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餓鬼岳(冬季・積雪期) マムシ平から


シャクナゲの密林とスカスカ雪に悩まされましたがなんとか積雪期の餓鬼岳に登頂!


餓鬼岳の肩からの餓鬼岳


 山域  北アルプス 餓鬼岳
 山行日時  2013年3月7日(木)〜10日(日)
 登山形態  雪山
 天気  3/7:晴れ時々曇り 3/8:小雪のち雪 3/9:晴れ 3/10 雨
 メンバー  単独
 温泉・メシ  なし
 コースタイム ◇3/7 
アルプスあづみの公園入口(7:10)⇒マムシ平(10:05〜45)⇒約1450m(13:40〜14:00)⇒1662m付近テン場(16:05)
◇3/8 
テン場(7:30)⇒1770mポコ(8:30〜45)⇒1825m(9:25〜35)⇒夏道尾根(14:00〜15)⇒テン場(14:40)
◇3/9 
テン場(8:00)⇒約2550m餓鬼岳肩(9:40)⇒餓鬼岳(10:20〜30)⇒肩(10:40)⇒テン場(11:10〜12:15)⇒夏道尾根分岐(12:30)⇒2063m(13:05〜15)⇒約1770mポコ(14:20)⇒1662m付近テン場(14:50)
◇3/10 
テン場(6:50)⇒約1450m(8:10〜20)⇒マムシ平(9:00〜15)⇒アルプスあづみの公園(11:00)⇒安曇沓掛駅(11:35)

2年前の年末にも同じルートで餓鬼岳にチャレンジしましたが、この時は時間切れ敗退となりました。この時は偵察色が強くて、山頂まで届けば御の字というスタンスで臨んでいました。案の定というか、やはり積雪期の餓鬼岳は簡単に登らせてはもらえませんでしたね。ただ、実際にルートを見ることができ、どうすれば登頂できるかのプランが立てられたのは大きな収穫で、今回の登頂につながったと思います。

  条件に恵まれてた上で頑張れば、2泊3日も可能かな…とは思いました。しかし、何度もチャレンジするわけにもいきません。確実に登ろうとすれば3泊4日が妥当な線でしょうか。初日にマムシ平までの林道を歩き、1662mの平坦地まで登るのが最低条件。翌日に進めるところまで進んでおいて、3日目に餓鬼岳登頂。4日目に下山。よほど悪条件ではない限り、余裕のある行程と思われます。実際に、体力的にはハードな行動が続きましたが、時間には余裕があった印象でした。
ルート図です  クリックで拡大!

餓鬼岳に登るのにこのルートを考えた理由…。ある時、昭文社の「山と高原地図」を眺めていたら、餓鬼岳と大凪山の間の2235m点から南東に伸びる尾根に薄い破線があるのを発見。破線があるのは上部約1kmのみだが。この尾根を辿っていくとマムシ平に降り着きます。マムシ平には林道が伸びている。きっと昔は道があったに違いない…と2年前にチャレンジしたのでした。ちなみに最近の地図には破線は載っていません。

◆3月7日(木) アルプスあづみの公園〜マムシ平〜1662m付近テン場  晴れ時々曇り

前回のチャレンジから2年少々が経つわけですが、その間にも試みようとしたことはありました。しかし、雪が少なそうだったり、天気が悪そうだったり、モチベーションが上がらなかったり…と伸び伸びに。とくに、雪が少ないとヤブとの格闘場面が増えてしまいます。しっかり雪が積もるこの時期が適期と言えそうです。

 
こんなアホみたいな格好でスタート 林道をひたすら歩きます

週間予報は微妙な感じでしたが、土曜日が一番晴れそうだったので、その日を餓鬼岳登頂日に定め、木金を休暇に。このルートは山頂直下まで深い針葉樹に覆われているので、山頂アタックの日以外は多少荒れてても問題ありません。晴れるに越したことはないですが…。かなり気温が上がりそうで、少なくとも新雪のラッセルはなさそうですね。

マムシ平までの林道にはある程度の雪があると予想されたので、林道はスキーを使うことにしました。ラッセルの労力は大幅に軽減されるし、気分転換にもなるかな…と。あわよくば帰りは滑れるかもしれないし。ただ、靴を背負わなければいけないのが難点。24キロのザックに冬靴が追加になります。ちなみに24キロにもなるのは酒とつまみが多過ぎなので。

 
山ノ神と書いた鳥居あり マムシ平先の橋は倒壊しています

前回はアルプスあづみの公園のメインの通りから林道を2キロほど進むことができました。今回は橋を渡るところにいきなりゲート。ゲートと言ってもただ置いてあるだけの物なので、どかして奥に入ることは可能。ただ、雪も多いし、平日で仕事の車が入ってくるかもしれないので自重。どうせ帰りは駅まで歩く予定だし…。実際に林道は轍が深く、ウチの軽自動車では厳しかったと思われます。

天気は予報通りの晴れ。気温も高く、シャツ1枚で歩いても汗がポタポタと落ちてきます。スキーで快調に進み、3時間ほどでマムシ平先の橋へ。ここでスキーはお役御免。スキーは雪に刺し、スキーブーツは防水袋に入れて置いておきます。まさか誰も来ないし持って行かないでしょう。

橋はドミノ倒しに倒壊しています。前回はその橋に流木が折り重なるように引っ掛かって、それを頼りに対岸へ渡りましたが、今回はその流木がありません。飛び石だと濡れずに渡るのは至難の業。結局は荷物を先に投げておいて、橋から飛び降りて対岸へ。飛び降りたところは登れないので、帰りはジャブジャブ渡渉かな。

 
行はここを飛び下りて対岸へ 対岸に渡ったら杉の植林地に突っ込みます

ツボ足になると股まで埋まります。ワカンを装着。林道をしばらく進んだあと、杉の植林地に突っ込みます。前回は沢形を詰めて苦労したので、樹林の急斜面を登っていきました。気温が高いので雪が締まっているかと思いきや、グズグズでスカスカな雪。締まっているところでヒザ下、緩いところでは股までハマります。踏んだ穴を何度も埋め戻して足場を固めるという地道な作業が続きます。気温が上がって雪が締まり、もしかしたら楽できるかも…は大間違いでした。ま、頑張って登るしかないですな。

尾根に出ると多少は楽になりますが、急斜面になると雪がグズるようです。傾斜の緩いところは割と楽に歩けてはかどるんですけどね〜。ただ、2シーズン前の年末には笹が出ていた斜面は、さすがに雪で埋まっていて助かりました。時折赤テープがぶら下がっています。年代物から割と新しいものが混じっています。今も昔も登る人がいるってことですね。

 
尾根に出ると金網が・・・ 1450m付近かな

標高約1500mのところに狭いながらも平坦地があります。ここは何とか幕営可能。問題はここから先。シャクナゲ密林地帯の始まりであります。シャクナゲのヤブだけならまだいい…、急な痩せ尾根だけならまだいい…、ラッセルが深いだけならまだいい…。これらが重なると大変。3つ重なると三重苦です。木をまたごうとしたその時にズボッと埋まったら溜息が出ます。

 
痩せ尾根になると厄介 シャクナゲ密林が何度となく出現

シャクナゲは無雑作に縦横無尽に枝が伸びていて、しかも硬いのが厄介。笹なら強引に抜けれてもシャクナゲは力ずくでは跳ね返されてしまいます。なので、丁寧にかき分けながら進まざるを得ません。密度が濃くなるとワカンを通してザックを通して…最後に必ず引っ掛かるのがストックの輪っか。これがかなりストレスになるのです。

  この三重苦区間は標高1600mを越えたあたりで少し落ち着きます。ここらにもテン場優良物件は散見されますが、もうひと頑張りしましょうか。1662mあたりはどこでも張れるような感じでしたが、少し進んで一段左に降りたところに平坦地発見!20mほど下ることになりますが、稜線よりも風の影響が少ないので安心でしょう。
本日のテン場

まずは荷物を広げてビールを出してプシュ!テン場に着いた時のビールが一番旨い!で飲みながらテン場を踏み固めます。冬場は水作ったりとか色々作業があるので、大ヒマこくこともなく時間が過ぎていきます。7時過ぎには自然と眠りに就いたと思われます。暖かく快適な夜でした。

◆3月8日(金) テン場〜夏道尾根  小雪のち雪

予報通りといいましょうか、予報よりも早いといいましょうか、未明のうちからテントをたたく音。これが雨なのか粒雪なのかが重要な問題。雨は最悪。明るくなってテントの外を覗いてみると、雨になりかける寸前の小粒の雪。7時には出るつもりが億劫になり7時半出発。まあ、今日は最低2063mまで届けば大丈夫…のはず。それ以上進めればそれは貯金です。

 
急斜面では雪と格闘 時折大町の街が見えます

この尾根は平坦地と急坂が交互に現れるのが特徴。これは大町などからも尾根の形状がよく見えます。平坦なところは割と雪が締まっていて、潜ってもヒザ下。しかし、急斜面になると何故か雪の密度がスカスカになり、ズボズボ埋まるようになります。急斜面=尾根状ということもあり、辿るルートが限定されてしまうのも辛いところです。何度も何度も埋戻して足場を作らなければ次に進めません。

だいたい1時間で100mくらい上がっていく感じでしょうか。厳しい箇所がずっと続くわけではないので、ジワジワですが着実に登っていくことができます。最低目標の2063m点にはちょうどお昼頃の到着です。もちろん先に進みます。この先順調なら、今日のうちに餓鬼岳を狙うのもアリかなとも考えたけど、どっちみち天気がなあ…。降りは弱いながらも、ずっと小雪が舞い続けています。

 
道標が打ち付けてあったのか・・・? この雪壁と雪庇を越せば夏道尾根

あわよくば今日のうちに山頂…なんて考えていましたが、2063mから夏道の通る尾根も一筋縄ではいかず、やはり1時間に100m稼げるかどうかの進み具合。とくに夏道尾根に這い上がる雪壁状は厳しかったなあ…。尾根が片足かかったのに、何が起こったのか後ろの足がずり落ちてしまい、20mほど滑落。荷物が重いので成す術ナシでした。再び登り返す羽目に…。まあ、トレースあるから楽ですが、ずり落ちたことがショックでしたね〜。

 
夏道尾根に乗りました 下降点に目印を作っておきます

夏道尾根から登ってきた尾根を見ても、尾根っぽくありません。帰りに迷うといけないので雪だるまを作って下降点の目印にしておきます。雪だるまというよりも、スコップで雪を切り出して積んだだけですが…。夏道尾根は地図で見るとしばらく平坦で、テン場には困らないかと予想していましたが、イマイチ快適そうなスペースはありません。だんだんと風と雪の勢いが増してきているので、できれば優良物件を探したいところです。

2235mで夏道尾根に出て、300mほどでしょうか山頂方面に進んだところにマシなスペースがあり、そこを今日の寝ぐらとします。昨日は晴れていたのでテントの外で時間をつぶせましたが、今日は天気がよくないのでテントの中でヒマつぶし。7時前からはWBCの台湾戦など聞きながら寝袋に入っていました。7回あたりで負けていて、ラジオのスイッチが自然にオフになったので放置していましたが、このあと歴史に残る大逆転劇があったとは…。翌朝のニュースで知ってショックでした。

◆3月9日(土) テン場C2〜餓鬼岳〜テン場C2〜テン場C3  小雪のち雪

夜中はすごい風でした。針葉樹の林に囲まれているのでテント自体にはあまり当たらないけど、ヒューヒューと音がうるさいのなんの…。夕べからの雪は既にやんでいて、青空が広がっているけど外に出れない。森林限界上はえらいことだろうなあ〜。少しのやみ間にトイレを済ます。飛ばされてくる雪でテントが埋まりそうだ…。

 
2日目のテン場 少し歩くと初めて餓鬼岳がまともに見えた

餓鬼岳山頂までは標高差あと約400m。最悪今日もう一度ここに泊まることになっても明日の下山は可能でしょう。今日中に往復できればいい。気長に待つことに。まさかここまで来てて、餓鬼岳にまた登れない…なんてことはないでしょうねえ…。風は波状攻撃でやってくるのですが、穏やかな時間が徐々に長くなってきたような気が…。8時ごろに出発。


少し登ると展望が開けてきます  遠くは頸城の山々、街は大町


夏道の百曲り付近か・・・

しばらく針葉樹の尾根を進むと、いよいよ餓鬼岳本体の登りとなります。生えてる木もダケカンバへと変わります。雲一つない快晴で、カンバが雪と青空によく映えます。前半は尾根を辿りますが、途中からカンバ林の浅い谷地形へ。夏道が九十九折になり花がたくさん咲いているところでしょうか。


スキー向きの斜面です


見えてるところが餓鬼岳の肩にあたる部分

斜面がフラットで斜度も申し分なく、ここはスキーで滑ると気持ちよさそうです。快適斜面は300mは続きそうです。ここまでスキーを持ってくるのが大変ですけど…。シャクナゲ地獄さえなければね〜。風で飛ばされた雪が溜まっててやや重の雪。ラッセルはヒザよりは下なのでそれなりです。ワカンがダンゴになるのが厄介でした。


餓鬼岳山頂が見えてきました


乳川谷の源頭部です

餓鬼岳の肩の部分に登り上げます。標高は2550mくらいでしょうか。もう餓鬼岳は目の前です。ただ、ここから風が強くなります。雪煙上がりまくり!ワカンを履いたまま2度ほどハイマツ際の穴にスポッと落ちました。ワカンが抜けなくて大変でしたね〜。雪が堅くなってきてワカンの歯では不安になってきたので、久しぶりにアイゼン&ピッケルスタイルです。左手にピッケル、右手にストックの二刀流。


唐沢岳とバックは立山連峰


肩からの餓鬼岳  もう目の前です!


風が強いのでシュカブラが発達

西からの風に煽られながら山頂を目指します。これだけ風が強いのに寒くないのが不思議。よほど気温が高いんでしょうね。それでも雪粒が飛んできて顔に当たると痛いので、帽子にフードの完全防備。2年越しのリベンジがもうすぐ叶います。


時折突風が吹くと体が飛ばされそうになる


山頂直下はアイスバーン  久々にアイゼン&ピッケル姿に

餓鬼岳山頂です!もちろん誰もいません。360度の大パノラマです。素晴らしい景色なんですが、まあこんなもんか…が正直な感想。一周の動画を撮って、静止画も一通り撮って、名残惜しいけど退散です。風が強いので長居はできません。


餓鬼岳山頂到着


常念山脈


裏銀の山々


唐沢岳へと続く稜線  後は立山連峰


鹿島槍と遠くは頸城の山々


安曇野ですが霞んできました

下りはドカドカと下ります。2時間20分かけて登ったところを40分ほどで下ります。なんだか登りの時よりも景色が霞んできたような…。そういえば黄砂が飛んでくるようなこと言ってたなあ…。あとでわかったことですが、畑などの土が巻き上がる煙霧という現象が松本で見られたようです。多分この霞は煙霧でしょう。


下山開始

テントを撤収します。のんびりやってたんですが、1時間以上もかかってしまいました。ここから進んだぶんだけ、明日は早く降りることができるということです。明日の予報はイマイチなので、できるだけ降りておくにこしたことはありません。

 
どんどんと下ります 日当たりが良いので干します

試しにワカン無しで歩いてみます。平坦なうちは埋まると大変でしたが、斜度があると例え股まで埋まっても次の足が出てきます。きのう6時間半かけて登ったところを、2時間20分で下りましたからねぇ。平坦な部分がなくて、下り一辺倒だったらもっと短縮できたでしょうが…。このペースだと5時くらいにはマムシ平に降りれそうな感じでしたが、ヤブ漕ぎは明日にとっておくことにしましょう。朝の方が雪も硬いでしょうし。ということで、初日に泊まったテン場で再び泊まることに。

  まだ3時前なので時間はたっぷり。ここは日当たりが良くて風当りがないのでポカポカ。寝袋やらマットやら干しまくります。どうせ明日の朝にはまた濡れてるんですけどね…。外でビールを飲みながらラジオを聞いてまったり〜。ここらへんも風が強かったようで、あたり一面シラビソの葉っぱや枝で黒っぽくなってしまいましたね〜。景観を損ねてました。
濡れたものは全て干しまくり

◆3月10日(日) テン場C3〜マムシ平〜安曇沓掛駅  雨

夜は暑くて寝苦しいくらい。また強風が吹き荒れています。南風でしょうね。帰ってから調べてみたのですが、この日の朝7時の松本の気温が17℃。平年よりも20℃も高いってことです。恐ろしい…。空はなんとなく晴れ間もありますが、かなり怪しい感じでした。予報ではお昼前にかけてザッと一降りありそうとのこと。とっとと降りよう。

朝なので雪が締まっていることに期待したけど、逆に昨日の昼間よりも緩んでいました。ワカンを付けずに出たのですが、股までズボズボはまりまくりです。こりゃ大変だとワカンを履きましたが、ワカンを履いてもズボズボです。登りのトレースを踏んでもズボズボなので、よほど気温が上がって緩んでいるんでしょう。とにかく体力を消耗します。踏み抜くたびに絶叫してました。

 
昔の道の名残  桟橋みたいなものの残骸あり 雪が融けてしまいました

痩せ尾根の部分はこの陽気でとうとう雪が切れてしまってる部分がありましたね。木を掴みながらワカンで崖みたいなところを下るのはちょっと怖かったなあ…。ここだけはずすべきなんでしょうけど。雪がなくなったところには、桟橋の残骸のようなものがありました。やはりこの尾根には道があったということでしょう。前回は太い木に「→松川驛」とペンキで書かれたのも見ましたし(今回はわからず)。またカマボコ板のようなものが木に打ち付けてあるのも見ました。もちろん字は消えていましたが。

 
橋の雪もだいぶ融けてしまいました 帰りはここを渡渉

歩き始めてしばらくで、早くもポツポツと降り出します。マムシ平に降りる頃には本降りに。雪山で雨はかなわんなぁ〜。ヤブ漕ぎがあり、暖かくなるということで20年前のカッパとボロのオーバーパンツで来ました。雨は降るわ、積もってる雪はグサグサで全身ビショ濡れです。かといって、新しめのウェアだとヤブでボソボソになってしまうんでね〜。難しいところでした。でもまあ、こんなに濡れることは良くないので、やはりちゃんとしたウェアで来るべきだったでしょうね。

 
林道の雪も融けてしまいました 白岳

マムシ平で乳川の渡渉があります。帰りはジャブジャブのつもりでしたが、駅まで歩くのにまた履くので一応慎重に飛び石で。ただ、もう既に中まで濡れてるようなもんでしたが…。

スキーが滑ってくれれば林道は早いんでしょうが、果たして…。雪はやっぱりグッサグサでスキーを履いてても沈むほど。轍に入ると逆に氷に水が浮いたような状態でツルッツル。荷物が重いので後ろに持って行かれそうです。そこに強風で落ちた木の枝や葉があって、踏むと急ブレーキが…。のた打ち回るように滑っていましたね。少なくとも歩くよりは早かったと思いますが。

  ところが里が近くなると雪が切れる部分が目立ち始めます。とうとう板をはずすことに。最悪の状態です。板を背負ってブーツを持つ…。最後の2キロくらいはこの格好だったかな…。とにかくビショ濡れで荷は重く、とってもとっても疲れました。スタート地点の橋が遠かったこと。
安曇沓掛駅

橋に到着し、荷を投げ出します。グッタリです。ここに荷物を置き、空身で駅へと歩きます。寒くなったかと思えば、風向きが南から北に変わりました。ちょうど前線が通過中と思われます。あとで気象の観測値を見ると、この1時間で大町は9度から2度に下がっていました。凍えそうでした。駅の待合室に入った時はホッとしました。10分ほどで電車が到着。カッパのまま乗り込みます。さすがに座席には座れません。自宅に着き、風呂に入って生き返りました。生き返ったところで車で荷物を回収しに行って、積雪期の餓鬼岳が終了です。

    



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