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雨飾山 山スキー(P3まで)


P3で熊に遭遇したので、やむなく引き返してきました



 山域  頚城 雨飾山  
 行程  栃の木亭⇒夏道登山口⇒P3 往復
 山行日時  2007年1月14日(日)
 天気  雪のち時々晴れ
 登山形態  山スキー(テレマーク)
 メンバー  A野、T世
 温泉  




雪が降らないシーズン、初山滑りはきのう(1月13日)の妙高三田原山。雪の積もり具合の偵察で、ヤブ覚悟で行ったところ、思いがけないパウダーに巡り合えてビックリ!下のヤブはうるさいが、半分から上は問題なし。上がってこなかったモチベーションが一気に上昇!ということで、その翌日の本日、雨飾山へ。目指すは定番のP2、雪が安定していたら、滑りは東側の谷へ・・・ともくろんでいた。しかし、P2・P3のコルに向けてラッセル中のクマを発見!「戻るべ・・・」と、そそくさと撤退することとなった。

栃の木亭(7:55)⇒夏道登山口(9:05〜15)⇒P3(10:50〜11:05)⇒登山口(11:50)⇒栃の木亭(12:15)

白馬、小谷、小谷温泉と進むにつれて雪が増えていくのはいつもと同じ。しかし、雪の量が如何せん少ない。それでも小谷温泉あたりの小屋の屋根には1mくらいの雪が積もっていた。きのうの妙高杉野原スキー場のベース付近と比べると、かなり多かった。最近では栃の木亭まで除雪されるので、アプローチの林道歩きが減ってありがたい。普段のシーズンなら、この時間栃の木亭前の駐車スペースには、もう車がたくさん止まっているのだが、今日は1台も止まっていなかった。湯峠経由の大渚山にも誰も入ってないってことか・・・。天気は小雪。しかし、予報では新潟県も回復傾向なので、山頂での晴天に期待だ!

夏道駐車場にある休憩小屋
キャンプ場の管理棟
時々晴れ間も・・・

夏道の駐車場があるところまで、フカフカの雪が積もった林道を進む。過去の薄いトレースはあったが、雨飾の分岐でお別れ。夏の駐車場で休憩したあと、トラバース気味にワセ谷へと入っていく。谷は埋まりきってなくて、水流が出ているところもあった。右の支沢を詰める予定だったが、雪の付きが悪くて無理。斜面へと這い上がる。這い上がりに少し難儀したが、傾斜が緩んで尾根状になるとラッセルも楽になり、行程もはかどるようになった。ただ、ヤブは健在なので、スムーズなルート取りはできない。強引にヤブを漕ぎながら進む場面も。

P3から山頂(左)とP2(右)
熊!

小尾根と合流したところで一服。一服中に右の沢にクマ発見!こんな真冬にクマがいるのか・・・と疑いたかったが、あれはどう見てもクマ。秋に餌不足で満腹になれず、冬眠できなかったのかなあ・・・?ウロウロしてても餌なんてないだろうに。とりあえずは熊の進路がずれていたので、予定通り進むことにした。予報どおりに天気は回復傾向で、時々日も差すようになってきた。白馬岳も見えてきた。天狗原山など東側はまだ黒い雪雲の中だ。

だいぶ天狗原山も見えてきたのに
真ん中の遠くの山は白馬岳
右の台形は大渚山

P3目指して尾根を進むが、ついついクマが気になって、右の谷ばかり見ながら歩いていた。するとP3手前で右の谷にトレースが・・・。人間が歩いたような、かなりハッキリとしたトレースを目で追っていくと、クマだぁ!推定距離130m(カシミールにて再現&照合=アテにはならないが)。P2・P3のコルめがけてラッセルしている。このまま歩いていると、ピッタリ鉢合わせのタイミングだった。ここで気付いてよかった・・・。さすがにクマのラッセルは人間よりも早かった。

GPSではないのでテキトーです
夏場ならやり過ごしておいて・・・なんて考えるところだが、真冬のクマってどうなんだろう?餌不足で冬眠できなかったとしたら、おなかペコペコに違いない。なんでも餌に見えて、見境なく襲ってきたら大変だ。撤退決定!

クマさんに見つかる前に、さっさと滑る準備。無木立大斜面ならクマさんから逃げれると思うが、こんなヤブヤブではヤバイ。ヤブに捕らえられたり、ひっくり返ってしまったら餌食となることは必至。せっかく天気が良くなってきて、P2や天狗原山もだいぶ見えてきたところなのに・・・。

やっぱりこの下りは手強かった。尾根は細いし、ヤブは濃い。谷は埋まってないので滑降不能。クマのことで焦り、腰が抜け気味のT世さんは、ヤブに捕獲されたりしていた。はずしたスキーもなかなかはまらない。平常心平常心!それでも、こんなややこしいところを無難に滑り下りることができるようになったT世さん、上手くなったもんだ。山スキーは華麗に滑れるにこしたことはないが、格好はどうであれ悪いところを無難に滑る技術の方が大事。

駐車場まで降り付き、しばらく休憩。あとは滑らない林道を栃ノ木亭まで滑って、今日の予定終了。まだお昼過ぎ。えらい早い時間に下りてきてしまったもんだ。まあ、これも登山、あれも登山。人生色々、登山も色々。


ちなみに熊を見たのは2度目。初めて見たのは白山の沢の中。落石があったので上を見たら、子連れの熊がこっちを見ていた。しばらくで立ち去って行った。






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