消化試合になってきた。白峰三山なんていったら第一級の縦走路。なのに気分が乗らないのは、パッとしない天気のせい?肩の小屋までの皮算用ばかりしていた。3000mの稜線はすでに草紅葉が進んでいる。こんだけずっと暑いのに、ちゃんとするんだなあ・・・と感じた。暑い寒いは関係なく、時期が来たら紅葉ってするもんなのか・・・?
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あとちょっとで農鳥岳 |
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昔ながらの団子三兄弟 |
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西農鳥岳です |
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草紅葉始まってます! |
だんだんすれ違う人が少なくなってきた。奈良田まで下るには遅い時間になってきたから。白峰三山は南アルプスっぽくないところ。高さが3000mを越えていて木が生えてないからだけど、北アルプスという感じではない。やっぱり山がデカイ。そんなわけで、農鳥小屋から間ノ岳まで400m弱の標高差にゾッとした。
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間ノ岳 赤いのが農鳥小屋 |
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農鳥小屋到着 |
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林道がなかなか気持ち良かった |
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農鳥小屋と農鳥岳 |
農鳥岳と間ノ岳は11年ぶりだ。北岳は2002年の正月に登っている。なんにしても、沢登りと山スキーを覚えて以来、南アルプスには足を運ばなくなった。甲斐駒や仙丈は沢があったり、アクセスが良かったりで、南アルプスの中ではダントツで登っているように思う。間ノ岳に着いた時は見えていた北岳だが、ものの数分で山頂に雲がかかってしまった。そして、雨もパラパラと・・・。
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農鳥岳も立派! 間ノ岳に登る途中から |
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11年ぶりの間ノ岳 |
頑張って歩いた甲斐あって、せっかく肩の小屋が射程距離に入ったのに、どうしようか・・・。雨とガスの中、北岳を越える気にはならない。ここで考えても仕方ないので、まずは北岳山荘まで降りよう。山荘着が2時前。まだ早いなあ・・・。とはいえ、ガスはさらに低いところまでかかってるし、風も少しある。小太郎山経由で降りるとなると、ここで泊まったらお昼のバスは難しい。でもこの天気・・・。ウダウダ考えていたが、結局ここで泊まることにした。
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奥は仙丈ヶ岳 |
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北岳山頂に雲が・・・ 遠くは甲斐駒 |
テン場代600円は高いなあ。ビール(350ml)の500円はフツー。水は1L=100円。2L買って200円。1300円使った。これまで2泊は水もビールも背負い、テン場代は当然タダ。水は5Lずつ汲んだので、一日1600円ずつ体で稼いだことになる。1日1600円なら体で稼ぐよりもお金払ったほうがいいな。明日の行程は約8時間。明日の朝はゆっくりできるってとこだが、超大型ヘリが来るので6時半には撤収して下さいとのこと。なんじゃそりゃ・・・。
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間ノ岳の山頂にも雲が・・ |
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今日の宿は北岳山荘 |
わざとゆっくりテントを張ったりするものの、時間はたたない。外はガスだし風は強いので、テントの中でヒマを潰すことになる。おかげで(?)明日の行動食にも手を付けてしまった。地図を眺めたりして過ごし、やっとこさ寝てもよい時間に。ところが寝れない・・・。暑い。昼より気温上がった?天気図見たら、日本海に小さい低気圧がポコっとある。こいつに向かって南風が吹いてるんだろうな・・・と予想できた。寝袋に入ると暑いので、チャック全開で寝た。・・が、ほとんど朝までウトウト程度だったように思う。やれやれ・・・。長い北岳山荘でした。
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