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吾妻山 山スキー



− グランデコスキー場から二十日平へ −





 山域  東北 吾妻連峰   
 行程  グランデコスキー場⇒西大巓⇒西吾妻山⇒二十日平
 山行日時  2006年2月14日(火)
 天気  晴れのち時々曇り  
 登山形態  山スキー(テレマーク)
 メンバー  T世
 温泉  中ノ沢温泉





2月11日から14日の4日間、休みが取れた。東北パウダーごっつぁんツアーへ繰り出すが、東北のパウダーはどこへやら・・・。腰痛と吹雪と強風に見舞われて、山に入ったのはたったの1日のみ。しかもその日は春のような陽気で、樹氷のジャングルの中で重重雪を滑らされるハメに・・・。それでも、ピーカンの元で吾妻名物の樹氷を見れたのはラッキーだった。


東北ツアー4日目にしてやっと山に入れそうな天気になりそう。ただ、日本海に低気圧が来て、午後からは下り坂の模様。午前中勝負だ!気合を入れて早起きし、グランデコスキー場へ。7時半オープンと思っていたが、平日は8時のオープンとなっていて出鼻をくじかれる。さらに上部のリフトは9時営業開始・・・。天気はもちろん、安曇野まで帰ることとか考えて、昼前後には片付けたかったところだが、こりゃ厳しそう。まあ、ゆっくり吾妻を堪能するってもなかいな。

グランデコスキー場TOP(9:00)⇒1843P(9:55)⇒西大巓(10:45〜11:05)⇒西吾妻山(12:20〜50)⇒グランデコスキー場(14:30)

ゴンドラとリフトを乗り継いでスキー場のTOPへ。フムフム・・・、今のところ快晴!ブナ林に囲まれ、裏磐梯越しに磐梯山が臨めてなかなか雰囲気の良いスキー場だ。平日とあって他に山に入りそうな人はいない。この2日の悪天でトレースもなさそう。適当なところから取り付いて上を目指す。まっすぐに登りたくても、濃い針葉樹にはばまれて右に行ったり左に行ったり。時には行き詰まり、いったん下って進路を取り直す場面も。ラッセルはスネくらい。

ゲレンデから離れるとこんな感じ
上空を何度も飛行機が
1843Pより西大巓手前のポコ

適当に登っていると右手に中吾妻山らしき山が。どうやら尾根(はっきりしないが)に乗っかったみたいだ。そして、地図上の1843m点へ。ここで小休止。ここはほんのちょこっとしたポコだが、眺めがすこぶる良い。磐梯山から安達太良から・・・。西大巓直前の小ピークも見えている。もう一息だ。

背後にう裏磐梯越しの磐梯山が聳える
西吾妻山が見えてきた

登るにつれてだんだんと樹氷が樹氷っぽくなってくる。西大巓手前の小ピークを左から巻くと、西大巓の山頂まではなだらかな登り。ここまで来るともう本物の樹氷だ。山頂はさすがに少々風があり寒い。でっかい樹氷の影に隠れて小休止。西には飯豊連峰が・・・。山の上から飯豊を見たのは初めて。というか、今まで新発田の街からしか見たことがなかった。さすがに豪雪の山で、中腹まで真っ白けだ。朝日連峰、月山、蔵王連峰も白く目立っていた。

西大巓からの西吾妻山
樹氷がきれい!

西大巓山頂付近の樹氷はお見事!いろんな形をしていて面白い。まさにモンスター!この中に木があるなんて想像しにくい感じだ。モンスターといえる樹氷を見るのはこれが2回目。1回目は15年くらい前の蔵王のゲレンデ。見たのは間違いないのだが、どんなだったか記憶に残っていない。

飯豊連峰
樹氷がきれい!

変な雲は少し出ているものの、依然として澄んだ青空が広がっている。とはいえ、ゆっくりはしていられないので出発。西吾妻山の鞍部に向けて緩やかに下っている。シールを付けたまま下るのが効率的だが、せっかく滑りに来ているのにもったいない。少し手間はかかるがシールをはずして滑ることに。ほんでもって、このまま鞍部に向けて滑るのももったいない。南東面に短いが吹き溜まりの素晴らしい斜面がある。滑るところまで滑って、トラバースして鞍部に向かおう。

となりとつながった樹氷
立派な樹氷
まさにモンスター!

凸凹のまったくない真っ白な斜面。さあて、パウダー頂き!斜面に飛び込むやいなや「重〜い!」と叫んでしまったほどの重い雪。身体が前に行って板が置いてけぼりになりそう。なんとか耐えながら10ターンくらいするが、耐え切れずに転んでしまった。T世さんは一生懸命重雪と戯れていたが、滑るのを断念。南東面でこの日差しと陽気、そりゃ〜雪も腐るわな。

西大巓からの磐梯山
西吾妻山を臨む

ここから西吾妻との鞍部に向けてトラバース。そしてまたシールを付ける。稜線上には乗っからず、最短距離で西吾妻山を目指す。西大巓と西吾妻山の間は、広〜い尾根とニョキニョキと立つモンスターの景観が素晴らしい。こんなのは初めてなので、写真を撮りまくっていた。

鞍部より西大巓を振り返るとこんなにきれい!
鞍部より目指す西吾妻山

西吾妻本体に差し掛かるとモンスターの密度が濃くなり、直進不能となる。大きく左に回りこみ、結局は小屋経由と同じことになってしまった。頂上は広〜い平坦地。一番高い所を探すが、どこが山頂なんだか特定できなかった。山頂付近はあまりにも広すぎて展望はイマイチ。イマイチといっても西大巓がすごすぎたので、それに比べての話。

ごきげんT世さん
夏はどんなんだろう?

目指す二十日平を見下ろせる場所まで行きたかったが、平坦すぎて下はなんにも見えない。まあいいか・・・。風が少しあったので、立派な樹氷を探し、その影で滑る準備に取り掛かる。お昼を回り、多少雲は増えたもののまだまだ晴れ。このぶんだと余裕で下山までもってくれそうだ。

もうすぐ西吾妻山
西吾妻山山頂付近  樹氷の中身が見える


山頂で高度計を合わせて、コンパスで方向を定める。ちょうど安達太良と秋元湖の間を目指す。滑るといっても、なんだか樹氷の間をかいくぐる感じだ。テレマークターンなんてとんでもない。直進とボーゲンを織り交ぜながら下っていく。これがまた重い雪なので、太ももが一瞬でパンパンになってしまった。


モンスター地帯を抜けると、樹林が高くなって展望はなし。目指していた秋元湖も安達太良も見えなくなってしまった。残る目標物は太陽のみ。太陽に向かって滑るが、依然として樹林が濃いため、まっすぐ下には進めない。まあ、大きく方向がずれない限りは大丈夫だろう。ピンポイントで進むのは難しそうだが・・・。

要所要所に平坦地があり、現在地確認にはうってつけ。そのかわり、そこはラッセルになるのが難点だ。湿原マークのある1620mあたりはかなり歩いた。針葉樹が終わって潅木になると、やっと樹間が開いてくる。しかし、下るにつれて雪はさらに腐り、気持ちよく滑るどころではなかった。

二十日平で右の沢に滑り込む。そして沢を徒渉して一段上の台地に登ると林道らしきところに出た。そのまま林道を進んでいったらひょっこりゲレンデに出た。あ〜〜〜疲れた。下りでこれだけ疲れたのは初めてかも・・・?たかだか900mほど下るのに、1時間半以上もかかってしまった。
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※ GPSではないのでテキトーです


このルートは滑り目的で来たらえらい目に遭う・・・。雪が良かったとしても上部の針葉樹林帯は苦しいだろうなあ。この山はなんといってもモンスター。滑りは度外視して、モンスター見物メインで来るってもんでしょう。

下山後は中ノ沢温泉で汗を流し、もったいないけど7割がた高速に乗って帰る。会津若松あたりで雨が降り出してきた。ずっと雨の中を走って、家に着いたのは夜の11時。翌朝3時に起きて仕事に向かったのであります。

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