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裏越後三山縦走 荒沢岳-中ノ岳‐越後駒ヶ岳


素晴らしい稜線と紅葉だったけど天気がイマイチで・・・


南側からの荒沢岳  この時だけ晴れた


 山域  越後 裏越後三山
 山行日時  2012年10月5日(金)〜7日(日)
 登山形態  縦走
 メンバー  T世
 温泉  銀山平 白銀の湯(650円)



駒ヶ岳、中ノ岳、八海山の3つの山を越後三山と呼びますが、八海山と荒沢岳が入れ替わると裏越後三山となります。北ノ又川の流域を取り囲むように連なっていて、銀山平を起点に周回ルートを取ることができます。とっても素晴らしい紅葉の縦走だったのですが、今回は天気に恵まれなくて残念でした・・・。

◆10月5日(金) 銀山平⇒荒沢岳⇒テン場(巻倉山手前)  晴れのち曇り

裏越後三山である越後駒ヶ岳、中ノ岳、荒沢岳には、過去それぞれ山スキー、紅葉ハイキング、沢登りという形で登っています。紅葉シーズンに裏越後三山を尾根通しに歩いてみましょう・・・と体育の日3連休に計画していたら、なんとまあ直前の岳人に紹介されているじゃありませんか!しかも、最初のほうに・・・。静かな山旅ができそうな場所なのに混むのは勘弁。金曜日に休みを取って1日ずらして行くことにしました。取り越し苦労だったかもしれないけど・・・。

荒沢岳登山口(7:20)⇒前山(8:00〜10)⇒前ー(10:05〜20)⇒荒沢岳(11:35)⇒灰吹山(13:00)⇒灰ノ又山(14:10〜30)⇒源蔵山(14:55)⇒テン場(15:10)

予報が良くない・・・。新潟県は午前中雨が残って、午後からは回復傾向みたい。午後の晴れ間に期待して、歩き始めは雨覚悟で行くとしますか。朝3時に起きて3時半出発。新潟県に入ると、道路はビショ濡れだが雨は上がっている。シルバーラインを抜けて銀山平に着くと、ナント晴れているじゃないですか!ラッキーというか儲け物というか・・・。やっぱり来てみるもんですね。ダメな時はダメだけど。

 
予報に反して朝からスカッ晴れ! 前山付近  紅葉したらキレイそう

金曜日でしかも予報が悪い。荒沢岳の登山口には先客ナシ。登山口には20台くらい止めれるようになっていて、きれいな便所もあってありがたい。「駐車場でのテント泊は禁止」とあったので、前夜泊は他を探しましょう!

 
前山から荒沢岳を 前ーが見えてきた

コースタイム9時間くらいと長丁場。もっと早く出発できればいいけど、さすがに3時より早く起きるのは辛くて・・・。まずは前山に向けて急坂を登る。前山からは目指す荒沢岳や最後に登ることになる越後駒ヶ岳が見えている。東側には奥只見湖も。前山からは緩いアップダウンを繰り返し、なかなか高度を上げていかない道。このあたりは紅葉にはまだ時期が早いが、紅葉が盛りの時に歩けば相当キレイかなと思った。

 
前ーの基部  「これより岩場注意」 横から見ると前ーはギザギザ

午後から回復という予報が朝から晴れていたので、今日はもうずっと晴れだと思っていた。ところがどっこい、越後駒ヶ岳の山頂部には雲が居座るようになり、目指す荒沢岳も時々雲がかかるように。真上の空も青い部分が減ってきたなあ・・・。まあ、まだ不安定なんでしょう。午後にはスッキリ晴れてくれることでしょう・・・とこの時は思っていた。

 
登りなのに下ります 高度感バツグンのトラバース

前ーの取り付きには「これより岩場注意」の看板が。ここから鎖やハシゴの連続となります。極端に難しいところはないのですが、これだけの岩場に一般道があるのは珍しいのでは・・・?穂高とかの岩稜を縦走するのと違って、ここは岩壁を登るという感じですから。傾斜は結構急なのですが手も足も豊富なので、岩登りを楽しむことができました。

 
だんだんと色付き始めてきました 後ろは奥只見湖

初めてこの岩場に来たのは2009年の灰ノ又沢の沢登りの下山。大失態を演じた沢ということで記憶に刻まれていますが・・・。まあ、単なる下山ルートとしてしか考えていなかったので、この岩場に来た時は面食らった覚えがあります。泊まりの沢装備のザックでこの岩場を降りるんですから、結構大変でした。

 
前ーから荒沢岳へと続く尾根 稜線に出ました!

なんだかだんだんと天気が怪しくなってきました。前ーから荒沢岳を目指す頃には空は全面曇りとなり、谷からガスが駆け上がっていきます。もちろん荒沢岳は雲の中。晴れるとばかり思っていたので、あーあ・・・という感じです。ただ、稜線まで登り上げると、反対側にはほとんど雲がないような様子。稜線のガスが薄くなると南側の展望が開け、これから辿る稜線も見ることができました。

 
荒沢岳山頂直下の鎖場 荒沢岳到着!

荒沢岳の山頂は無人。霧の中ですが時折南の展望は開けます。コースタイム通りに歩けば5時ごろテン場着予定でしたが、少し稼いで余裕ができました。スカッと晴れてくれないかなあ・・・とビールを飲んだり30分ほどいましたが、晴れてきそうな気配はないので出発することに。しかし、風はあったけど全く寒くなかったなあ・・・。

 
これから歩く稜線 荒沢岳を下ると晴れてきた

少し下ったところで一気にガスが取れて一面青空に。さすがに山頂に戻るズクはないけど、青空になると景色が映えますなあ。これで今日はずっと晴れでしょう。ここから先が楽しみにしていたところなので、願ったり叶ったりです。ところがどっこい・・・晴れたのは一瞬だけで、またまた曇り空に戻ってしまったのでした。なんだろう一体・・・今日の天気は。


青空が広がってきました!


やっぱり山は晴れてナンボです

荒沢岳から兎岳の区間、古い登山地図には破線で載っています。数年前に地元の山岳会が整備をして、最近の登山地図では実線になり、しっかりコースタイムも入っています。そうはいっても人通りは少ないだろうから、荒れ気味なのでは・・・?と思っていました。ところがどっこい、道幅は十分にあり、笹は根元から丁寧に刈り取られていて、とても歩きやすい登山道でした。地元山岳会の方々のご苦労に感謝です。

 
この標識がたくさんあった 灰吹山と灰ノ又山

このあたり、一面が真っ赤になったり真っ黄になったりするわけではないが、笹の緑の中に赤や黄が点在する落ち着いた感じの紅葉。稜線はなだらかで、時々草紅葉している草原もあったりで、牧歌的な景色が広がります。晴れていれば最高にのどかな景色だったんでしょうが、残念ながら空は鉛色で明るさがありません。もったいないなあ・・・。

 
登山道はバッチリ整備されてます 遠く燧ケ岳
 
草原がいい感じ これを下ると本日の泊まり場

源蔵山と巻倉山のコルが本日のテン場。このコルには草原が広がっていて、この稜線のうちで最も牧歌的なところ。こんな中で泊まれるなんて・・・と喜んでいたら、テン場は針葉樹と丈の高い笹原が刈り払われた中でした。ロケーションはノーグッド。良い方に考えれば風には強そう・・・。草原にも張ろうと思えば張れるけど、かなり湿っぽいので張らないのが無難。

 
ここがテントスペース ゆっくり5分もあれば水場

水場はゆっくりで5分ほど。今の時期でも枯れないということは、通年OKってことでしょうね。テントを張って、せめて食事は草原で・・・と思ったけど、草原には石ころ一つ落ちてなくて、座れるところが全くナシ。仕方ないのでテントの中で寛ぐことにしました。どっちみち曇りだし。・・・と思った日没直前に晴れた。カメラを持って外に出るが、時既に遅し・・・。きれいな景色のところは既に日が落ちておりました。



◆10月6日(土) テン場⇒兎岳⇒中ノ岳⇒駒ヶ岳⇒駒の小屋  くもり時々霧

夜中は結構な風が吹いていました。丈の高い笹に守られたテン場で助かりました。出発前の予報だと、今日は唯一晴れマークが付いていた日。中日が良い予報になっていたから決行したようなもの。期待してテントをめくると、ジャジャ〜ン・・・曇り空。ガックリ。ラジオで予報を聞くと、下界で曇り時々晴れ。湿っぽい風が吹いていて、それが山にぶつかって雲になっているような感じ。今日はずっとダメなのかなあ・・・?

テン場(6:20)⇒巻倉山(6:30)⇒兎岳(7:40〜50)⇒中ノ岳(10:25〜45)⇒四合目(11:10)⇒天狗平(12:50〜13:05)⇒越後駒ヶ岳(14:15〜30)⇒駒ノ小屋(14:45)

天気がどうのこうの言っている場合ではなく、今日はとにかく駒ヶ岳まで歩かねばならない。晴れることを期待し、雨が降らないことを祈りながら歩くしかない。今日もコースタイムは長くて10時間くらい。濃い霧、次のピークも見えない中を兎岳目指した。

 
ガスの中、兎岳を目指します 北ノ又川源頭部は雪渓が多い

兎岳の山頂で今回初めて人に会った。丹後山の避難小屋に泊まって、中ノ岳経由で降りるというご夫婦でした。2008年に行ったのと同じコースだ。ここからの縦走路の方がずっとメジャーで人通りが多いはずなのに、ほとんどホッタラカシ状態。両側の笹が覆いかぶさって、ズボンと靴は一瞬でビショ濡れに。笹の丈の高いところでは、上半身まで濡れてしまうほど。足元はドロドロでズルズル。時々灌木帯になると解放されるが、笹原になるとまたヤブ状態。こんなのが中ノ岳本体の登りまで続いた。

 
中ノ岳本体の登りにかかります 中ノ岳が見えてきた!

天気は相変わらずガスガス。前回、丹後山から中ノ岳を周回した時は快晴だったのになあ・・・。その時は稜線の紅葉は終わりかけだった。今日は紅葉が盛りなのに天気が悪い。昨年の体育の日3連休は天気は良かったけど、紅葉が稀にみる出来の悪さだったし。うまくいかないもんです。中ノ岳から先は晴れまでは期待しないので、せめてガスが取れて欲しいもんだ。

 
中ノ岳山頂にあったミニ鳥居 八海山の方にも行ってみたい

中ノ岳の山頂も無人。展望は全くナシ。長居は無用なので通常の休憩程度で出発。前回来た時に中ノ岳からの駒ヶ岳の景色に感動した。今回はそこを歩けることを期待していたのに、ガスガスの中を歩く羽目になってしまった。まあ、この区間はまた八海山を含めた越後三山トライアングル縦走の時にリベンジを果たすしかないかな。

 
中ノ岳を振り返る 桧廊下は痩せ尾根

何も見えない中、アップダウンを繰り返しながら駒ヶ岳を目指す。四合目には朽ち果てかけた標識があり、尾根が痩せてきてここが桧廊下なのかな・・・と理解できる感じ。時々見えたのは北ノ又川の雪渓くらいかな。ガスガスの天狗平で休憩して、駒ヶ岳の最後の登りに備える。


駒ヶ岳直下で奇跡的に晴れてきた!  遠くのが中ノ岳


駒ヶ岳山頂から中ノ岳方向  諏訪平の紅葉がキレイ


駒ノ小屋を見おろします

まあ、奇跡というほど大したものではないけど、駒ヶ岳の山頂が近付く諏訪平で、稜線にまとわり付いていた雲が全部なくなりました。残念ながら曇り空で明るさはありませんでしたが、中ノ岳などしっかり見えています。駒ヶ岳は2000mほどの山なんですが、北アルプスの山に劣らないくらいのド迫力ですね。大岩壁と深くえぐられた谷で形成されていて、谷にはあちこちに雪渓が残っています。雪の量が半端ではないことがわかります。

 
山頂へは木道がありました 越後駒ヶ岳山頂

ここまでは3連休の初日ということで人が少なかったけど、駒ヶ岳にどんだけの人がいるのか楽しみだった。ところがドッコイ、山頂に着いた時に3人いて、その3人がいなくなったら2人だけになってしまった。あとから別の3人組が登ってはきたけど、なんとも寂しい駒ヶ岳の山頂でした。曇り空で暗い感じではあったけど、山の高さの雲はほとんどなくなって、八海山や中ノ岳、さらには浅草岳、守門岳などを見ることができた。ちょうど山頂に着く時に晴れてくれて、今日一日頑張って歩いたご褒美のように思えました。

 
八海山 ガスは晴れたが曇りで暗い

駒の小屋は近くに見えていてなかなか着かず。山頂から15分ほどかかりました。ビックリしたことに小屋はガラガラ状態。余裕で小屋に泊まれるような雰囲気。雨なら小屋泊まりかなと思っていたけど、ここはテントにしておきます。先客が2張りあったので、小屋の脇に張らせてもらいました。夜は雨の予報。風に備えてしっかり細引きで固定しておきます。

 
駒の小屋の水場 小屋の脇に張らせてもらいました
 
駒の小屋と駒ヶ岳山頂 夕食時には荒沢岳も見えた

表のベンチで夕食。管理人さんの話では、体育の日3連休の人出としては始まって以来の少なさとのことです。今日の天気が良くなくて、明日はどうも雨予報。泊まりでの計画は見送る人も多かったでしょうね。それにしても今が旬の越後三山がこの入り込みとは・・・。相変わらず分厚い高曇りといった状態ですが、最後まで雲がかかっていた荒沢岳なんかも見えたりで、夕方のひと時を

 



◆10月7日(日) 駒の小屋⇒道行山⇒銀山平  くもり時々霧

昨夜は6時くらいには寝てしまったのか・・・?7時ごろから雨が降り出し、夜中じゅう降っていた。早く寝たぶん早くもよおしたが、雨が降り続くので外に出るのが億劫。ボウコウが破裂寸前の3時頃にやっとやんでくれた。そのスキにトイレへ。このあと雨は降らないでいてくれた。起きてラジオを聞くと、今日は一日雨の予報。また降り出すのかなあ・・・。

駒ノ小屋(6:50)⇒百草ノ池(7:30〜35)⇒小倉山(8:05〜15)⇒道行山(8:55〜9:10)⇒林道(9:55)⇒国道352(10:25)⇒荒沢岳登山口(10:45)

今日は半日の行程。一日雨の予報なら早く出てもゆっくり出ても同じかな。のんびりするつもりだったが、テントにいてもすることがないので7時前には出発。テント撤収の時に降らなくてありがたかった。天気は重い感じの空だが、すぐに降ってきそうな感じではなかった。時々駒ヶ岳の山頂も見えたりしていた。ここから先は2005年にスキーで来た時の尾根だ。

 
道行山 道行山から下りる登山道

下山開始です。しばらくで下から登ってくる人たちと続々とすれ違うようになります。予報は悪くても日帰りなら登ってくるんですね。10人以上の団体さんも3組ほどいました。越後駒ヶ岳への最もメジャーなルートだけあって、登山道はキッチリと整備されていました。ただ、雨上がりなので岩は滑りやすく、泥道はぬかるんでました。仕方ないですが。

 
登山口 登る気しないですねぇ〜 林道の橋も落ちてしまってました

道行山までは順調。道行山で最後に駒ヶ岳が見れればよかったけど、あいにく近くに濃い雲があってダメでした。枝折峠から駒ヶ岳を往復するのが一般的ですが、車を荒沢岳の登山口に止めてあるので、道行山からの道を降りることにしました。地図には実線で書かれていましたが、登山道は放置状態で廃道になるのも秒読み状態ですねぇ〜。尾根に道があるうちはまだマシだったけど、沢に降りてからは道は不明瞭、草はボーボーだわで、とても不快でした。まあ枝折峠からの道がキッチリしているので、この登山道までしっかり整備してくれとは言えませんわね。やっとこさ荒れた林道に出て、落ちた橋とか渡って国道352号に。ここからも長いこと車道を歩いて荒沢岳の登山口に帰着。最後が一番大変だったなあ・・・。







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